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農家数、経営体数

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農業に関わる人の数に関して、色んな角度からまとめてます。
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#64-3 農業者10人のうち何人が兼業農家?

#64-3 農業者10人のうち何人が兼業農家?

副業が当たり前になりつつある世の中において、古くから副業がされているのが農業です。

「兼業農家」という言葉があるように、農業+別の仕事をされている人がいます。最近では半農半Xという言葉も広がりつつあります。

では実際に兼業農家はどれくらいいるのでしょうか?

まず初めに言葉の定義を整理しておきます。

兼業農家の定義

今回のデータも農林業センサスを使用しています。詳細はセンサスの中に書かれて

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#64-2 もし大阪が100人の生産者の村だったら ~大阪の生産者数をとことん考える② ~

#64-2 もし大阪が100人の生産者の村だったら ~大阪の生産者数をとことん考える② ~

世界がもし100人の村だったらのように、農業経営体数について「大阪がもし100人の生産者だったら」として考えてみます。
※農業者数ではなく経営体数で考えています

前回の記事はこちら

①女性は6人しかいません②40歳未満は1人、40代が4人、60歳以上が84人です③法人で働いているのは1人です④92人は雇用をしてなく家族経営です。常雇用を入れているのは2人です。⑤売上が100万円以下が75人、売

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#64 大阪の生産者数をとことん考える①

#64 大阪の生産者数をとことん考える①

前回は農業生産額について考えてきましたが、今回は生産者数です。

生産者数の傾向から、大阪の農業振興の企画提案をする際にどういうことを念頭に置くべきかを考えていきたいと思います。

大阪の生産者の現状を把握する(1)年齢別まずは大阪の生産者を年齢別数を年齢別にみていきます。

大阪の特徴としては
・最も多い層は70代
・40代以下は5%(約400経営体)
・30代以下の割合は増えてきている
・全国

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#60-5 【まとめ回】データを踏まえて雇用を考える

#60-5 【まとめ回】データを踏まえて雇用を考える

これまで雇用についてデータをみてきました。
今回はこれらをまとめつつ、雇用をどうしていくのかを考えようと思います。

直近の記事はこちら

これまでのまとめ雇用を導入している生産者は大阪では8%と非常に少数です。

そのような中でも、常雇用と臨時雇用を導入している場所に傾向があり、
常雇用は野菜の産地で、臨時雇用は果樹の産地で比較的導入されています。

そして、常雇用については男性、女性で多い年代

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#60-4 農業経営体(販売金額別)の新規雇用就農者の人数・属性

#60-4 農業経営体(販売金額別)の新規雇用就農者の人数・属性

前回は被雇用者の年齢別人数について考えてきました。

今回は雇用する側の売上によって雇用の傾向の違い(特に年齢)があるのかを考えていきます。

※直接的なデータはなかったので、新規就農者の実態調査のデータを基に考えます。

経営体(販売金額別)別の新規雇用就農者数まずは、販売金額別に新規雇用就農者(常雇用)はどれくらい違うのでしょうか。

販売金額が1億円以上の経営体で圧倒的に多く、1億円以上の経

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#60-3 農業の被雇用者は何歳が多い?

#60-3 農業の被雇用者は何歳が多い?

前回のまとめで、想像よりもここ5年間の雇用者数が減っていることがわかりました。

では、どのような人が従業員として働いているのでしょうか。
今回は年齢別、性別の常雇用者数を見ていきます。

男女で傾向が異なる常雇用(大阪府)被常雇用者数を年齢別にみたのが上の図です。

どの年代も合計50人程度で総数に大きな違いはありません。
しかし、男性と女性で年齢の分布が異なります。

男性は20代から30代の

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#60-2 ここ5年の雇用の推移

#60-2 ここ5年の雇用の推移

前回は都道府県で比較した際の大阪の特徴、大阪府内の市町村別の特徴について考えました。

今回は、ここ5年間でどのように変わってきているのか、年次変化をみていきたいと思います。

高齢の生産者がリタイアし、徐々にですが大規模法人に集約されているとよく見聞きします。それに伴い雇用も増えてそうですが実際どうなのでしょうか。

意外と減っている!雇用を導入している経営体次のグラフは2015年および2020

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#60 農業の雇用状況

#60 農業の雇用状況

農業経営体数が減少する中、団体の経営体や法人の経営体は増えています。つまり1経営体が抱える面積が増えてきています。

そうすると雇用労働(正社員、アルバイト)が増えてくるはずですが、私の周りでは雇用をしている人が多いという実感はまだまだありません。

ではどれくらいの経営体で雇用労働を入れているのでしょうか。

雇用を導入している経営体数(大阪)大阪府全体で雇用を導入している経営体数は次のとおりで

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#55 後継者が決まっている生産者はどれくらいいるのか?

#55 後継者が決まっている生産者はどれくらいいるのか?

農業の平均年齢は68.4歳です。圧倒的に高齢化が進んでいる業種で、70代、80代の方がザラにいらっしゃいます。
そしてここ10年間で生産者の数は30%程度減少しています。
(2010年:205万人→2019年:140万人)

一方で農業を1から始めるのは初期投資が大きいだけでなく、栽培技術の習得や販路獲得の面でも非常に大変です。
そこで、今の農業経営を後代に引き継ぐということは非常に大切です。

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#49 大阪にも桃産地がある!?🍑

#49 大阪にも桃産地がある!?🍑

桃の季節ですね。
関西で桃といえば和歌山県のあら川の桃が有名で、ちょうどGI(地理的表示)保護制度に登録されました。

一方で規模は小さいものの大阪でも桃の産地が実はあること、ご存知ですか?

今回は身近に立ち寄れる大阪の桃産地についてまとめます!

大阪の2大桃産地〜岸和田市と河内長野市岸和田市の包近地区、河内長野市の小山田地区は大阪の桃産地です。

実はギネス世界記録の甘さを誇る桃も岸和田市に

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#43 地元がじつは全国有数の産地かも!?

#43 地元がじつは全国有数の産地かも!?

自分の住んでいる都道府県が、何の産地なのか、全国で何位なのかってあまり知らないですよね??

特に都市部の大阪だと何の農産物が多いのか全くイメージがつかないと思います。
(そもそも農産物で全国的に上位を占めているものなんてあるのか・・?)

今回調べてみると、生産額全国10位以内の農産物が

なんと8個ありました。

何でしょうか・・・??

※文末のエクセルでは、他の都道府県のランキングもわかり

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#26 いちじく農家数を推定してみる

#26 いちじく農家数を推定してみる

いちじく農家は大阪に何件あるのでしょうか??
これは、農林業センサスを見ても、直接的なデータがありません。。。
そこで、ざっくりと推測してみたいと思います。

いちじく農家は○○件!!推測するに際し、下記の考え方で求めます。
①農林業センサスの「販売目的の果樹類の品目別栽培経営体数(2020年)」の中の、「その他の果樹」をデータ元とする。
②大阪府内でいちじく栽培が比較的盛んな、羽曳野市、河南町、

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#21 大阪のぶどう農家は何件??

#21 大阪のぶどう農家は何件??

大阪府はぶどうの出荷量が全国8位でしたが、では大阪にはぶどう農家は何件あるのでしょうか??

大阪のぶどう農家は○○件2020年の農林業センサスのデータから、全国のぶどう農家数(経営体数)がわかります。

出荷量と同じで8位かと思ったら、意外なことに、全国17位の366件でした。

それでも大阪府内に300件以上のぶどう農家がいることはびっくりです。
ちなみに1位の山梨県(人口82万人)は県民の約

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#39 1農家が経営している面積はサッカーコートサイズ

#39 1農家が経営している面積はサッカーコートサイズ

そもそも農家はどれくらいの面積を経営しているのでしょうか??
今回は経営面積別の農家数について考えます。

※前提として、専業農家以外の数字も含まれています
(兼業農家や高齢農業者など)ので、ビジネスとしてされている農家の平均とは思わないでください。

ほぼサッカーコートサイズを管理している全国の面積別経営体数のボリュームゾーンは0.5~1haです。
サッカーコート1面くらいになります。

201

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