読書【アンソロジー 白】
タニシの3つの作品のアンソロジー。
さわやかな読み心地でした。
情景描写や空気感に見えない心を動かされて
登場人物のちょびっと苦しい気持ちに程よく切なする。
いい感じのぎゅーとくる感情がさわやかだったなあ。
めちゃくちゃ大きな事じゃないけど、
ずっと心に溜まってもやもやして
身体を上手く動かせなくさせちゃうような感情。
ちょっと気が重いなっていう気持ち。
そして自分ではどうにも出来ない悲しみ。
誰もが経験したことあるような
世界に散在している沈んだ感情。
誰もが知っている気持ちだけど、
誰かに話す程の事でもなくて
吐き出せなくて辛くなる程度の出来事。
そんな感情にどことなく共感させられちゃって
少し心が ぎゅー とした。
そして “別れ” が。
またこれも程よく切なくていいです。
存在しているのか存在していないのかわからないもの。
少しの時間を一緒に過ごして別れていく。
何故かそこに自分が重なった。
この作品に出てきたのは異形のものだけど
私もこの異形と同じかもしれない。
突如誰かの日常に現れてある日いなくなる。
また現れるのか現れないのかもわからない。
私ももはやそこに
存在していたのか存在していなかったのか
わからないモノなのかも。
異形側だ。
昨日異形側の友達とお話したの。
別れ を繰り返すのももう疲れたねって。
うちらにも少しの変化を繰り返す日常が
手に入るといいねって。
きっとその時は日常に飽きてるかもしれないから
そうしたら 「アンソロジー 白 」を読むとするよ。
程よい ぎゅー を求めて。
タニシさん
沖縄の離島まで素敵な本をありがとう。
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