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#クラシック音楽

クララは泣きながら言った「この曲を天国に持って帰りたい!」ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第1番『雨の歌』

クララは泣きながら言った「この曲を天国に持って帰りたい!」ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第1番『雨の歌』

ゴールデンウィークの初日はいかがお過ごしでしょうか。

仕事の疲れを取るためにゆっくりのんびりという方も多いかもしれません。

さて、今回紹介する曲は

『ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」』

です。

数あるヴァイオリン・ソナタの中でも、最も美しく切ない曲だと僕は思います。

この曲の第1楽章を聴くと、いつも胸が張り裂けそうになります。
これほど、愛する人を思いやる気持ちと、叶わ

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朝に聴くショパンのノクターン

朝に聴くショパンのノクターン

今朝聴いていたのは、ショパンのノクターン第20番(遺作)です。

朝に夜想曲?と思いますが、
いい曲は朝夜関係なく感動させてくれます。

この曲は映画「戦場のピアニスト」で世界的に有名になりました。

第二次世界大戦を生き延びた伝説のピアニスト、シュピルマンを描いた作品。ショパンが生まれた1939年のポーランドの首都ワルシャワが舞台です。
監督のポランスキーについては、朝から語らないほうがいいです

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ショパンの命日

ショパンの命日

10月17日がショパンの命日です。

そこで、朝、散歩しながら彼の晩年の曲を聴いていました。
晩年といってもショパンがこの世を去るのは39歳です。

1846年彼がが36歳のとき、ジョルジュ・サンドと別れます。

病気以外すべてを失って失望と孤独の中で、彼は作曲においては最後の輝きを放ちます。

幻想ポロネーズ、舟歌、そして晩年の大曲チェロ・ソナタ、この曲は、ジャクリーヌ・デュ・プレと夫であったダ

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ドヴォルザークの新世界第2楽章で涙が止まらない。
ラドミル・エリシュカさん、88歳でお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りします。

ドヴォルザークの新世界第2楽章で涙が止まらない。 ラドミル・エリシュカさん、88歳でお亡くなりになりました。 ご冥福をお祈りします。

ドヴォルザークの新世界第2楽章で涙が止まらない。
ラドミル・エリシュカさん、88歳でお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りします。

9月1日、チェコの名指揮者のラドミル・エリシュカさんが88歳で亡くなりました。

家には、2012年に札幌交響楽団と録ったドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」があったので聴いてみる。

あまりにも有名すぎて好んで聴かないこの曲が、冒頭から胸いっぱいにさせられ

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都会に疲れた心を癒やすベートーヴェン交響曲第6番「田園」

都会に疲れた心を癒やすベートーヴェン交響曲第6番「田園」

東京田町のタワーマンションに住んでいた頃、バルコニーに出て絶景の東京湾を見おろしながら、何か満たされない感情を持っていました。

その頃は、本が次々とヒットして、人を雇って事業を拡大して、休む間もなく全国を駆け巡っていました。仕事も充実していて、物質的にも恵まれていました。

でも、何かが足りないのです。

何が足りないのだろう?

そんなとき、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を聴いて、何を自

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なんとも変なファンファーレ!「1Q84」で有名になったヤナーチェク、シンフォニエッタ!

なんとも変なファンファーレ!「1Q84」で有名になったヤナーチェク、シンフォニエッタ!

 タクシーのラジオは、FM放送のクラシック音楽番組を流していた。曲はヤナーチェックの「シンフォニエッタ」。渋滞に巻き込まれたタクシーの中で聴くのにうってつけの音楽とは言えないはずだ。運転手もとくに熱心にその音楽に耳を澄ませているようには見えなかった。中年の運転手は、まるで舳先に立って不吉な潮目を読む老練な漁師のように、前方に途切れなく並んだ車の列を、ただ口を閉ざして見つめていた。青豆は後部席のシー

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バッハ、ゴールドベルク変奏曲は、グレン・グールド反逆的な演奏で決まり。

バッハ、ゴールドベルク変奏曲は、グレン・グールド反逆的な演奏で決まり。

 舛田家の朝は、大人たちで、ゆっくりコーヒーを飲むところから始まります。僕にとっては2回目のコーヒーで、ひと仕事終えたあとのブレイクタイムです。

 今日はこの時間にピアノ曲が流れています。
 一度聴いたら忘れられない祈りに満ちたアリアです。

 バッハのゴルトベルク変奏曲です。

 正式名は、「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」といいます。

 1741年に出版とあります

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天才ヴァイオリニスト諏訪内晶子1714製のストラディヴァリウス「ドルフィン」の魔力!を引き出す境地!!

天才ヴァイオリニスト諏訪内晶子1714製のストラディヴァリウス「ドルフィン」の魔力!を引き出す境地!!

諏訪内さんといえば、1990年に史上最年少でチャイコフスキー国際コンクール優勝。

デビュー当初から天才ヴァイオリニストといわれてましたけど、

ここにきて、諏訪内さんの熟成が凄まじい!

これほどまでのヴァイオリニストが日本にいるなんて!と驚いてしまう。

今は完全に、彼女が使用しているヴァイオリン、1714年製のストラディヴァリウス「ドルフィン」と一体化している。ここまで美しく胸に迫る音を引き

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我が家にはもう石炭がありません。ドビュッシー最後の一年

我が家にはもう石炭がありません。ドビュッシー最後の一年

 「ドビュッシー最後の一年 青柳いづみこ著」を読みました。

 昨年2018年は、ドビュッシー没後100年のメモリアルイヤーだったのに〜ああ〜なぜ、ドビュッシーを深めなかったんだろう。
 この本を読んで後悔しました。

 去年は、生誕100年のメモリアルイヤーのレナード・バーンスタインが好きすぎて、彼の自曲演奏会にはかなり足を運んだりして深めているうちに、1年が終わってしまいました。

 ドビュッ

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リストの秘曲は、モーツァルトの秘曲で作られている?

リストの秘曲は、モーツァルトの秘曲で作られている?

 先週は、モーツァルト晩年の短くもとても美しい曲《アヴェ・ヴェルム・コルプス》を紹介しました。今回は、《アヴェ・ヴェルム・コルプス》と関係があるリストのピアノ曲を紹介します。

《システィナ礼拝堂にて》です。

 この曲は、ちょっと変わっていまして、変わっているわりには、それほど有名ではなく、有名ではないのであまり演奏されない、マニアックな曲です。
それでも異様な美しさを放つ曲なんです。秘曲ででき

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モーツァルト死の半年前に作曲された儚く美しい《アヴェ・ヴェルム・コルプス》

モーツァルト死の半年前に作曲された儚く美しい《アヴェ・ヴェルム・コルプス》

ああ、なんて美しいのだろう。
ああ、なんて儚いのだろう。

この曲を聴くと、いつも僕はそう思うのです。

今日紹介する曲は、モーツァルト最晩年に作曲された《アヴェ・ヴェルム・コルプス》です。

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、教会音楽です。
教会の様々な儀式で歌われる音楽のひとつなんです。

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はラテン語で、
「めでたし まことの御体(おんからだ)」という意味で、

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はじめてのクラシックコンサートどの席に座る? ぼくは、見たほうがいいからA席と答える。

はじめてのクラシックコンサートどの席に座る? ぼくは、見たほうがいいからA席と答える。

クラシックのコンサートに行きたいのだけど、どの席に座ったらいいのか?

と聞かれると、

僕は、迷わず一番前の席をおススメする。

クラシックのコンサートの座席と値段は、S席8,000、A席6,500、B席6,000、C席5,000、P席4,000となっている。

音が一番バランスよく聞こえるのがS席である。

それで、一番前の席は、S席かというと、そうではなくA席。
だから、音は良くない。
最前

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ジャジャジャジャーン♪ ジャジャジャジャーン♪

ジャジャジャジャーン♪ ジャジャジャジャーン♪

 ベートーベンというと・・・

 ジャジャジャジャーン♪ ジャジャジャジャーン♪と、

 メロディが流れるほど、有名な曲の紹介です。

 交響曲第5番、通称「運命」です。

 この曲は、ベートーベンというより、クラシック音楽の代表的な曲じゃないかなというほど、冒頭のメロディは多くの人に知られているでしょう。

 文字で、ジャジャジャジャーン♪と書くだけで、音がなるっって凄いことだと思います。

 

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死の直前!バーンスタイン渾身の指揮!ベルリンの壁崩壊直後の特別演奏会 ベートーヴェン第9!

死の直前!バーンスタイン渾身の指揮!ベルリンの壁崩壊直後の特別演奏会 ベートーヴェン第9!

今年は、レナード・バーンスタイン生誕100周年記念の年です。
バーンスタインは、作曲家、指揮者、ピアニストの顔を持つ20世紀を代表する音楽家です。

今年は、これまであまり演奏される機会の少なかったバーンスタインの自作曲が、世界中で演奏されたり、アルバムとして発売されたりと、作曲家としての評価も高まってきて嬉しくてしかたがない。

でも、今日紹介したいのは、1989年12月25日、ベルリンの壁が崩

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