MONA SHIMA

MONA SHIMAのピアノ弾き語り、シンガー・ソングライターmonaです。音楽文庫、…

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MONA SHIMAのピアノ弾き語り、シンガー・ソングライターmonaです。音楽文庫、日本語クラシック、琉球シャンソンといった多彩なジャンルを作って音楽活動をしています。沖縄を拠点にライブや配信もやっておりますので、ぜひ遊びに来てください。

記事一覧

沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

 沖縄本島北部、今帰仁の今泊にある県指定天然記念物のコバテイシの古木を撮影しに那覇から出かけた。沖縄の詩人山之口獏が詩に書いている謎の木『うむまあ木』に長年なぜ…

MONA SHIMA
1か月前
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パリの沖縄の人(うちなんちゅう)

1.パリの沖縄の人  4月1日、エイプリルフールではなく、本当に私はフランスから帰ってきた。    海外初ライブツアー。反応は日本よりも良く、いっそフランスにとど…

MONA SHIMA
2か月前
6

受賞しました。

 つい先日のことになりますが(2023年11月16日)、日本シャンソンコンクールで審査員特別賞を受賞いたしました。2021年の東京シャンソンコンクールから数えて連続四回目の…

MONA SHIMA
7か月前
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読むように聴け!音楽文庫、「猫街」。ドラマチックな展開とラストのオチ。

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 古い橋を渡ると猫街に出た。奇妙な住人たち、  しかしなぜか懐かしい不思議な感情を味わう。ところがある日、橋が壊されることになった。そうして猫街は消失した。しか…

MONA SHIMA
9か月前
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新しい音楽の試みとしての「読むように聴け、音楽文庫」シリーズ第一弾。「不機嫌な金魚」

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 読むように聴け!音楽文庫。  物語性があるというより、物語そのものとしての音楽。だから「読むように聴け」。物語りのように起承転結があったり、ドラマチックな展開…

MONA SHIMA
9か月前
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11月ライブ詳細。沖縄のパリ(畑)んちゅが歌う琉球シャンソン。そして読むように聴け!音楽文庫。物語り性ではなく、物語そのも…

11月の東京遠征ライブの日程がきまりましたので、お知らせいたします。タイトルの通り、本当の沖縄がここにある琉球シャンソン。読むように聴かされる音楽文庫の2本立てで…

MONA SHIMA
10か月前
6

11月東京遠征ライブ決定!

 ひさしぶり、3年ぶりくらいに東京遠征ライブが決定しました。詳細は後程お知らせいたします。  このノートを書いてファンが減ったのか増えたのか。え?もとからいない…

MONA SHIMA
10か月前
5

読むように聴け、音楽文庫!

 私の音楽作品の柱の一つである『読むように聴け、音楽文庫!』について、勝手に思っていることを少し書いてみたいと思います。  音楽文庫でこだわっているのは、文庫と…

MONA SHIMA
10か月前
9

琉球シャンソンって、何それ?

 琉球シャンソンという訳の分からないジャンルを勝手に作ってなんだかんだ十数年も歌っているMona Shimaです。認知度は低いのですが、少しづつ、本当に一人、二人と知られ…

MONA SHIMA
11か月前
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悲しみの声や涙で育つ、沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

  敬愛する沖縄の詩人、山之口獏の詩にうむまあ木という不思議な木が出てきます。   (略)  さうかとおもふと琉球には  うむまあ木といふ木がある  木としての器量…

MONA SHIMA
1年前
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オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか?

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★タイトル オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか? 作詞作曲:MONA SHIMA 曲の前に 音楽は絕望を希望に変えることができるだろうか? パンデミック…

MONA SHIMA
4年前
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君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ

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君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ 作詞作曲:-mona- 演奏歌唱:-mona- 琉球シャンソンです。1番の歌詞の途中まで、何年か前のライブ録音です。 父が曾祖母から聞いた…

MONA SHIMA
4年前
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背中の人 戦争に負けなかった曾祖母 (インストゥルメンタル)

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背中の人 父によると私の曾祖母の記憶は 背中だけなのだそうです そういうと奇妙な話に聞こえますが そうではありません 曾祖母はいつも縁側の手前 座敷の縁のところに…

MONA SHIMA
4年前
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酔っぱらいのホームレスと伝説のキャバ嬢の奇跡の恋物語。一日前のメリークリスマス(音楽文庫)

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公開のタイミングを外してしまいましたが、かなり風変わりなクリスマスソングです。もっとも、私にとってはこれが本当のクリスマスソングであるのですが。 私が通っていた…

MONA SHIMA
4年前
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猫街

本文 ■猫街 自殺志願者Mは猫街の入口を発見する。半猫半人の住人。オッドアイの白猫を好きになるMは街に通う。しかし通報で入口の橋が壊される。猫街に行けなくなり寂し…

MONA SHIMA
4年前
5
沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

 沖縄本島北部、今帰仁の今泊にある県指定天然記念物のコバテイシの古木を撮影しに那覇から出かけた。沖縄の詩人山之口獏が詩に書いている謎の木『うむまあ木』に長年なぜか引っかかっている私としては、この古木はどうしても一度は見ておかなければならないものだった。
 傍から見ればどうでもいいことなのだろうが、最近若干ではあるが現実逃避的傾向の出てきたヒンスー(貧乏)シンガーソングライターの私にとっては、普段自

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パリの沖縄の人(うちなんちゅう)

パリの沖縄の人(うちなんちゅう)

1.パリの沖縄の人

 4月1日、エイプリルフールではなく、本当に私はフランスから帰ってきた。
 
 海外初ライブツアー。反応は日本よりも良く、いっそフランスにとどまって、結婚して永住しようかとまで考えたものだ。しかし親が卒倒して、今でも介護で手がかかるというのにこれ以上となっては困る。フランス移住は次回以降のお楽しみに取っておいて、渋る私自身をなだめすかすようにしてようやく帰ってきたのだった。

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受賞しました。

 つい先日のことになりますが(2023年11月16日)、日本シャンソンコンクールで審査員特別賞を受賞いたしました。2021年の東京シャンソンコンクールから数えて連続四回目の受賞です。厚かましくも審査員の加藤登紀子さんと写真を撮らせていただきました。今回はオリジナル曲ではなく、ほかの方と同じようにカバー曲で勝負致しました。George Brassanse の「ママン、パパ」です。選曲が良かったのでし

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 古い橋を渡ると猫街に出た。奇妙な住人たち、
 しかしなぜか懐かしい不思議な感情を味わう。ところがある日、橋が壊されることになった。そうして猫街は消失した。しかし猫街に出入りしていた人たちによって意外なことが起きる。

 読むように聴かないとわからない、音楽文庫。
 あなたも耳を澄ませて猫街へ入ってみませんか?

 どうぞ猫街の世界をお楽しみください。

 読むように聴け!音楽文庫。
 物語性があるというより、物語そのものとしての音楽。だから「読むように聴け」。物語りのように起承転結があったり、ドラマチックな展開を見せたりします。

 この「不機嫌な金魚」は、沖縄の銀行に関する都市伝説をもとにしています。
 どうして沖縄の銀行には金魚の水槽があるのか?
 そして金魚に恋をしてしまった青年の運命は?

 すべてが、すくなくとも半分くらいが曲の中で明か

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11月ライブ詳細。沖縄のパリ(畑)んちゅが歌う琉球シャンソン。そして読むように聴け!音楽文庫。物語り性ではなく、物語そのものとしての音楽をお届けします。

11月ライブ詳細。沖縄のパリ(畑)んちゅが歌う琉球シャンソン。そして読むように聴け!音楽文庫。物語り性ではなく、物語そのものとしての音楽をお届けします。

11月の東京遠征ライブの日程がきまりましたので、お知らせいたします。タイトルの通り、本当の沖縄がここにある琉球シャンソン。読むように聴かされる音楽文庫の2本立てです。タイトルはややこしいのですが、内容は私同様いたってシンプル。なかなか遭遇できませんので、この機会にぜひいらしてください。

◽️11月2日(木)
Mona Shima ワンマンライブ
【MONAPPÉTIT vol.1】
OPEN 1

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11月東京遠征ライブ決定!

11月東京遠征ライブ決定!

 ひさしぶり、3年ぶりくらいに東京遠征ライブが決定しました。詳細は後程お知らせいたします。
 このノートを書いてファンが減ったのか増えたのか。え?もとからいないから、心配するなって?(^^;)
 本当は馴染みのある天窓confort.さんや高円寺ウーハさんでもやりたかったのですが、残念ながら二つとも閉店してしまいました。
 時代はどんどん進んでいきますが、逆に時代に関係のないところ、時代も空間も超

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読むように聴け、音楽文庫!

読むように聴け、音楽文庫!

 私の音楽作品の柱の一つである『読むように聴け、音楽文庫!』について、勝手に思っていることを少し書いてみたいと思います。

 音楽文庫でこだわっているのは、文庫という名の通り物語性です。世間ではよく、物語性のある音楽ということでジャンル分けがされていますが、それを押し詰めていったもの、すなわち物語そのものとしての音楽が音楽文庫なのです。
 物語らしく、本格的な起承転結があり、ストーリーはドラマチッ

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琉球シャンソンって、何それ?

琉球シャンソンって、何それ?

 琉球シャンソンという訳の分からないジャンルを勝手に作ってなんだかんだ十数年も歌っているMona Shimaです。認知度は低いのですが、少しづつ、本当に一人、二人と知られるようになってきました。とは言っても知らない人の方が99.9999%くらいなのですが。(泣)
 この0.0001%の方々が私の歌を知って、おそらく抱くであろう疑問にQ&Aの形でこたえたいと思います。ライブなどのときたまに質問されて

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悲しみの声や涙で育つ、沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

悲しみの声や涙で育つ、沖縄の涙(なだ)の木、うむまあぎー

  敬愛する沖縄の詩人、山之口獏の詩にうむまあ木という不思議な木が出てきます。
 
(略)
 さうかとおもふと琉球には
 うむまあ木といふ木がある
 木としての器量はよくないが詩人みたいな木なんだ
 いつも墓場に立つてゐて
 そこに來ては泣きくづれる
 かなしい聲や涙で育つといふ
 うむまあ木といふ風變りな木もある
        (山之口獏詩集「世はさまざま」より)

 この詩に接したのは中学生

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★タイトル オジーよ、オバーよ。/音楽は絕望を希望に変えられるか?

作詞作曲:MONA SHIMA

曲の前に

音楽は絕望を希望に変えることができるだろうか?
パンデミック時代の音楽のあり方を求める旅の第一章。

音楽は無力である。

死にゆく人を前にして
音楽に何ができるのだろう。
迫りくる大津波を前に
音楽に何ができただろう。

何の力もない音楽の存在意義とは?

もし最後の日が訪れたとし

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君へ贈る、世界にただ一本だけのバラ

作詞作曲:-mona-
演奏歌唱:-mona-

琉球シャンソンです。1番の歌詞の途中まで、何年か前のライブ録音です。
父が曾祖母から聞いたという昔話をもとに、現代風に書き直しました。恋人のために秘密の花を探しに行くという話です。シンプルすぎて、逆にいろんな風に解釈できて奥が深い。
フランス語はちょこっとだけ入っています。aurvoir, non adieu!

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背中の人


父によると私の曾祖母の記憶は
背中だけなのだそうです
そういうと奇妙な話に聞こえますが
そうではありません

曾祖母はいつも縁側の手前
座敷の縁のところに座って
いつも庭を見ていたのだそうです

ほとんど外出することもなく
朝から晩まで…

したがって子供だった父は
曾祖母の背中ばかりを見ることになります
だから父の記憶にある曾祖母は
背中の人なのです

曾祖母がそうやって庭を見てい

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公開のタイミングを外してしまいましたが、かなり風変わりなクリスマスソングです。もっとも、私にとってはこれが本当のクリスマスソングであるのですが。
私が通っていた中学は、沖縄で一番の飲み屋街のハズレにありました。私の家はちょうど飲み屋街の反対側にあったので、登下校はまさに飲み屋街のど真ん中を通ることになります。
実際、三年間みっちり通りました。夕暮れになると、どこからか湧いてくるように現れる黒服のキ

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猫街

本文

■猫街
自殺志願者Mは猫街の入口を発見する。半猫半人の住人。オッドアイの白猫を好きになるMは街に通う。しかし通報で入口の橋が壊される。猫街に行けなくなり寂しく思う近隣住民や、猫街への渡航者たち。自分たちが猫街の住人のマネをするようになり、新たな猫街が作られる。

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音楽ユニットMONA SHIMAのシンガー・ソングライター、-mona-

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