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Markover 50の人生後半戦を愉しむ

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人生後半戦を愉しむ! 人生後半戦を「二毛作目」と捉えて、日々挑戦する中で学んだこと、気付いたこと、時に弱音なども綴っていきます。
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#推薦図書

佐藤愛子氏に学ぶ幸せの極意

佐藤愛子氏に学ぶ幸せの極意

今日の松本は寒い一日でした。三度目の信州の冬を受けて立たねばなりませんから、体力は大切です。明日は多少気温の上昇があるようですが、暖かい服装をして、身体が温まる食事を取って、正攻法で挑むことにします。本日は、走り読みしている、佐藤愛子『それでもこの世は悪くなかった』(文春新書2017)の短いあとがきから貰った爽やかな気持ちを忘れないように、記事に残しておきます。

歴戦の勇者、作家・佐藤愛子父に明

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『限りなく透明に近いブルー』を読む

『限りなく透明に近いブルー』を読む

本日は、約30年振り位の再々読となる、村上龍『限りなく透明に近いブルー』(講談社文庫1978)の読書感想文です。

絶対に忘れられない一冊本書は、長崎県佐世保市出身の村上龍(本名:村上龍之助 1952/2/19-)氏を、一躍時の人にのし上げたメモリアルな小説です。処女作にして、第19回群像新人賞〜第75回芥川賞を立て続けに受賞した1976年、村上氏はまだ24歳の新人作家でした。第34回(1955)

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なんかいいことないかなぁ...

なんかいいことないかなぁ...

書くべきことが溜まって再出発!…… した筈なのに、昨日は不注意から投稿を飛ばしてしまいました。今年の松本市の寒暖差の激しさに、このところ体力の衰えが著しい50過ぎの親父が対応するのは頗る難しいです。昨日は雨が降って寒かったので、仕事を終えて部屋に帰ると直ぐにエアコンの暖房スイッチを入れました。夕飯の冷凍大盛り炒飯(ニチレイ)を食べ終えて、ベッドに寝転んで、佐渡島庸平・石川善樹・羽賀秀一『感情は、す

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『希望の資本論』を読む

『希望の資本論』を読む

本日は、池上彰×佐藤優『希望の資本論』(朝日新聞社2015)の読書感想文です。

現代屈指の知識人多くの共著・対談本のある両氏の共著は、どれも安定のクオリティを誇ります。私は、両名とも現代屈指の知識人と考えています。幅広いテーマをカバーし、複雑で難解な内容を嚙み砕いて簡潔に概念を伝えるという点において、池上氏の右に出る識者はなかなかいません。池上氏の解説には賛否両論があり、「左翼」のレッテルを貼っ

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『「現金給付」の経済学』を読む

『「現金給付」の経済学』を読む

本日は、井上智洋『「現金給付」の経済学:反緊縮で日本はよみがえる』(NHK出版新書2021)の読書感想文です。深く読み込めたという手応えは獲得できなかったものの、割と読み進め易い本でした。

その意見に共感を感じた人著者の井上氏は、現在駒澤大学経済学部准教授で、マクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論が専門(著者あとがきより)です。人工知能、ベーシックインカム、MMTなど、最近話題になるテーマについて

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現実主義の陥穽

現実主義の陥穽

ここ数日、西日本や中部での集中豪雨の影響で、河川の氾濫、住居の床上浸水などの被害が報告されています。今年も自然災害と無縁とはいきません。毎年のように自然災害による被害発生情報に接する度、不条理への怒りが沸きますが、ぶつける先もなく悶々とした気分になります。

さて、本日は、野口雅弘『マックス・ウェーバー 近代と格闘した思想家』(中公新書2020)を読んでいて出会った「現実」についての記述から、思っ

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教養を身に付ける

教養を身に付ける

本日は、橋爪大三郎『人間にとって教養とはなにか』(SB新書2021)の『第6章 「深い人」のほんものの教養』の読書ノートです。

教養を養成する具体的方法本書の第6章は、教養を身に付けるための具体的方法が書かれています。

● 理系・文系の学問は、ひとまとまり
● 教養を正しく学ぶ
● パターンのないところにパターンを見つける力
● 誰もが自由に学べる時代

理系・文系の学問は、ひとまとまり
✔ 

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『ショック・ドクトリン』を直視する

『ショック・ドクトリン』を直視する

まずは御礼を。

2021/2/15に累計PV数が20万を突破しました。これまで私の記事に目を止めて読んでいただいた全ての方々に深く感謝を申し上げます。私は引き続き書き続けていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

本日のテーマは、『ショック・ドクトリン』です。

『ショック・ドクトリン』とは?『ショック・ドクトリン』は、カナダのジャーナリスト、ナオミ・クライン(Naomi Klein, 19

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御家騒動を学ぶ意義を考える

御家騒動を学ぶ意義を考える

本日のテーマは、『御家騒動を学ぶ意義を考える』です。

日本史は御家騒動の歴史今年のお正月のお年賀で嫁の実家に立ち寄った際、2005年に亡くなった義父の本棚から、百瀬明治『御家騒動-江戸の権力抗争』(講談社現代新書1993年)を借りてきて読みました。思いの他面白くて興味深いものでした。昨日、上杉鷹山の名言を取り上げたのも本書がきっかけです。

副題に江戸の権力抗争とありますが、第一部(P8~55)

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自己啓発ビジネスを考える

自己啓発ビジネスを考える

あなたの周囲にも自己啓発が好きそうな人はいないでしょうか? 現状改善の意識は高い‥ 自己啓発系の本を熱心に読んでいる‥ 日常の会話は『私(I)』が主語でビッグワード(人生、成功、経験…)の話題が多い‥ その割に実績はイマイチ… 私はまさにそういうタイプです。本日は、そんな私のような人を相手にする『自己啓発ビジネス』を考えてみたいと思います。

キャリアポルノ?「確かに自分は自己啓発を考えている時間

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『補欠廃止論』を読む

『補欠廃止論』を読む

本日紹介する読書感想文は、セルジオ越後『補欠廃止論』です。

日本サッカー界のご意見番セルジオ越後氏(1945/7/28-)は、日系ブラジル人(二世)の元サッカー選手です。Jリーグは発足する前の日本リーグで活躍しました。今では、サッカーファンなら知らないものがいない辛口の解説者・評論家として有名です。サッカーのみならず、プロスポーツ全般にも造詣の深い人です。

『補欠』はいらない、に激しく共感する

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二毛作人生

二毛作人生

連休最後の今日は、今の私の重要なキーワードである『二毛作人生』についての思索を巡らせてみたいと思います。

『二毛作人生』との出会い「人生後半戦を愉しむ」が、現在の私が追求しようとしているテーマです。そう考えるようになった理由の一つは、「思考の整理学」という大ベストセラーの著者である外山滋比古氏の『50代から始める知的生活術』という著作を読んだことにあります。

その中に出てくる『二毛作人生』とい

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