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ショパンの命日

10月17日がショパンの命日です。

そこで、朝、散歩しながら彼の晩年の曲を聴いていました。
晩年といってもショパンがこの世を去るのは39歳です。

1846年彼がが36歳のとき、ジョルジュ・サンドと別れます。

病気以外すべてを失って失望と孤独の中で、彼は作曲においては最後の輝きを放ちます。

幻想ポロネーズ、舟歌、そして晩年の大曲チェロ・ソナタ、この曲は、ジャクリーヌ・デュ・プレと夫であったダニエル・バレンボイムの演奏が感動です。

37歳、ワルツ6番、7番、8番を作曲します。
ワルツ6番は「子犬のワルツ」です。
死の3年前に、病を抱えながらこれほど天真爛漫なワルツを作曲するのですから天才です。

1848年2月16日には、パリで最後のコンサートが開催されます。平野啓一郎さんの小説「葬送」では、物語の始まりはショパンのお葬式から始まりますが、第2部冒頭では、このパリでコンサートが100ページにわたって描かれています。
このときの客入りは、高額であったにもかかわらず300席は完売したとあるります。え?たった300席かと思ってしまいます。

一流のピアニストがオールショパンプログラムで、カーネギーホールに3000人集めるのになんともいえない気持ちになります。  

そして1849年ショパン39歳、最後の年、マズルカ47番と51番の2曲を作曲してこの世を去ります。

マズルカ51番を、初めて聞いたとき僕は、ショパンに対して感謝の気持ちが溢れて涙が止まらなくなったのを思い出しました。演奏がよかったのかもしれませんが不思議な曲でした。何年も経ってからショパン絶筆の作品だと聴いて驚いたものです。  

ショパン最後の作曲マズルカ第51番ヘ短調作品68の4 
マリア・ジョアン・ピリス

晩年の曲を通して聴きたいときは、マリア・ジョアン・ピリスさんのショパンリサイタルがおすすめです。長年愛聴しています。

このアルバムは、34歳のときに作曲したピアノソナタ第3番ロ短調からはじまって、2つのノクターン、3つのマズルカ、3つのワルツ、チェロとピアノのためのソナタ、マズルカ51番までの晩年の主要作品が感動的に演奏されています。  

ショパンの命日に聴いてみてはいかがでしょうか。

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