記事一覧
文化研究における出典の意味について〔この記事には独自研究が含まれます〕
さいきん色々あって(適当に察して欲しい)俺としては「えっそうなの!?」と思ったことがあるのだが、それというのは世の中のどれくらいの割合なのかはわからないが、どうやら出典があることを評論におけるある種の「品質保証」として感じている人が少なくないらしいということだった。
これは俺にはない視点で、なぜなら文化の評論というのは俺の今まで読んできた限り、そのすべてが著者個人がその対象(マンガでも小説でもな
シェイクスピア研究者の北村紗衣さんがアメリカン・ニューシネマについて俺の個人的なニューシネマ観とはかなり違うことを書いていたのでそれを説明しつつニューシネマのいろんな映画を紹介する記事〔改訂版〕
諸事情により追記が非常に多くなってしまったので、本文とはあまり関係のない追記部分だけ見出し化して抜き出しました。とくにそのへん興味ない人は下にある目次の「こんな記事を読んだ」の項目からお読みください。
※なお、この記事に対する北村さんの反論ブログを読んでおくと追記部分の文脈が把握しやすいかと思いますので、リンクを貼っておきます。
ちなみにこの反論記事に対する俺の応答記事(反論記事じゃないよ)も
林眞須美を信じないでも和歌山毒カレー事件の再審はした方が良い理由
つくづく思うのだが他国との比較は知らないから出来ないとしても日本の世間一般の人は有罪無罪というものについて誤解をしているところがあるんじゃないだろうか。和歌山毒カレー事件については俺は再審すべきと思っているが、だからといって「林眞須美はやってない!」と考えているわけでもなく、また「林眞須美はやった!」とも明確には考えてない。林眞須美を有罪とする和歌山毒カレー事件を再審すべき理由はそんなこととは全然
もっとみるなぜ映画『オッペンハイマー』は「日本でだけ」8ヶ月も公開されなかったのか?(この記事にその答えはありません)
2024年3月29日、クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』がようやく日本で公開された。めちゃくちゃようやくである。なぜならこの映画、アメリカで公開されたのは昨年2023年の7月21日。実に本国公開から8ヶ月以上遅れての公開という近年のハリウッド大作としては異例の遅速上陸であった。いったいなぜそんなことになってしまったのか。
結論から言えばハッキリしたことはよくわからなかったのだ
ドラえも~ん!Blueskyのカスタムフィード作ってよ~!(目的別・世界で一番簡単で早いカスタムフィードの作り方!作例付き)
Blueskyは他のアカウントをフォローして遊ぶSNSじゃなくてカスタムフィードをフォロー(ピン留め)して遊ぶSNSだよっていうのは前のBlueskyやろうぜ記事とかでも書いたんですけど、じゃあそのカスタムフィードってなんなのどう作るかよくわかんないっていう話がある。カスタムフィードの作り方は既に有志が書いてくれているので、SkyFeedのFeed Builderを使ってカスタムフィードをつくると
もっとみる不毛なネット戦争に終止符を打つために俺が映画『バービー』のストーリーをネタバレ込みで解説してやるnote
公開前から日本のSNS(というよりツイッター)だけ戦争状態になっていた映画『バービー』は公開後にもその内容を巡って戦火が拡大しておりもはや収拾が付かない。どうせネットで戦争ごっこをやってるやつは全員バカだから二週間もすれば忘れるだろうがバカにバカさを自覚させないまま鎮火を許すとバカが学ばないのでこれはよくない。ということで正義のバカの俺が今こうやってありがたくもnoteの筆を執った次第である。
超今更ウーバーイーツ配達員をやってみようと思う人のための超攻略法覚え書き
今更こんなものを書いても仕方がなくて俺みたいな始めたのだけは比較的早いけれどもすぐに飽きて何年も配達バッグを放置しているうちに街でただ一人の旧式バッグ(正方形に近いヤツ)使いになってしまったお小遣い稼ぎ配達員なんかの書くものよりもプロ配達員の書いているマニュアルの方がこれから配達員を始める人にとっては何倍も有益だろうし、セミプロぐらいの人でも俺なんかよりよっぽどわかりやすく正確なマニュアルを書いて
もっとみる『シン・ウルトラマン』に香るイエスタデイ・ワンスモアのニオイ
やれセクハラだのセクハラじゃないだのと変な方向から話題になってしまった『シン・ウルトラマン』の長澤まさみニオイ嗅ぎのシーンだが、ニオイ嗅ぎが印象的な映画といえば思い出されるのが『映画クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲』だ。その悪役イエスタデイ・ワンスモアは昭和のニオイをどこからか入手してしまい、昭和のニオイを日本中に撒くことで、イエスタデイ・ワンスモアの首領ケンとチャコには何の価値も見
もっとみるシェア身体とケア身体(インターネット男女論争を読み解く)
なんでも制服姿の女子高生が(とくにエロい感じではなく)描かれた『たわわな月曜日』なる漫画の広告が日経新聞に載ったとかで荒れない日はないツイッターのいつも荒れている人たちが荒れている。あれを議論と呼べるならの話ではあるが議論の内容は作品タイトルが変わっただけでいつもと同じなのでとくに触れないとして、それにしてもどうしてこう飽きもせず何度も繰り返し広告の女性表象を巡って男女の喧嘩になるんだろうか。身も
もっとみる「NO」を言うための5つのレッスン
パワハラやセクハラの被害を訴える声がテレビにネットに新聞にと溢れている。悪いのはハラスメントをやる奴っていう前提の上で俺がそうした声に触れる度に思ってしまうのは「どうして被害者はNOと言えなかったんだろう?」ということで、それで全ての被害が防げるわけではないにしても、ハラスメントをやる奴なんか根性が腐ってるから自分より弱いと思った奴を標的にしてそういうことをやるのが基本なわけで、毅然と「NO」を突
もっとみる逆張りさせない面白さ『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)感想文
※以下、ブログに書いた感想の転載
何も逆張りしようと思ってこういう超大作映画を観に行ってるわけじゃないがさすがにこれぐらいの超メジャータイトルかつ超メジャー監督の作となると心のどこかは反り返っていてですね「わくわく…わくわく…けっ!」みたいな、いやだって面白いに決まってるんだもん、面白いに決まってるんだから俺ぐらいはどこかつまらねぇところを見つけておもしろいおもしろいと賛一色の社会にツバを吐きか