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ZINE『DISTANCE』について

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#私の作品紹介

「もうひとりの編集部の話」③『DISTANCE』ができるまで

「もうひとりの編集部の話」③『DISTANCE』ができるまで

私たちが作っているZINE『DISTANCE』。私が村上くんを誘った際の仮称は「STAY HOME MAGAZINE」でした。いかにも平々凡々とした名前。
 雑誌の編集を進めつつも良いタイトルを探しているときにふと、「コロナ禍で変わった一番大きいものって、人と人との物理的かつ心理的な“距離感”なんじゃないか」そして「自分なりの視点でそんな世界を切り取りたくて、この雑誌を作っているんだよな」そんなふ

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「もうひとりの編集部の話」②『DISTANCE』の生まれた日

「もうひとりの編集部の話」②『DISTANCE』の生まれた日

2020年春、これから始まる大学院生活に胸を膨らませていた私でしたが、コロナ禍をきっかけに休学することにしました。

休学とは言っても、ただコロナ禍をやりすごすことが第一義だったので、何か特別な勉強とか、留学とか、とりわけやりたいこともやるべきことありませんでした。一方そんな日々がのんべんだらりと過ぎてくうちに、「このままではこの一年を本当に無駄に過ごしてしまうのではないか」という危機感と、「この

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「もうひとりの編集部の話」①自己紹介

「もうひとりの編集部の話」①自己紹介

みなさんはじめまして。
ZINE『DISTANCE』編集部の加藤です。
基本こういった雑誌に関する宣伝やプロモーションは村上くんにお願いしているのですが、今回は私も村上くんに勧められて少し書いてみることにしました。

正直、最初はまだ何もかも半人前な私が、製作に対する考えやこだわりを語ることに、おこがましさや恥ずかしさみたいなものがあってあまり気乗りしませんでした。しかし村上くんから、“数は多くな

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【試し読み】REWIND-BOOKS & CRAFT BEER TAPS- いま、本屋をはじめるということ。(本屋さんインタビュー)

【試し読み】REWIND-BOOKS & CRAFT BEER TAPS- いま、本屋をはじめるということ。(本屋さんインタビュー)



2020年6月。コロナ禍の東京・自由が丘に「REWIND-BOOKS & CRAFT BEER TAPS-」が開店。ビアソムリエの提供するクラフトビールが飲める新刊書店だ。ただでさえ厳しい本屋をこうした状況下でも開業させる背景には、どういった思いやアクションがあったのだろうか。店長の高畑明希子さん、オーナーの高畑勝樹さんのお二人に伺った。

▼当初の予定では何月に開業される予定だったんですか?

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【試し読み】コロナ禍の町中華(中華料理 新三陽 根津店・マスターへのインタビュー)

【試し読み】コロナ禍の町中華(中華料理 新三陽 根津店・マスターへのインタビュー)



美味しいもんを食べたいとか楽しい酒を飲みたいっていう気持ちは前と一緒なんだよね。でもいまは我慢。みんな一緒だよ。地下鉄千代田線根津駅から徒歩2分。かつては国内外からの観光客であふれていた街角で30年間営業を続ける中華料理「新三陽」。昔ながらの中華料理とマスターの飾らない人柄に惹かれ、毎日地元の人々や近くの大学生で賑わってきた。そんなこのお店も、今年(2020年)は厳しい営業が続いているという。

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【試し読み】百貨店員2人、2年目の現場(百貨店従業員へのインタビュー)

【試し読み】百貨店員2人、2年目の現場(百貨店従業員へのインタビュー)



当たり前じゃなかったことが当たり前になるって簡単だなって。横浜にある百貨店の婦人服売り場に勤務するGさん、そして新宿の百貨店の広報部門に勤務するKさんは、いずれも(当時)入社2年目で私の友人だ。数ある小売店の中でも、特に厳しい状況がメディアで報じられることの多い百貨店。そんな二人に現場のリアルな話をたっぷり伺った。

現在二人は緊急事態宣言下での長期休業を経て、感染対策をとりながら勤務をしてい

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【試し読み】この先は劇団側だけじゃなく、観客側も責任意識を持って観ることが必要だと思う。(舞台俳優・李勇雅さんインタビュー)

【試し読み】この先は劇団側だけじゃなく、観客側も責任意識を持って観ることが必要だと思う。(舞台俳優・李勇雅さんインタビュー)

この先は劇団側だけじゃなく、観客側も責任意識を持って観ることが必要だと思う。

コロナ禍初期の自粛、再開後も小劇場でクラスターが発生するなど、演劇業界は度々困難に見舞われている。そうした中、舞台俳優として活動する李勇雅さんにコロナ禍で暮らしや活動へどのような影響があったのか、またそうした経験を通して何を思ったのかを聞いてみた。

―特定の劇団に所属していないということは、フリーランスってこと?
 

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