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かくかくしかじか。

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エッセイ的なお話たちです。
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なるほど、そうか

なるほど、そうか

頭の上から、何かが落ちてきた。
それはつむじにフワリと着地したかと思えば、脳内いっぱいに広がる。

「なるほど、そうか」
口からこぼれ落ちたその一言は、確かな感触をもって空中に漂ったかと思うと、次の瞬間には綿あめのような淡い甘さとなって消えていく。

僕はメモを取り出す。
まだ、間に合う。まだその尻尾を舌先にとらえている。
こういうのはスピードが命なのだ。
僕はそいつの尻尾をペン先に引っ掛けて、紙

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歯が痛い

歯が痛い

コンコンコン

虫歯が歯茎にノックする

ズキズキズキ

そのたびに歯に痛みが広がっていく。

ああ、痛い。
虫歯の千本ノックに律儀な執念を感じつつ、
こんな状況になってしまった怠惰な自分に諦念を抱く。

ああ、痛い。
《歯が痛くない》、その状態がすなわち幸せの一部だったのだ。

いったり、きたり。

いったり、きたり。

いったり、きたりの往復作業。

なにが変わったのか、どうやって変わったのか、確認するよりも先に刻々と移り変わる日々と環境とめぐる季節。

摩耗して、もうダメだって思っても、また願望、野望、羨望が次から次に。

なにわともあれ結局は、いったり、きたりの往復作業。

ポジティブ筋肉

ポジティブ筋肉

性格には、人それぞれ楽観的だとか悲観的だとかいった傾向がある。

しかし、「ポジティブになる」のは筋肉的な作用で可能だ。

精神が膝から崩れ落ちそうになった時に「持ちこたえさせる」筋肉、
それがポジティブ筋肉。

ポジティブ筋肉とは決して個性ではない。
技術だ。

だから、ポジティブな人も、ネガティブな人も、どちらでもポジティブ筋肉は纏えるのだ。

つまり、無理に自分の性格を変えると考える必要はま

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自然と共に流れる時間

自然と共に流れる時間

大学3年の時、海外奉仕で西アフリカの「ベナン🇧🇯」という国に行った。
ちなみに、ベナンはたけし軍団のゾマホンや八村塁のお父さんの出身国でもある。

ベナンでは、奉仕活動は農作業の手伝いをしたり、近くの学校を回ってサッカーボールを配ったり、小さなサッカー大会を開催したりと、それなりに伸び伸びと活動させてもらった。

ただやることといえばそれくらいなので、
活動はだいたい午前か午後のどちらかで終わ

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波があるようだ

ただ、なんとなく、バットを繰り返し振るように書き連ねる文章たち。

深い意味も、意外などんでん返しも必要ない。

ただ、書きたいことを書こうとする。
そんなとても低いハードルのはずなのに、書きづらくなる時期がある。

それは短いと2〜3日、長いと数ヶ月。

そこを通過すると、また楽しんで文章を考えられるようになる。

これってなんだろう。

つらつらと書ければいいかというと、そうでもないし、むしろ

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さてさて

さてさて

さてさて、はてはて。
言わんとする言葉がみつからない。

さてさて、やれやれ。
今日はこのくらいにしてやるさ。

いやいや、まてまて。
まだまだこれからだと思ってる。

ぶわわわ

ぶわわわ

ぶわわわ。
そんな音が、頭を駆け巡る。

ぶわわわ。
やるべきことが何なのかは、なんとなくわかっている。
しかし、目の前にあるのはまったく別のこと。

ぶわわわ。
とっちらかった意識の行方を追いかけるたびに、
行き着く場所がかわっている。

ぶわわわ。
脈略のない、その時々の衝動につられて漂う時の効果音。

ぶわわわ。
この音と共に生きている。

わからない

わからない

わからない、その思いが頭の中に膨らんでいる。
文字に書き出す。言葉にしてみる。

それでわかった。

何がわからないのかが、わからないと。

「え、もう米が無くなったの?」にまつわる《時間概念》

「え、もう米が無くなったの?」にまつわる《時間概念》

「一ヶ月前」と聞くと、僕は遠いはるか昔のことのように感じる。
ちょっと大げさに言ったが、そんな気がするのだ。

しかし、昨日のことだ。

いつものようにご飯をたこうとすると、
この前買ったばかりの「お米5キロ」が、ほとんど無くなりかけていた。

「え、もう米が無くなったの?」
その事実に、僕はささやかながら驚愕した。
米がないということは、自炊をするものすべてにとって(いや、少なくとも僕にとって)

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虫けら

虫けら

コンロの火口に降り立ったゴキブリ。
僕はとっさに、火をつけた。

チチチチ

ゴキブリは身を悶ながら、熱さに焼かれながら死んでいった。

―――

僕のいる大学の宿舎の台所は、共同である。
毎日、掃除のおじさんが掃除してくれているので、そこまで汚いわけではないが建物自体が古いこともあって、共同の台所にはよく大小のゴキブリが出る

特に、夜になって台所の電気をつけるとゴソゴソと徘徊する彼らに遭遇する

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僕のホクロをスイッチみたいに押すなって。

僕のホクロをスイッチみたいに押すなって。

僕の首の後ろには、ホクロがある。
それに気づいた友人たちは、「やる気スイッチ」と言ってポチッと押していく。
僕は押されるたびにイライラし、諸々の「やる気」が削がれていく。

押したくなる気を起こさせるホクロ。
押される側の気力を奪うホクロ。

押されるまで知らなかった、そんな魅力をふりまくホクロのことを。
押されるまで知る由もなかった、このなんとも言えぬ不快感のことを。

でも今になって、
これこ

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一人暮らしの効能

一人暮らしの効能

去年までルームシェアをしていたが、今年から一人暮らしを始めた。

細かなものを買い足す必要がまだあるけど、引っ越しはひと段落ついた。

一人暮らしとなると、当然ながらそれまで分担していたことを全て一人ですることになる。

家賃の支払い、料理、掃除などなど、自分でやらなくては生きていけない。

ある意味、一人暮らしをすることでルームシェアをしていた時よりも労力もお金もかかる事になるし、何よりもちょっ

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面倒くさイズム

面倒くさイズム

「問題を生み出すのは、人や現象ではない。思想だ。」

誰かがそう言っていた。
つまるところ、自分の考えが相手や目の前の出来事を嫌なものとして捉えるから結果的に不快な思いをすることになる、ということだ。

だから、極論をいってしまうと人生を苦しめるのも、豊かにするのも「思想しだい」ということになる。

僕はその主張をおおむね認める立場にある。
なぜなら、今までの僕の人生を支配し、僕の価値判断に大きな

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