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最後の晩餐は「最後のひとくち」を食べたい。

最後の晩餐は「最後のひとくち」を食べたい。

1杯目のお茶碗の中を見てほしい。

そのごはんはどんな姿をしているだろうか。

モリモリのごはん。
ツヤツヤしている炊き立てのごはん。
おこげがあるごはん。
もしかしたら色がついていたり、具が入っているかもしれない。

半分ほど食べると、平たくなったり、右に寄っていたり、おかずが乗っていたり、少し冷めていることもあるだろう。

そして当然、「最後のひとくち」になる。
これをあなたはどう感じるだろう

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昔は「孤」だった。今は「個」である。

昔は「孤」だった。今は「個」である。

私は小学校3年生で隣町の小学校に転校してから、小学校の友達に親しい人がいない。

今思い返してみれば、「自分がここにいるのは間違っていると気づいているのに、一人になるのが怖くて、無理やりその輪に入ろうとして、でもやっぱり孤独で」の繰り返しだったのだ。

小学校は特別人数が少ないところではなかった。同級生と呼べる人はたくさんいるのに、いったいなぜ、わたしは馴染めなかったのであろうか。

「個」ではな

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五円玉を集めます

五円玉を集めます

友人Aとわたしは毎日メッセージを交わしていて、ふと、「彼女は小さな幸せを毎日噛み締めながら生きているんだろうなあ」と感じた。

それからクルマのエンジンをかけて、家路に着いた。

幸せということばから、友人Bを思い出した。
「そういえば彼女、ブータンのことに興味持ってたなあ。」

ブータンは幸福度No.1の国だ。
去年まで、彼女は幸せが何か分からなかったらしい。この夏、サポーターとして、小学生と自

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19年目のクリスマスツリー

19年目のクリスマスツリー

毎年クリスマスが近づいてくると、
お父さんがクリスマスツリーを出す。

いつも玄関に置いてあって、大きさは7、80cmぐらいで決して大きいとは言えない。でもキラキラいろんな色に変化して1番上には大きな星がついている。

小学生の頃、わたしの家は裕福とは言えなかった。
わたしは友達の家にあるクリスマスツリーと比べてしまって、
「○○ちゃんちのクリスマスツリーはもっとでかいし、いっぱい飾りがついとんの

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ひとがひとを判断するとき。

ひとがひとを判断するとき。

「ご兄弟はいるの?
弟さん受験生なのね〜
えっ!もしかして○○大学を目指してるの?
じゃあお姉ちゃん(私)は苦しいねえ〜」

私は決して偏差値が高い、いわゆる“いい”大学には入っていない。それがコンプレックスで1年のときは本気で悩んで、もやもやして、本当に嫌だった。みんなが大学名を言っても、自分だけ曖昧にして誤魔化したりしてた。

でもある先輩が「大学だけでその人のことを判断できないよ。大学じゃな

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