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地球で見つけた好きな物の話ー本の章6頁ー

 地球を旅する冒険者の皆様、いよいよ春めいて参りまして色とりどりの花々や、冬眠から目覚めた動物達が顔を出す季節と相成りましたね。元本読師の文者部屋美です。

 

早くも
この文者がnoteの門を開放致しましてから、
一か月が経ちました。



 長かったような、あっと言う間だったような…。


 しかし

自分自身が、
如何に文章を書く事が大好きか
と言う事を改めて知る切っ掛けとなり、
思い切ってnote旅団の皆様の胸を
お借りして本当に良かったと、
この場を借りて感謝申し上げたいと思います。



 そしてこの一か月で、


1,000ビュー&250スキ



 を、数多くの冒険者の皆様より賜りました事も、深く御礼申し上げる次第で御座います。


 更には、先日投稿致しました文者の「仕事依頼」記事でもあります


「地球唯一の冒険者職業 元本読師」へ
「緊急依頼求む!」旅人の方専用掲示板



 も、あの「ぺんてるちゃんの章」1頁を始め、引き続き「文房具の章」1頁もピックアップして下さいました


山門文治様により、
三度ピックアップ頂きまして、
大変光栄の至りであります!!!

 


 いや~、これは文者が投稿してから僅か数分の出来事であり、山門様の御仕事の速さには、本当に頭が下がる次第なので御座います!!!



 さて、前頁の「本の章」5頁が数多くの冒険者の皆様の目に御留め頂き、他の頁をすっ飛ばして文者のビューランキング上位に食い込んで参りました(笑)。


 恐らく5頁にて御紹介させて頂いた作品につきましては、二度と読み返す事はないと思われますが、しっかりと文者の心には忘れる事無く刻み付けられておりますので、これにてお別れとさせて頂きます。


 では、早速では御座いますが…「本の章」6頁目の内容は「地球に降り立った私が出会った 地球に共に住む仲間である動物達が主人公の本 上位3冊」について綴ろうと思います。



 冒険者の皆様におかれましては「動物達が主人公の本」は、どれほどお読みになった事が御座いますでしょうか?


 文者に関しましては「動物達が主人公の本」の始まりは、間違いなく「本の章」1頁にて綴らせて頂きました、数十年経った今でも手元に置いてあります、あの絵本で御座います。


 では、大人になってから読んだ「動物達が主人公の本」を、御紹介させて頂きます。





1.「狐には向かない職業」ジュノー・ブラック
                 ハヤカワミステリ文庫


これは「本の章」3頁にて御紹介した、
文者にとっての「光の本」となった作品を手に入れました時に、
同時期に書店にて並んでおりました。



 すっかり「読書家冒険者」としての力を取り戻しました文者は、「本の章」4頁にて御紹介致しました「星を継ぐもの」と共に、こちらの「狐には向かない職業」を購入。



非常に面白かった!!!



 但し!此処で、注意点が一つ。



本格ミステリーや複雑な推理小説を
御所望の冒険者の皆様には、
少々方向性が違うやもしれませぬ(笑)。

 


 強いて例えるならば「コージーミステリー」でしょうか。


(コージー=くつろいだ等の意味があり、
気軽に楽しめるミステリーのジャンルの事だそうで、
主人公も警察や探偵等の専門家ではなく、
一般人の素人が事件に巻き込まれて…と言う流れの作品の事を、
指すそうであります。)



ですので、ミステリーや推理モノが苦手な冒険者の皆様、
海外小説に初めて挑戦する冒険者の皆様、
ファンタジーや御伽噺が大好きな冒険者の皆様、
そして勿論、動物達をこよなく愛する冒険者の皆様に


是非とも、読んで頂きたい作品
と相成っております!!!



 まずは、簡単にあらすじを。 


 此処は森の動物達が平和に暮らす村「シェイディ・ホロウ」。
 ある朝、村の嫌われ者であるヒキガエルのオットーが、死体となって発見された。
 街から異動して来たやり手の女性記者であるキツネのヴェラは、友人でありミステリー好きな書店主でもあるカラスのレノーアの協力を得ながら、事件の真相に迫って行く。
 何処にでも首を突っ込んで来るヴェラに対し、村の警察署で副署長を任されている真面目な堅物ヒグマのオーヴィルはあまりいい顔はしないものの、対立しながらそして時には協力しながら共に調査を進める。
 徐々にこののどかな村の住人達の秘密が明らかになり、取材に夢中になるヴェラはやがて、自分でも気付かぬ内に危険へと巻き込まれて行くのだった…。

 


 登場人物が動物とは言え、内容的にはドキドキハラハラ満点の非常に臨場感溢れるミステリーとなっており、文者は大変大満足致しました!


 世界観と致しましては、


ゲーム界で大ヒット致しました「どうぶつの森シリーズ」や
ディズニー映画の「ズートピア」、
映画ドラえもんの「アニマル惑星」等をイメージ


 して頂ければ、分かりやすいかと存じます。


「だったら、人間で良くない?」



 と言う野暮な御意見は、それこそ上記の「どうぶつの森」は人間で開発したっていい訳ですし、「ズートピア」も「アニマル惑星」も人間で描いたっていい訳なので、申し訳御座いませんが却下とさせて頂きます(笑)。


 ある意味、この作品が人間で書かれておりましたら、


「ごくありふれた普通のミステリー」


 として、さほど印象にも残らなかったでしょう。


 登場人物が「動物」だったからこそ、お読みになった冒険者の皆様の数だけその脳裏に「シェイディ・ホロウ」が存在し、村中を駆け回って事件の謎に迫って行くキツネのヴェラも、その数だけ存在するのであります!


 ラストに近付くにつれ、もうさながら「金田一耕助のドラマ」を見ているかのように息を吞むシーンもあり、「コージーミステリー」の雰囲気を醸し出しつつ、手に汗握る展開もあったりと読者を飽きさせません!


何より…


主人公のヴェラが最高にキュート!!!



「主人公が魅力的な作品は、
こんなにも作品全体を明るく輝かせ、
読者の心を虜にしてしまう物なのだ!」



 と言う事を、このキツネのヴェラを通して改めて感じさせて頂いた次第であります!



これは「何回でも読み返したい作品」の1つ
と相成りました!



 最初は殺人(殺蛙?)が起こりながらも、何処となくファンタジーの様な、御伽噺の様な、絵本の様な、童話の様な雰囲気が漂い、死体があるにもかかわらず、のどかと言うか(笑)。


 しかし、ヴェラと共に事件の真相を追って行く内、徐々に複雑な人間関係(動物関係?ややこしいわっ!笑)が明らかになり、展開は本格ミステリーの様相を見せて参ります。 



やがてラストに近付くにつれ、
まるで1本のハリウッド映画を
見ているかのような気分になり、
読了と共に拍手の嵐!!!



 こちらは、海外では既に4作目まで出ているようなので、


早川書房旅団の皆様!!!
是非とも続編の翻訳を!!!
強く!強く!希望致します!!!



まさか、ヴェラが…?!
此処で、ああ言う流れに…?!
えっ?!そうなるのっ?!
ちょっと、ちょっと!!!
ふふふふふふふふふ!!!



 他にも、魅力的なキャラクターがいっぱい!!!


ヴェラの同僚、お喋りハチドリのグラディス
ヴェラの上司 編集長スカンクのストーン
コーヒーショップの情報通マスター、ヘラジカのジョー
中華料理店のシェフ、パンダのサン・リー
村の物知り教授、フクロウのハイデッガー
前科を持つコソ泥、アライグマのレフティ
村随一の資産家、ビーバーのレジナルド…



どうですか?
もう、ワクワクが止まりませんよね?!



お読み頂いた冒険者の皆様の数だけ
「シェイディ・ホロウ」が存在する!



 と申し上げました意味が、お分かり頂けるかと存じます!!!


 久々にミステリーでありながらも、海外のファンタジーが大好きな文者に取りましては続編を希望し、かつ1作目も繰り返し読み直したくなるような、素晴らしい作品に巡り合えました!!!

 

作者のジュノー・ブラック氏は、
何と書店員をなさっている
二人の女性の共同ペンネームだそうで、
これがデビュー作との事!


 其処で既に4作目まで出ていると言うのですから、海外でもどれほど高く評価されているかが窺えます!!!


 あ~、文者は首を長くしながら、ヴェラとの再会を待ち侘びたいと存じます!!!





2.「動物農場」ジョージ・オーウェル ハヤカワepi文庫


 「ハヤカワepi文庫」とは、「良質な海外文学作品」を主にまとめた文庫だと言う事で御座いまして。


 こちらのジョージ・オーウェル氏は「一九八四年」の方で御存知の冒険者の皆様も、いらっしゃるのではないでしょうか?


 文者は、どうも「本の章」4頁に綴りました通り、SF的な作品に慎重になってしまいまして(笑)。


 ヴェラに出会った事で、すっかり気持ちは「シェイディ・ホロウ」の住人になってしまっておりましたので、以前から気になっていたこちらの「動物農場」を購入致しました。



文者は、非常に楽しめました!!!




 一説では、当時の時代を風刺した作品だとも言われており、実際後書きにもそのような内容が書かれてはいるのですが、


文者は、普通に
ファンタジーとして楽しみました(笑)!!!



 時代がどうとか、世間がどうとか、政治がどうとか、風刺がどうとか、そう言った当時其処にいた訳でもなく、情勢に詳しい訳でもなく、体験した訳でも御座いませんので、


何だか良く分からない小難しい解説は置いておいて、
人間に対する教訓を動物達に置き換える事で、
大人だけではなく子供達にも伝わりやすい内容



 だと、文者は感じました。


 アニメーション映画も制作されているようで、チラッと予告編を検索して拝見致しましたが、カートゥーンアニメのようで非常に分かりやすく、全編通して見てみたいと思いました。


 裏テーマとして、その難しい風刺が含まれているのかも分かりませんが、純粋に「動物の世界のファンタジー」として、文者はとてもお気に入りの作品と相成りました。


 スノーボールと、ボクサー…この二人に関してが、少々心残りで御座いました。




3.「たのしい川べ」ケネス・グレーアム 岩波少年文庫

 こちらの本は、岩波少年文庫を幼少期よりこよなく愛して来た文者も、手に取った事は御座いませんでした。


 ですが、この「シェイディ・ホロウ」住民登録記念(笑)に際し、こちらの作品を見つけまして、早速購入させて頂いた次第であります。



とても心癒される作品でした!!!



 実は…同じように、動物達が登場する物語で


「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー
                      岩波少年文庫

 と言う作品も、御座いまして…。


 本命は「たのしい川べ」の方でしたので、先にこちらを読み進めた訳であります(文者は、大好物は最後に取って置くタイプです・笑)。


 あらすじはですね。


 森の一軒家で、働き者のグレイ・ラビットは、野うさぎのヘアとリスのスキレルと、3人で一緒に仲良く暮らしています。
 仲良く…とは言え、ヘアは常に威張っており、スキレルはいつも我儘ばかり。
 家の仕事は全てグレイに任せっきりですが、働き者のグレイは文句一つ言わず2人の為に忙しく御世話をします。
 牛乳屋のハリネズミ一家や物知りのフクロウ、恐ろしいキツネやイタチ等の森の仲間達と、グレイの日常を綴った物語。



 とまあ、一見教訓も交えた子供向けの物語であり、挿絵もとても細かくリアル且つ可愛らしいタッチで描かれ、動物達が活躍する森の豊かな日常なのかと思いきや!


嫌な仕事を同居人に全て押し付けられたり、
釜の中に悪い動物をぶち込んだり、
助けてもらう代わりに
自分の尻尾を引きちぎられたり、
その尻尾をさも戦利品のように
ドアにぶら下げている相手から
また自分の尻尾を取り返しに行ったり、
誕生日に腐った卵を食わされそうになったり、
命を狙う動物が常に近所をうろついていたり…



読んでいて、
ちっとも心が休まらないんですが?!
本当に、子供向け?!



 いや~読了後は、流石の文者もドッと疲れが出ると共に、ズーンと暗い気持ちになってしましまして…。


 慌てて翌日、楽しみにしていた「たのしい川べ」の表紙を、「グレイ・ラビット」のトラウマを引きずりつつも開いたのですが…。



何と、たのしい川べなのでしょう!!!
まさに、タイトル通りの世界観!!!



 すっかり「グレイ・ラビット」で荒んだ文者の心は、この美しい川べの水で綺麗に洗い流されたのでありました。

 

 そうそう、改めましてあらすじを。


 人里離れた静かな川べで、素朴でありながらも愉快で楽しい生活を送っている、モグラやネズミ、そしてヒキガエル達。
 春のピクニックには、バスケット一杯に美味しい食べ物を詰め込んで出掛けたり、寒い冬の日には温かい暖炉の火をみんなで囲んだり…。
 小さな動物達が、大自然豊かな土地で繰り広げる微笑ましい日常の物語を、美しく描いた田園ファンタジーの名作。



 こちらに登場するモグラ、ネズミ、ヒキガエルの3人組は種類も性格も全く違う動物でありながら、お互いを尊重し、時には喧嘩しつつも、相手を友人としてとても大切に思っている…そんな間柄なのであります。


「モグくん」
「ネズくん」
「ヒキくん」



 と、呼び合う様子はとても微笑ましく、読んでいてとっても癒される作品で御座いました。


 こちらは、是非とも御子様のいらっしゃるおうちに御住まいの冒険者の皆様には、御一緒に読んで頂きたい素敵な児童書であります!





 さて、普段は体験する事の出来ない「動物達の世界」は、如何でしたでしょうか?


 読書家冒険者の皆様、たまにはこのような世界に足を延ばしてみるのも宜しいのではないかと存じます。





 ほら、あちらの木の根元に小鳥の死体が…。
 どうしたのでしょう…まさか、木から落ちたとか…?
 ですが、翼をお持ちの小鳥が木から落ちるなんて事…。

 え?シルクハットにステッキを持ったリスが、小鳥の死体の周りを調べているですって?

 ………。
 ……………。
 …………………ぷっ!

 な、何ですか?わ、笑ってなんかおりませんよ(笑)。

 た、ただ…いくら読書家の貴方様とは言え、其処まで可愛らしい想像をなさる方だとは、思ってもおりませんでした故…………くっくっくっ。

 いえいえ、とんでもない!
 同じ冒険者仲間の貴方様を馬鹿にした事など、ただの一度も…。

 ああ、お待ち下さいませ!
 そちらの川べりは、ウサギやモグラが寝床にしている穴が数多くありますから、十分にお気を付け…!

 だから、転ばないようにと言おうとしたのに…。
 全く…貴方様は本当に、この地球に愛された微笑ましい存在で御座いますね…いつまでも、その冒険者としての純真な心をお忘れなき様…。





※今回は「動物」がテーマで御座いましたので、厳選しました結果、こちらの投稿者様の画像をお借りする事に致しました。偶然にも、如何にも事件を解決してくれそうな聡明な紳士に見えて参りまして(笑)。夢溢れる素敵な画像を、有り難う御座いました!


#創作大賞2024
#エッセイ部門


その他の本の章の頁はこちら!


noteの門開設1か月を記念致しまして、綴らせて頂きました

放浪の元本読師 文者部屋美の本棚ーサイトマップー

 こちらも是非、御活用下さいませ!
(クリエイターホームページ「プロフィール」のタブにも
         固定させて頂きましたので、そちらからもどうぞ!)


そしてこちらの「本の章」6頁は、見事!
note公式様「みんなのおすすめの本記事まとめ」に
ピックアップして頂きました~!!!!!

note旅団の皆様!
本当に本当に、有り難う御座いました!!!!





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