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「現代俳句」2023年9月号を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけている。
そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のために紹介したい。


わたしの一句(1ページ)



芦原に鷺来て命生き生きす 柿本多映

百景共吟(3ページ)



言い訳をさらに並べるキリギリス
山口木浦木


列島春秋(6〜8ページ)



虫の音を育てています庭の闇 高田多加江


満腹の青虫となら喋れさう 千葉信子


風見鶏仲間外れの小鳥くる 音羽和俊

作品10句(12〜14ページ)



退屈を紛らすために西瓜に種 武山平


跨がれてゐるとも知らず大昼寝
早川千鶴子


翌檜篇(41〜42ページ)



初雪や君にはそうじゃなくっても
髙田祥聖


香水やサイドミラーに小さいわたし
南方日午


第15回現代俳句の風(48〜55ページ)



全山紅葉村中が躍動す 新渡戸信子


二人なら一駅歩く星月夜 芹沢愛子


家系図の細る途中の運動会 野口佐稔


喜怒哀楽あるのだろうか鈴虫よ 飯塚宣子


生き抜くは荷を軽くして大花野 早乙女文子


朝市や雫ごと買ふ鉢桔梗 長谷川きよ志


ひぐらしや今日の感情かたづけて
川嶋安起夫


生涯の転機はいくつ竹の花 尾崎と代子


たそがれの白鷺という発光体 熊代保子


まかがやく天体ドーム秋夕焼 田寺玲子


なる様になる鬼柚子を撫でている 竹本チヱ子


新入会記念作品(62、63ページ)



老猫に海鳴りやまぬ春の果 高市由紀恵


ちよきばかり出す子へ開くチューリップ 多氣ひさか


まとめ

身近な題材が一味違う視点で詠まれている句が多く、面白かった。

当たり前の事を新しい視点から見る、
面倒事を飄々とした思考で捉え直す
など、作品それぞれの個性が光る。

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