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【コミックエッセイ】カルマティックあげるよ(時系列まとめ)

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くだらない話・不思議な話・ホラーな話を集めたコミックエッセイ。みょうちきりんな話が多いのでたぶん閲覧注意!
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貧乳ホルスタイン(カルマティックあげるよ ♯179)

貧乳ホルスタイン(カルマティックあげるよ ♯179)

(文:コセ)

今から12年前、丑年の2009年の新春。
ポストを開けると親友のエツから年賀状が届いていた。

新年の挨拶文と共に『貧乳ホルスタイン』という名のキャラクターが描かれていた。
つぶらな瞳と名前通りの控え目なボリュームの乳房とのギャップが印象的なキャラクターで、僕は一目で気にいった。
今でも大切に保管している。

目次→https://note.com/maybecucumbers/n

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線香にまつわる不思議な話(カルマティックあげるよ ♯127)

線香にまつわる不思議な話(カルマティックあげるよ ♯127)

まだしんしんと雪が降る大学2年の1月はじめのことだった。
私は日常生活のなかで、ある違和感を覚えていた。
部屋の中はもちろん、外の廊下でも、つまりはアパートの敷地内で四六時中、線香の臭いがしていることに気が付いたのである。
それは古着屋などで焚かれているお洒落な香りとは程遠く、まぎれもなく仏壇仏具のソレであった。
そうまるで、お寺にいるみたいな。
最初は正月休みで、周辺のどこかの民家では親戚が集い

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サイコなディナー(カルマティックあげるよ ♯155)

サイコなディナー(カルマティックあげるよ ♯155)

「今日暇?うちでステーキ食べない?いい肉があるんだよね」

大学四年の初夏、トシの主催するお食事会へと私は誘われた。

「コセくんも来るって」

そんなこんなで男三人によるむさディナーが決定した。

「準備あるから先帰ってるね。8時くらいに来て」

トシは居酒屋でバイトしてるだけあって、非常に料理が得意だ。
だからときどきハンニバル博士のように手料理をごちそうしてくれるのだ。

放課後、課題を一つ

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