データで見る大阪農業

「生産者と消費者がもっと繋がる世の中に」 食品メーカー→自治体職員。大阪にも身近に農産…

データで見る大阪農業

「生産者と消費者がもっと繋がる世の中に」 食品メーカー→自治体職員。大阪にも身近に農産物、農空間があることをお伝えしていきます。 https://maroon-heron-781.notion.site/cbbc37562a4943f3a5ff81d3cd5bc24a

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2023年人気記事ランキング【祝5000ビュー㊗️】

いつもご覧いただきありがとうございます。 2023年は計30記事、2021年からはじめて合計67記事になりました👏 ニッチな分野ですが一定数見てくださる方がいて、とても励みになっています! 節目にこの1年の閲覧数ランキングを発表します。 2023年人気だった記事はこれだ!第5位 #07 耕作放棄地で農業。あり?なし? noteを初めて初期の段階で書いた記事です。 耕作放棄地というよく議論になるトピックに対して、「なぜ耕作放棄地が増えるのか?」「耕作放棄地で農業をするこ

    • #64-2 もし大阪が100人の生産者の村だったら ~大阪の生産者数をとことん考える② ~

      世界がもし100人の村だったらのように、農業経営体数について「大阪がもし100人の生産者だったら」として考えてみます。 ※農業者数ではなく経営体数で考えています 前回の記事はこちら ①女性は6人しかいません②40歳未満は1人、40代が4人、60歳以上が84人です③法人で働いているのは1人です④92人は雇用をしてなく家族経営です。常雇用を入れているのは2人です。⑤売上が100万円以下が75人、売上が1000万円以上は3人です。所得ではなく売上です。⑥米農家が43人、野菜農家

      • #64 大阪の生産者数をとことん考える①

        前回は農業生産額について考えてきましたが、今回は生産者数です。 生産者数の傾向から、大阪の農業振興の企画提案をする際にどういうことを念頭に置くべきかを考えていきたいと思います。 大阪の生産者の現状を把握する(1)年齢別まずは大阪の生産者を年齢別数を年齢別にみていきます。 大阪の特徴としては ・最も多い層は70代 ・40代以下は5%(約400経営体) ・30代以下の割合は増えてきている ・全国では40代の割合が微増しているものの大阪では減少 でした。 おそらく平均年齢も

        • #63-3 大阪の農業生産額をとことん考える③~60年の推移~

          これまで営農分類別や品目別についてみてきました。農業生産額をもっと長期のスパンで見るとどのような傾向なのでしょうか? いつが生産額のピークなのでしょうか。 今回は1960年以降の生産額について、全国と比較しながら考えていきます。 前回の記事はこちら テーマ「大阪の60年間の農業生産額はどのように変化しているのか?」(1)合計の変化<大阪> 1975年ほどまでは右肩上がりに成長。その後維持しつつも、1991年から減少傾向にあります。 <全国> 1975年までは急激に上昇、

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          #63-2 大阪の農業生産額をとことん考える②~品目別~

          前回は営農分類別で農業生産額を考えてきました。今回はより絞った範囲の「品目別」での生産額に注目していきます。 前回の記事はこちら。 テーマ「大阪の農業生産額が低下しているのはどの品目によるのか?」(1)どの品目の影響が大きいのか 生産額が多い上位10品目の生産額の推移は次のとおりです。 このグラフから次のことがわかります。 ・米の生産額が大幅に低下している。 ・上位7品目で生産額の60%を占めている。 2017年から22年の産出額の減少額(-50億円)に占める各品目の

          #63-2 大阪の農業生産額をとことん考える②~品目別~

          #63 大阪の農業生産額をとことん考える①

          これまで広く浅くまとめて来ましたが、今回は深く見ていこうと思っています。 まずは大阪の農業生産額についてとことん考えていきます。 過去の農業生産額についての記事はこちら。 テーマ「全国と比べて大阪の農業生産額はなぜ低下してきているのか」農業生産額の推移は次のとおりです。 全国、大阪ともに2017年をピークに農業生産額は減少しています。特に大阪は2017年以降の減少割合が全国と比べて大きいです。 今回は、どこにその原因があるのかを考えていきたいと思います。 (1)農業

          #63 大阪の農業生産額をとことん考える①

          #62 農地転用の件数・面積ってどれくらい?

          農業に関わっている人なら一度は聞く言葉「農地転用」 農地を農地以外の目的(駐車場、宅地など)で使うには「農地転用」という手続きをしないといけません。 この転用ですが、どれくらいの件数あるのでしょうか。また近年で増えているのでしょうか。 今回は転用された件数や面積について調べました。 転用の基本については京都府のページにわかりやすく記載されています。 なお、転用について「賛成・反対」を伝えたい訳ではなくて、そういう議論を今後する際の基本となるデータを把握したいと思って書い

          #62 農地転用の件数・面積ってどれくらい?

          #61 農業資材の価格上昇 ~ここ3年での上がり幅に注目~

          様々なものが値上がりしてきていますね。特にロシアによるウクライナ侵攻から急激に物価が上がった印象があります。 以前、農産物の価格の推移について調べましたが、今度は農業資材の値段はどうなっているのか調べてみます。 農業界で仕事をしていると肥料がすごく値上がりしていると聞きますが実際はどうでしょうか? 今回は農業物価統計調査を基に考えます。 肥料・農薬・農業用ビニールの価格推移農業に特に関わる肥料、農薬(殺虫剤)、農業用ビニールの推移は次のとおりです。 特に肥料について

          #61 農業資材の価格上昇 ~ここ3年での上がり幅に注目~

          #60-5 【まとめ回】データを踏まえて雇用を考える

          これまで雇用についてデータをみてきました。 今回はこれらをまとめつつ、雇用をどうしていくのかを考えようと思います。 直近の記事はこちら これまでのまとめ雇用を導入している生産者は大阪では8%と非常に少数です。 そのような中でも、常雇用と臨時雇用を導入している場所に傾向があり、 常雇用は野菜の産地で、臨時雇用は果樹の産地で比較的導入されています。 そして、常雇用については男性、女性で多い年代が少し異なりました。 加えて、大規模な経営体ほど被雇用者は若い傾向があることがわ

          #60-5 【まとめ回】データを踏まえて雇用を考える

          #60-4 農業経営体(販売金額別)の新規雇用就農者の人数・属性

          前回は被雇用者の年齢別人数について考えてきました。 今回は雇用する側の売上によって雇用の傾向の違い(特に年齢)があるのかを考えていきます。 ※直接的なデータはなかったので、新規就農者の実態調査のデータを基に考えます。 経営体(販売金額別)別の新規雇用就農者数まずは、販売金額別に新規雇用就農者(常雇用)はどれくらい違うのでしょうか。 販売金額が1億円以上の経営体で圧倒的に多く、1億円以上の経営体の雇用数とそれ以下の経営体の雇用数の合計がほぼ同数となっています。 一方で

          #60-4 農業経営体(販売金額別)の新規雇用就農者の人数・属性

          #60-3 農業の被雇用者は何歳が多い?

          前回のまとめで、想像よりもここ5年間の雇用者数が減っていることがわかりました。 では、どのような人が従業員として働いているのでしょうか。 今回は年齢別、性別の常雇用者数を見ていきます。 男女で傾向が異なる常雇用(大阪府)被常雇用者数を年齢別にみたのが上の図です。 どの年代も合計50人程度で総数に大きな違いはありません。 しかし、男性と女性で年齢の分布が異なります。 男性は20代から30代の若手と、65歳以上で多くなります。 女性は40代後半から60歳にかけてが多くな

          #60-3 農業の被雇用者は何歳が多い?

          #60-2 ここ5年の雇用の推移

          前回は都道府県で比較した際の大阪の特徴、大阪府内の市町村別の特徴について考えました。 今回は、ここ5年間でどのように変わってきているのか、年次変化をみていきたいと思います。 高齢の生産者がリタイアし、徐々にですが大規模法人に集約されているとよく見聞きします。それに伴い雇用も増えてそうですが実際どうなのでしょうか。 意外と減っている!雇用を導入している経営体次のグラフは2015年および2020年に雇用を導入している経営体の割合です。 2015年から2020年にかけて軒並

          #60-2 ここ5年の雇用の推移

          #60 農業の雇用状況

          農業経営体数が減少する中、団体の経営体や法人の経営体は増えています。つまり1経営体が抱える面積が増えてきています。 そうすると雇用労働(正社員、アルバイト)が増えてくるはずですが、私の周りでは雇用をしている人が多いという実感はまだまだありません。 ではどれくらいの経営体で雇用労働を入れているのでしょうか。 雇用を導入している経営体数(大阪)大阪府全体で雇用を導入している経営体数は次のとおりです。 全経営体のうち、実に92%は雇用を導入していません。 常雇用を入れてい

          #59 【写真つき】2023年印象に残った野菜

          次は野菜です!果物偏はこちら。 【柔らかくて甘い】生で食べるかぶ 衝撃的だったのが、”生で食べるカブ”です。 茨城県の久松農園さんの野菜セットの中に入っていました。 おすすめの食べ方に「生で」と書いてあり、半信半疑ながらサラダで食べたところ、甘くて柔らかく、初めての経験でした。 ”エロうま”な野菜に出会いました。 お野菜セットは内容を選べるのではなく、季節の旬のものが送られてくるそうですので、巡りあわせですが、ぜひ食べてみてください。 衝撃です。 ●購入した場所 久

          #59 【写真つき】2023年印象に残った野菜

          #58 【写真つき】2023年印象に残った果物

          2023年も終わりですね。 今年もスーパーや直売所で面白そうな農産物を見つけては試しに食べてきました。 その中で特に印象に残ったものをまとめていきます。まずは果物偏です。 【食べ応え抜群】ぶどうの女王”クイーンニーナ”今年色々なぶどうを食べ比べした中でNo.1だったのがクイーンニーナです。 特徴は何といっても 大粒・あふれる果汁・甘い・歯ごたえ抜群! シャインマスカットよりも果汁感が強いので好きです。 ●購入できる場所 道の駅やぶどう農家の直売所(柏原市、羽曳野市など)

          #58 【写真つき】2023年印象に残った果物

          #57 【野菜の消費ランキング】大阪はあの野菜の消費が全国1位!

          前回は果物の消費について調べました。 今回は野菜の消費者の傾向(※)を見ていきます。 ※2人以上の世帯が年間に品目別に購入する量および金額(家計調査:2020年~2022年の平均値で県庁所在地別(+政令指定都市)より) 大阪の野菜消費の特徴全国平均よりは消費額が大きい 生鮮野菜への支出額の全国平均は72,326円、大阪市は76,508円で全国平均より少し高かったです。首都圏が消費額の上位を占めていました。 消費額1位はトマト!そして注目の野菜が!! 大阪の野菜の年

          #57 【野菜の消費ランキング】大阪はあの野菜の消費が全国1位!