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#62 農地転用の件数・面積ってどれくらい?

農業に関わっている人なら一度は聞く言葉「農地転用」
農地を農地以外の目的(駐車場、宅地など)で使うには「農地転用」という手続きをしないといけません。

この転用ですが、どれくらいの件数あるのでしょうか。また近年で増えているのでしょうか。
今回は転用された件数や面積について調べました。

転用の基本については京都府のページにわかりやすく記載されています。

なお、転用について「賛成・反対」を伝えたい訳ではなくて、そういう議論を今後する際の基本となるデータを把握したいと思って書いています。

転用件数

農地転用の件数(2021年)

農地の権利移動・賃貸等調査によると、農地転用の件数は
全国では約7.3万件で、特に多いのは群馬、埼玉、茨城などの関東圏で関西や東北で比較的少ない傾向があります。

大阪府は379件で、群馬県(4,310件)の10分の1以下です。

転用面積

農地転用の面積(2021年)

全国での転用面積は7300ha(2021年)でおよそ関西空港7個分、全耕地面積(435万ha)の0.2%でした。

面積になるとやはり北海道が群を抜いており、転用の1件当たりの面積が非常に大きいことがわかります。
次いで件数の多かった群馬や茨城、埼玉などです。

大阪は41haで耕地面積の0.3%でした。(ユニバの面積が54haでそれより少し小さいくらいです。)

ここ5年間の傾向

転用は近年増えてきているのでしょうか。

5年間の転用の件数と面積(全国)

ここ5年の転用件数と面積のグラフです。
全国的には転用件数、面積ともにほぼ横ばいです。
転用面積の内訳では田と畑がほぼ半分です。

5年間の転用の件数と面積(大阪府)

大阪ではここ4年間は転用件数が増加しています。
特に大阪は転用の内訳に占める田んぼの割合が高く、約80%です。

まとめ

結果をまとめると次のとおりです。

【考察】なぜ群馬、茨城、埼玉で転用が多いのか

今回調べて一番気になったことです。真の理由はわかりませんが、考えられる仮説を何個か挙げてみます。

①宅地化が急速に進んでいる
②太陽光発電が次々と広がっている
③農業用倉庫とかで転用の申請が必要な面積の大きなものが多い
④メーカーなどの工場誘致が進んでいる
⑤手続きが効率化されていて申請を受け付けしやすくなっている

実際のところはなぜなのかもしご存じの方いましたら教えてください!

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