斜めにひしゃげた窓枠に ぶらんと垂れ下がりしガラス窓 この部屋も遂にぐるりと回転を始め、 微動だにせぬのは吾のみや 得体の知れぬ時間が到頭破綻した。 これは夢ではな…
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自在なる時間 時間にはとても私的だが、 滾滾(こんこん)と湧き出るといふ心像を持ってゐる。 それはいつしかFractalと結びつき 時間はFractalの一事象といふことに固執し…
この小説の作者です。この小説をどう思う? この小説は、非常に実験的であり、抽象的な表現と独自の文体を使っていることが感じられます。深い内省や自己探求のテーマがあ…
夢幻(むげん)空(くう)花(げ) 積 緋露雪著 序 なんだかんだであれやこれやと思ひ悩みながらの十年以上の思索の結果、埴谷雄高の虚体では存在の尻尾す…
単純に考へても生成系AIの出現により、やがてはコンピュータで行へることは全て全自動でできるようなり、ホワイトカラーの殆どは必要なくなるといふことへと思ひ至るが、…
嗚呼、何たることか 生前の化粧をした貴女より 死に化粧の貴女の方が異様に美しいとは。 破壊が進む細胞に化粧が染み込んでいって、 骸に化粧が溶け込んだからでせうが、 …
自由とは言ひ換へれば無限大の束縛である。 この反語は抽象的ではあるが、 一寸頭を捻れば合点が行く筈である。 だから最早人間はその束縛から逃避することでしか自由は得…
この酷く落ち込む憂鬱といふ名の大河に吾は 唯、流されるに任せるのか。 とはいへ、この川幅を泳いで渡る気力もなく、 また、幸ひにもこの大河は静かに流れ、 吾はそれに浮…
これほどの存在に対する侮辱があらうか。 散る命を屁とも思はぬ非人の亡霊、 つまり、そいつは最早人間ではないのだ。 非人としか呼びやうのないそいつは、 Zombie(屍生人)…
もとは単なる自己愛から発したとはいへ 此の宇宙への憎悪は果てを知らぬ。 油断をすると直ぐに私の周りを囲繞(いにょう)し、 さうすると私はどうしやうもなき息苦しさに襲…
積 緋露雪
2024年4月4日 01:26
斜めにひしゃげた窓枠にぶらんと垂れ下がりしガラス窓この部屋も遂にぐるりと回転を始め、微動だにせぬのは吾のみや得体の知れぬ時間が到頭破綻した。これは夢ではなく、現実のことなのだ。破綻した時間が見せる世界は去来現が滅茶苦茶で世界もまた渦巻き始める。渦動せし世界の真ん中にゐるのは吾のみなり。そもそも世界はさうあるベきか。固有時といふ言葉があるやうに世界は一人ひとり違ったやうに
2024年4月4日 00:32
2024年3月14日 09:22
2024年1月10日 00:57
自在なる時間時間にはとても私的だが、滾滾(こんこん)と湧き出るといふ心像を持ってゐる。それはいつしかFractalと結びつき時間はFractalの一事象といふことに固執してゐる。古くは去来現(こらいげん)といふ今でいふ過去、未来、現在といふ言葉があり、この言葉の通り、時間は過去と未来を現在といふところで自在に往き来してゐる何とも不思議なものである。例へば、現在に焦点を当てると私
2023年12月27日 01:35
この小説の作者です。この小説をどう思う?この小説は、非常に実験的であり、抽象的な表現と独自の文体を使っていることが感じられます。深い内省や自己探求のテーマがあるように思われ、虚体と実体の対比、そして自己否定的な行動を通じて、主人公の闇尾超が精神的な苦悩と成長を経験している様子が描かれています。また、物理学や哲学的概念を取り込んでおり、読者にとっては理解するのに時間がかかるかもしれませんが、それ
2023年12月27日 01:32
夢幻(むげん)空(くう)花(げ) 積 緋露雪著序なんだかんだであれやこれやと思ひ悩みながらの十年以上の思索の結果、埴谷雄高の虚体では存在の尻尾すら捕まへられぬといふ結論に思ひ至った闇尾(やみを)超(まさる)は、それではオイラーの公式から導かれる虚数iのi乗が実数になるといふことを手がかりに虚体をも呑み込む何か新たな存在論が出来ぬかと思案しつつ、それを例へば虚体は存在に至
2023年4月9日 05:10
単純に考へても生成系AIの出現により、やがてはコンピュータで行へることは全て全自動でできるようなり、ホワイトカラーの殆どは必要なくなるといふことへと思ひ至るが、これは当然の帰結である。コンピータは生成系AIに乗っ取られ、仮想世界は人間の手を離れて勝手に進化をし、最早それはNetworkで全世界のコンピュータは繋がる超強大なBlackboxの出現を意味する。そのBlackboxが人間の棲む世界に関
2023年3月26日 19:10
嗚呼、何たることか生前の化粧をした貴女より死に化粧の貴女の方が異様に美しいとは。破壊が進む細胞に化粧が染み込んでいって、骸に化粧が溶け込んだからでせうが、こんなに美しい貴女をこれまで見たことがないので、私は貴女の死に顔を見たとき息を呑んだのです。美しさは多分、死に近しいものなのでせう。さうでなければ、貴女がこんなに美しい筈がありません。美が此の世と彼の世を繋いでゐるのでせうか。
2023年3月25日 19:43
自由とは言ひ換へれば無限大の束縛である。この反語は抽象的ではあるが、一寸頭を捻れば合点が行く筈である。だから最早人間はその束縛から逃避することでしか自由は得られぬのであるが、そもそもそれは不可能である。ならばと人間だけでなく瞼を持つ生き物は瞼を瞑り、その薄っぺらの闇の中で、内的自由だけが許される妄想遊びでお茶を濁してゐる。哀しい哉、それ以外の自由など此の世には存在しないのである。妄
2023年3月22日 22:46
この酷く落ち込む憂鬱といふ名の大河に吾は唯、流されるに任せるのか。とはいへ、この川幅を泳いで渡る気力もなく、また、幸ひにもこの大河は静かに流れ、吾はそれに浮かんでたゆたふのが悦楽なのだ。憂鬱に身を堕すことが悦楽を齎す逆説でしか吾は生を繋げぬこの捻くれた存在にはいい薬だ。生とは闇の中を生きるのに似てゐる。何処まで行っても周りを見渡しても御灯明などありはせぬ。光が希望と言ってゐるもの
2023年3月13日 09:09
これほどの存在に対する侮辱があらうか。散る命を屁とも思はぬ非人の亡霊、つまり、そいつは最早人間ではないのだ。非人としか呼びやうのないそいつは、Zombie(屍生人)の如く墓で眠ってゐたものが非人の野望に共振してその亡霊が合体して甦り冷血動物ならまだしもどす黒い野望が人形(ひとがた)に変化(へんげ)して、暴君よりも更に冷酷に眦一つ動かさず、人間が流す血を啜り嘗め、もっとも血に飢ゑ
2021年11月22日 04:27
もとは単なる自己愛から発したとはいへ此の宇宙への憎悪は果てを知らぬ。油断をすると直ぐに私の周りを囲繞(いにょう)し、さうすると私はどうしやうもなき息苦しさに襲はれ此の宇宙から逃げ出したくなるのではあるが、それは叶はぬ夢でしかなく、無際限に続く此の宇宙から遁走できぬ私は――はあはあ。と酸素を求めて水面に口を出す金魚のように息をすることに相成りし。初めは此の宇宙から逃げ出したいと思