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#60-2 ここ5年の雇用の推移

前回は都道府県で比較した際の大阪の特徴、大阪府内の市町村別の特徴について考えました。

今回は、ここ5年間でどのように変わってきているのか、年次変化をみていきたいと思います。

高齢の生産者がリタイアし、徐々にですが大規模法人に集約されているとよく見聞きします。それに伴い雇用も増えてそうですが実際どうなのでしょうか。

意外と減っている!雇用を導入している経営体

次のグラフは2015年および2020年に雇用を導入している経営体の割合です。

雇用を導入している経営体の割合(分母は各都道府県の経営体数)
※2020年の数値が高い10都道府県

2015年から2020年にかけて軒並み割合が低下していおり、グラフは割愛していますが、全ての都道府県でその割合は低下していました。

大規模生産地の北海道でも下がっていました。


経営体数ではなく、雇用(臨時雇用も含む)の延べ人日ではどうでしょうか。

常雇用・臨時雇用の延べ人日

こちらも長野県と香川県を除いて2015年から2020年にかけて低下していました。
全国では5年間で22%の減少でした。(2015年:6,800万 人日、2020年:5,300万 人日)

大阪も減少傾向

大阪ではどうでしょうか?

雇用を導入している経営体の割合(分母は各市町村の経営体数)
※2020年の数値が高い10市町村

大阪でも同様に雇用を導入している経営体の割合は減少しました。(2015年:15%→2020年:8%)

常雇用・臨時雇用の延べ人日

延べ人日は富田林市が突出して増えていましたが、大阪府全体では24%の減少でした(2015年:27万 人日、2020年:21万 人日)

なぜ予想と違ったのか?

当初の予想と正反対に、雇用を導入している経営体の割合や雇用者の延べ人日は減少していました。

なぜでしょうか。
仮説としては次が思いつきましたが、正直言ってあまり腑に落ちていません。。。

さらに調べると次の論文でこれらのデータについて考察がされていました。

https://www.maff.go.jp/primaff/kanko/project/attach/pdf/231215_R05census_04.pdf

その中で、「経済センサスの同様の調査では雇用を導入している経営体が増えている傾向がある」と述べられており、農林業センサスと違う傾向とのことでした。

2つの統計で傾向が全然違うのが変な感じですが、そういうものなんでしょうかね。
みなさんはこの結果をどう解釈しますか?ぜひ教えてください。


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