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ライター・編集者の備忘録的な何か

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見習い編集者がライティング・編集について学んだことをアウトプットするマガジンです。同マガジン「1時間で書くブログ記事」と併せ、平日1本提供します。
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#編集

どうすればコンテンツの良し悪しがわかるのか?

どうすればコンテンツの良し悪しがわかるのか?

以前出した記事のなかで、「メディア経験のないWeb担当者はコンテンツの良し悪しがわからない。だから、意図せず炎上させてしまったり、誰にも響かないものを出してしまう」ということを書いた。

文章の書き方や取材の仕方については、わかりやすくまとめられた本がある。それらを読んでしっかり経験を積めば、一定レベルのコンテンツを出せるようになると思う。

しかし、そのコンテンツは読者にとって面白いものなのか、

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記事ストック、していますか?

記事ストック、していますか?

みなさんは、「良いな」と思った記事をストックしていますか?

僕はEvernoteクリッパーやPocketを使って、お気に入りの記事をいつでも読み返せるようにしています。理由としては、内容をしっかり理解するためはもちろんですが、記事を書くときに参考にするためでもあります。

「参考にする」というと聞こえは良いですが、ある意味「パクり」みたいなものです。僕は決して文章が上手いわけでも、構成ができるわ

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オウンドメディアには編集者が必要だ

オウンドメディアには編集者が必要だ

「何を当たり前なこと言っているんだ、お前は」

と言われそうなタイトルだが、小さい企業が作るオウンドメディアには、いまだに編集者不在のところも少なくない。

その原因には、やはり構造的な問題がある。そして、この構造的な問題を解決しない限りは、業界全体として良い方向には行かない。

お金はないけど、広報したいそもそもなぜ企業はメディアを作るのか。まずはそこから説明しよう。

基本的にスタートアップに

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後発の記事だからこそ、面白くできる

後発の記事だからこそ、面白くできる

「編集ってすごいなぁ」と、改めて感じた仕事だった。

近年、ベンチャー企業が急増している五反田。この地に拠点を構えるベンチャー6社が品川区と協定を結び、「シリコンバレー」ならぬ、「五反田バレー」を設立したという旨のニュース記事だ。

「五反田バレー」設立のニュースは、NHKをはじめとした有名メディアにも取り上げられており、見比べると各社のカラーがよくわかる。

先に挙げたように、弊社(ノオト)が運

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友人・知人インタビューのススメ

友人・知人インタビューのススメ

くいしんさんが出した記事が、駆け出しのライターにとって、非常に実用的な内容だった。

昨年11月に独立し、6月末に編集ブティック「QED」を立ち上げたくいしんさん。「QED」のメンバー募集を行ったところ、たくさんの応募があったそうだ。同記事はその選考に漏れてしまった人たちへ向けて書かれたもので、僕自身も駆け出しの身として参考になること、共感できることが多くあった。

その中でも特に共感したのは、「

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ライターの顔出しをした方がよいパターン

ライターの顔出しをした方がよいパターン

Webメディアではライターが顔出しして、インタビューしている記事が少なくない。

例えば、ジモコロやサイボウズ式では、ライターとインタビューイーの丸写真があり、吹き出しのような形式で受け答えをする構図をよく使う。

参照:ひろゆきさん「天職なんてないんじゃない? やりたい仕事より、苦じゃない仕事を選ぶくらいがちょうど良い」

個人的にはこの形式の記事は読みやすくて好きなのだが、素人のライターが同じ

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言葉を重くしたい

言葉を重くしたい

「書きたいことはたくさんあるけれど、まだこれは書けない」

ここ最近、ライティングや編集についての記事を出していて、そんなことを思うようになった。

それはひとえに、僕が自分の気持ちに嘘をつきたくない人だからだろう。

実感も実践もできていないことを書きたくない僕は有限会社ノオト(編集プロダクション)に所属するライター・編集者である。メディア業界は今年で3年目であり、これまでほとんど我流で記事の執

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Webエッセイの時代になってきた

エッセイを見かけない日がない。

これはたぶん、僕に限った話ではないだろう。Twitterでコミックエッセイはよく拡散されているし、noteを見れば #エッセイ は4番目に人気のタグだし、弊社が運営するShortNoteでも毎日たくさんのエッセイが投稿されている。

そう考えると、いまはWebエッセイの時代である。いや、もうかなり前からそうだった気もする。でも一体なぜ、こんなにエッセイが流行ってい

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Webメディア業界の変遷まとめ

ここ数年の間で急激な発展を遂げてきた、Webメディア業界。その変遷には、ネット(スマホ)の発達、SNSの台頭、バイラル・キュレーション・オウンドメディアの流行、WELQ問題、ネイティブ広告問題、PR問題など、さまざまなものがある。

本記事では、Webメディア業界に関しての知識がない方でも、ざっくりとその変遷がわかるようにまとめて紹介する。

ネット(スマホ)・SNS時代の到来

4マス(テレビ・

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売れないライターに足りないもの

売れないライターに足りないもの

売れているライターって、何が違うんでしょうね。

執筆力や取材力が優れていたり、売り込み(ブランディング)が上手だったり、専門分野を持っていたり、まぁいろいろ挙げられることと思います。

でもこれを見たとき、もっと根本的な違いがあるように思えてきました。

【随時更新】リニューアル記念!人は36時間眠らずに仕事をしたらどうなるか?【まとめ】 | フミナーズ

これは、睡眠情報メディア「フミナーズ」

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『プロフェッショナル』のような文章

『プロフェッショナル』のような文章

渋谷駅、午前9時20分。

改札を通り抜ける通勤客のなかに、棋士・羽生善治の姿があった。
ネクタイにビジネスコート。羽生に気づく人はいない。

この日、10時から対局を控えていた。

――あの電車が多いんですか?
羽生:まあだいたい。あれかもう一本遅いのか。

――結構ラッシュじゃないですか?
羽生:混んでいるときは各駅ので。すいているほうで来るんですけど。

羽生は対局が行われる千駄ヶ谷の将棋会

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読まれるリード文には、パターンがある

読まれるリード文には、パターンがある

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった

川端康成著『雪国』の冒頭。あまりに有名な一節である。印象的な書き出しは読者の目だけでなく、心をも引きつけて離さない。

逆にいえば、導入でつまづいてしまった文章は、その後も頭に入ってこない。たとえそれが内容的に良い記事であっても、読み進めていくのは困難だ。

先日書いた記事で、こんな感想をいただいた。

これは自分でも意識していたことなので、かなり嬉しか

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