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俳句・句集

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句集や季刊誌の紹介など。
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#QOLあげてみた

季語は日めくりカレンダーという学び。-季語を探す-

季語は日めくりカレンダーという学び。-季語を探す-

俳句を詠む時に大切なのは季語です。
無季の俳句もありますが、俳句は初心者なのでまずは基本を押さえて有季定型で読みます。
わざと口語にすることもありますが。

さて、皆さんは季語はどう仕入れていますか。
仕入れるという言い回しが適切かは分かりませんが、自分の感覚に近かったのでこう書きました。

私の場合は以下2つが主です。
※まとめは除く。

読んでいた物から拾う。

旧Twitterでも、note

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えっ!?和菓子で季節が学べる!?-和菓子と季語-

えっ!?和菓子で季節が学べる!?-和菓子と季語-

この文章のヘッダーの写真は
上生菓子の「うぐいす」です。
下手なピンぼけ写真で照れます。
目の部分が胡麻で可愛らしいです。

冷凍されていたのですが帰路で、
クサフグのようになってしまって、
お菓子に申し訳なかったです。

味は抹茶味の餡子の中にこし餡、
白い部分は白餡で、
トリプル餡子で美味しかったです。
餡子はこし餡なので口当たりがなめらかで、程よい甘さでした。

美味しかった話はさておき、

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句集『にもつは絵馬』(阿部完市氏)を読む。

句集『にもつは絵馬』(阿部完市氏)を読む。

句集『にもつは絵馬』(阿部完市氏)を読みました。

第三句集の文庫化版にあたるそうです。

作者の経歴

この作者の異色の経歴はWikipediaをご覧下さい。

五句選

余談

ご紹介した手元の句集は古本です。

同出版社の句集文庫の俳人メンバーが豪華です。
奥付裏広告より。
当時の俳壇の雰囲気が伺えますので、ご覧ください。

〔既刊〕

後藤比奈夫 第三句集『祇園守』

藤田湘子 第四句集『

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降雪の短歌・俳句

降雪の短歌・俳句

雪が数センチ積もりました。

雪を見ると創作意欲が増す、
かと思いきや色々な作品を思い出すのでした。

雪が降る度にX(旧Twitter)の短歌のタイムラインは
「ゆひら」
と言って騒ぎになります。

これは穂村弘氏の有名な短歌の一部から「ゆひら」の部分だけを取って言っています。

当該の短歌は以下です。

さて、それとは別に私が思い出す短歌は
以前noteの記事で紹介しました歌集
『スーパーアメ

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「現代俳句」2024年2月号を読む。

「現代俳句」2024年2月号を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。

百景共吟

列島春秋

第十五回 現代俳句の風

翌檜篇

図書館俳句ポスト

感想

身近な物事を意外な視点で捉えた句に惹かれました。
そういう句が作れるようになれば、俳句をもっと楽しめるのようになるのではないかと思いました。

他人には真似できない作者特有の視点もあり、俳

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句集 『呼鈴のあと』(佐藤久氏)を読む。

句集 『呼鈴のあと』(佐藤久氏)を読む。

句集 『呼鈴のあと』(佐藤久氏)を読みました。

本の構成

序文→本編の俳句→跋文
の順になっています。

新緑のような緑色の装丁が、
収録されている俳句の内容と合っていると思います。

五句選

装丁だけではなく、
帯の一句にも惹かれて購入しました。

レトロ感と未来への明るい期待感が、
季語のソーダ水に詰まっています。

俳句らしい省略の一句です。

港のキリンですので、
キリンのような形の

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「現代俳句」2024年1月号を読む。

「現代俳句」2024年1月号を読む。

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

このたびの未曾有の災害に際し、皆様にお見舞い申し上げます。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけている。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のために紹介したい。

列島春秋

ほどほどの未来を買えり達磨市
中村克子

初春や救命ボートの裏きれい
杢いう子

第十五回現代俳句の風

和菓子屋の死角を聖菓持ち帰る
上野英一

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俳句・二句選・花林花句会。

俳句・二句選・花林花句会。

先日、花林花句会の忘年会に参加させて頂きました。

各人の自選20句があり、
その場では言いそびれた感銘句を
各人分から二句選でご紹介します。

※各人の年間自選20句の全句は
来年2月刊行の「年刊花林花2024」に
掲載、とのことです。

高澤晶子氏「デクレッシェンド」より

言の葉を飾りて祝うお正月

身ひとつ宙に浮かせて赤蜻蛉

廣澤田を氏「空白」より

待ち合わす人も黄蝶も風の中

宙を打

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句集『雲ぷかり』(工藤惠氏)を読む。

句集『雲ぷかり』(工藤惠氏)を読む。

句集『雲ぷかり』(工藤惠氏)を読みました。

この句集についての雑談。

タイトルに惹かれて購入して読んだところ、見覚えがある俳句がちらほらあり
「どこで見たのかな」
と考えていました。

すると手元にある
『天の川銀河発電所』
という現代俳句のアンソロジーの本で紹介されていて
「ここか!」
と納得しました。

五句選

チョコでもココアでもなく、高級感のある「ショコラ」です。

消しゴムを大切に

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「現代俳句」2023年11月号を読む。

「現代俳句」2023年11月号を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけている。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のために紹介したい。

列島春秋(6〜8ページ)

螺旋階段ゆっくりついてくる寒さ
石川美智子

作品10句(12〜14ページ)

赤蜻蛉群れてニアミスなどないか
吹野仁子

「翌檜篇」(43、44ページ)

座布団も脱皮したがる暑さかな
初霜若葉

第15回現代俳句の風(50〜57ページ)

死語あらば新語生

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「現代俳句」2023年10月号を読む。

「現代俳句」2023年10月号を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけている。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のために紹介したい。

百景共吟(2、3ページ)

秋桜ふぞろいだからちょうどよい
関戸美智子

第15回現代俳句の風(45〜52ページ)

天高し餃子に羽が生えている
佐藤レイ

吾が庭のちちろは音痴かもしれぬ
名久井清流

※ちちろはコオロギ。

西瓜食ふ少年の日をまるごと食ふ
丸山みづほ

※西瓜はスイカ。

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「現代俳句」2023年9月号を読む。

「現代俳句」2023年9月号を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけている。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のために紹介したい。

わたしの一句(1ページ)

芦原に鷺来て命生き生きす 柿本多映

百景共吟(3ページ)

言い訳をさらに並べるキリギリス
山口木浦木

列島春秋(6〜8ページ)

虫の音を育てています庭の闇 高田多加江

満腹の青虫となら喋れさう 千葉信子

風見鶏仲間外れの小鳥くる 音羽和俊

作品1

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「季刊誌コールサック115号」に参加しました。

「季刊誌コールサック115号」に参加しました。

季刊コールサック誌に
短歌と俳句で参加させて頂きました。

・短歌連作「鮫のあかちゃん」20首

・俳句「天使魚」22句

「天使魚で俳句を詠みたい」という内容の記事を実行しました。

次号も詠草を提出出来たらいいなと思います。

どうぞ宜しくお願い致します!

【リンク】

コールサック社の
「X」(旧Twitter)のポスト

出版社ホームページのリンク

Amazonのリンク

『現代俳句女流百人』を読む(30〜37ページ)

『現代俳句女流百人』を読む(30〜37ページ)

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。

井沢正江

繰り返す日常生活でふと
「前もこんな日があったな」
と思う瞬間がある。
そんな気持ちが句に結実した。

そう言われると確かに!の一句。

山田みづえ

野外の猫じゃらしが沢山生えている場所で泣いているのだろうか。
暗喩の可能性もある。

春の帽子の陽気さと、やるせなさの温度差のギャップがある。

鍵和

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