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SixTONES/THE VIBES 全曲レビュー

SixTONES/THE VIBES 全曲レビュー

SixTONESの4枚目のフルアルバム「THE VIBES」が発売された。シングル曲のみならず、変わらず幅広い曲調でさまざまな魅力がきらめいた。さまざまな音楽に挑戦しながらも、アイドルソングらしいセクションを入れることで多くのリスナーを振り落とさずに楽しませることに成功している。彼らがアイドルでなければ見ることのできなかった地平だと思う。これだからアイドルソングはやめられない。

こっから

前奏

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go!go!vanillas DREAMSツアーに行った

go!go!vanillas DREAMSツアーに行った

go!go!vanillasのワンマンライブに初めて行った。

DREAMS TOUR 2023-2024
@Zepp Osaka Bayside

go!go!vanillasの好きなところは、カントリーっぽいメロディー。エアリーで溶け込んでくる声色。懐かしいとか、安心する。

例えるなら、心の故郷にぴったりと寄り添ってくれるような。心に故郷があるかわからないし、都会なのか田舎なのかもわからな

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ナードメンタルカマクラ③ 稲村ヶ崎~長谷

ナードメンタルカマクラ③ 稲村ヶ崎~長谷

七里ヶ浜スカイウォークの静かなギターが鳴り終わると、ドッタンバッタン大騒ぎなドラムと跳ねるビートと派手なギターが流れてきた。ASIAN KUNG-FU GENERATION 「サーフブンガクカマクラ」の6曲目は「稲村ヶ崎ジェーン」である。

稲村ヶ崎駅から宅地の中を進んで、しれっと紛れたコンビニや朽ち果てた会館を見ながら、海沿いの道路まで出てきた。
渡って海岸に降りたいけど、こういうときに限ってぜ

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ナードメンタルカマクラ④ 由比ヶ浜~鎌倉

ナードメンタルカマクラ④ 由比ヶ浜~鎌倉

由比ヶ浜駅で降車して、鎌倉へ向かう短い電車をホームで見送って、無人の改札口を通り抜けた。
思ったより海から遠い宅地のなかに駅はあった。
西に行けば鎌倉文学館や長谷寺の方へ、南に下がれば海岸の方へゆける。
夕方になって肌寒さを感じたから、腰に巻いていたジャケットを羽織った。

イヤホンからは、長谷サンズでの意気込み(③を参照)をしっとり包み込むような、強ばった肩をじんわりほぐしてくれるような音が流れ

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アジカン新曲「解放区」を聴いた

アジカン新曲「解放区」を聴いた

※本日2019/05/15発売の #アジカン#解放区 」を聴いた感想です

最近「解放」って言ったのいつだろう?

僕はこの言葉を聞くと、
世界史の教科書で見た挿し絵を思い浮かべる。
大きな旗を降った偉大な人物が民衆を自由へ導いてくれた、
なんか立派な歴史のはなし。

でもたぶん僕たちは「解放」という言葉を日常的に使っている。
ついこないだGWが始まって終わった。
仕事からの、卒論からの、バ

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2019年リリース4選

2019年リリース4選

昨日の雨も上がって気温は30℃を超える。
梅雨明けも近いだろう。
2019年もあと半分もないなあ。
微熱を出しながら、6畳ワンルームで寝転がる。
いまのきぶんはチル、でも有機的なチルだと思う。
7月発売のものも多くセレクトしたので上半期ベスト、とは名乗れないが
よかったなあと思う曲をここに残します。
よかったら聴いてみてください。

パブリック娘。/川チル、と言われると
とろけるようなエレピの音色

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フジロック配信・中村佳穂を見た

7/26-28の3日間はフジロックの配信を見ていた。

1日目は11時台の中村佳穂。
友達に推されて以前に少し聴いたことがあり、
ライブでできんの?!という興味があった。
実は移動のために電車に乗っていて、
特急列車で大荷物を膝の間に挟みながら見るに至った。

遅れてYouTubeにつなげたときには
なぜかキメを47回やっていた。
笑いながら音楽をやる姿、音楽になっている姿にひきこまれた。

その

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フジロック配信・アジカンを見た

フジロック配信・アジカンを見た

フジロックは2日目、7/27 16:50からは
誠にありがたいことにアジカンの配信があった。

後藤さんがSpotifyで発表したプレイリストによると
セットリストは以下の通り。

1. 君という花
2. リライト
3. 復活祭 / Easter
4. 荒野を歩け
5. 君の街まで
6. 今を生きて
7. UCLA
8. センスレス
9. スタンダード / Standard
10. ボーイズ&ガー

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Mステスーパーライブを見た

実家に帰ると、
下宿にはないテレビをここぞとばかりに見る。
12/27は正午から11時間も「MUSIC STATION」が生放送だった。
久しぶりにメインストリームの音楽番組を見て
思ったことを忘れないために書く。

一番感動したのは、
テレビならではのコラボ企画だった。

東京フィルと東京藝大とアーティストのコラボや、
ちがう形式の音楽に挑むコラボや、
ニューヨークからの中継など、
豪華な共演が

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日記1/24 好きな曲にはだいたいBメロがない

日記1/24 好きな曲にはだいたいBメロがない

Bメロとは、Aメロとサビの間のセクションのことで(異論認めます)自分の好きな曲には、なぜだかわからないけれどBメロが無いことが多い。

嵐のone loveを思い浮かべて欲しい。

伝えたくて 伝わらなくて
時には素直になれずに
泣いた季節を 越えた僕らは
いまとても輝いてるよ

どんな二人が登場人物で、どんな出来事を経てきて、
いまどんな状態なのか提示するのが始まりのAメロとすると、

それぞれ

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日記2/1 こんなに頑張ってる、だからなに?、それでも。(never young beach / 明るい未来)

♪never young beach / 明るい未来

明るい未来の話し 寒い夜でも君と二人で

最近ずっとがんばってるんじゃないですか?

仕事が終わらない。
家族と喧嘩したまま仲直りできない。
会ってないぶん、友人とのLINEが踏み込めない。

会社の受注が多すぎて人手が足りてないから、自分は悪くない。
コロナで会えないからぎくしゃくしてるだけで、自分は悪くない。
相手が勝手に機嫌を損ねてるか

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SixTONES「Imitation Rain」、転調がすごすぎる

SixTONES「Imitation Rain」、転調がすごすぎる

平熱、もがき、切なる願い、大きな決意が込められた曲遅ればせながら、SixTONESのデビュー曲「Imitation Rain」の話。X JapanのYOSHIKIさんが楽曲提供したこともあり、2020年に大きく話題になりました。語るべきことはたくさんあるけれど、この曲の構造と転調がすごいということに今更気付いたので、ぜひ言いたい。

この曲、2番サビ以降に何度も転調しては元のキーに戻ってくる。しか

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っぽくないけどやっぱりアイドル:音楽好きこそ聴いてほしいSixTONES①

っぽくないけどやっぱりアイドル:音楽好きこそ聴いてほしいSixTONES①

っぽくないけどやっぱりアイドルSixTONESが好きだ。SixTONESというのは、2020年にジャニーズ事務所からデビューした6人組男性アイドルのこと。自分は、彼らのパフォーマンスしている音楽がとても心地よくて、推しています。

SixTONESの音楽の魅力、それは、アイドルっぽくなくてやっぱりアイドルということなんじゃないかと思っている。

アイドルっぽくない、は、世間で既に言われているように

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6/5日記 Dos Monosに気づく

6/5日記 Dos Monosに気づく

Dos Monosというヒップホップユニットがある。Spotifyで連載中のポッドキャスト「奇奇怪怪明解事典」をきっかけとしてラッパー・TaiTanさんの視野の射程距離と思考の深さに恐れおののき、彼が所属するDos Monos「の音楽の質量に引き込まれ、関連情報を調べている。

彼らの音楽、あるいは上記のような取材記事を読んでほしい。大勢の人と会話を交わして、家に帰ってきた時のような疲労感と混乱と

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