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教養を身に付ける

本日は、橋爪大三郎『人間にとって教養とはなにか』(SB新書2021)の『第6章 「深い人」のほんものの教養』の読書ノートです。

教養を養成する具体的方法

本書の第6章は、教養を身に付けるための具体的方法が書かれています。

● 理系・文系の学問は、ひとまとまり
● 教養を正しく学ぶ
● パターンのないところにパターンを見つける力
● 誰もが自由に学べる時代

理系・文系の学問は、ひとまとまり

✔ 知識は生きていくための燃料。文系・理系の区分に囚われる必要はなく、「広く、やや深く」学ぼう。
✔ 文系/理系の区分は、発展途上国の制度。理系の勉強には金がかかるので、貧乏な明治時代に限られた資金を優秀な少人数に重点配分した名残り。
✔ 軽視されてきたリベラル・アーツ(教養)に取り組むべき。中学数学をやり直すのは役に立つ。

教養を正しく学ぶ

【教養の3条件】
① バランスよく学ぶ
② 「ほんもの」に触れる
③ 納得して、愉しむ

✔ 色々な切り口を知っていることが大切。
✔ 本物を嚙み砕いて読み易く見せている本は、大事なことを抜かして、内容を偽装している可能性がある。
✔ 
書物は現実社会の「攻略本」のようなもの。

パターンのないところにパターンを見つける力

✔ 暗記のいい点は、結論のわかっていることをいちいち考える必要がなくなり、回答を出すまでをショートカットできること。
✔ 考えなくてもいいことを増やし、考えるべきことに注力する。考えるべきことを暗記で済ますのは愚の骨頂。
✔ 暗記はパターンで処理する行為。パターンでは解けない問いを徹底的に考えられるようにするのが教養を学ぶ意義。

誰もが自由に学べる時代

✔ 学んだことを、力に変えて発信(アウトプット)することを継続する。

教養を高める努力

幸いにして、53歳にして、学ぶ意欲はまだ薄れていません。
● 知らないことを知りたい……
● 知っていると思っていることをアップデートし、もっと深く知りたい……
● 誤解していたことを糺し、本物の知識にしたい……
という気持ちを持ち続けています。

会社員として働いていた頃の学びは、仕事にダイレクトに役立ちそうな実用的なものに偏りがちでした。文学論・哲学・美術論などの教養を学んでも、仕事に直接役立つ機会はそれ程多くはなかったし、個人的に役立ちはしたものの、実務に貢献するものではなかったような気がします。

リベラル・アーツや、芸術に力を入れ直し始めたのは、ここ数年です。自分自身をアップデートし続けていきたいと思っています。



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