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檸檬 音度
2023年12月22日 19:37
今日の本はジュンパ・ラヒリ『思い出すこと』作者・ジュンパ・ラヒリは、ローマのアパートで「ネリーナのノート」という、詩が書かれたノートを見つけた。そこに書かれていたのは、ジョンパ・ラヒリによく似た女性で…。これは自伝なのか創作なのか。小説ともとれる、詩集。この本、一目惚れして衝動買いしたもので、最初の詩「失くしもの」をパラりと読んで衝撃を受けた。本というのは大概、最初の段階で好み
2023年4月27日 19:09
子どもの中には宇宙がある。それを示そうと試みたのが今回の本河合隼雄『子どもの宇宙』子どもの内面にある宇宙を、著者が体験してきた出来事や、児童書などを手がかりにして明かしていこうとする研究書。子どもが抱える宇宙とはどんなものなのか、興味があって読んでみた。ただ、ここに書かれていたのは、宇宙の中身というよりかは、子どもの中でどうやってその宇宙ができて広がるか、そして消えてしまうかが書
2023年2月23日 19:13
今日の本はパウル・クレー:絵・谷川俊太郎:詩『クレーの絵本』この本は、以前noteで紹介している方がいて、気になって読んでみた本。クレーという画家の絵と共に、谷川俊太郎が詩を添えている作品。なんとも独特な絵だった。表紙の魚の絵が魅力的で、他の作品もこういう色合いの絵を描く人なのかと思ったら、中身は全然違った。淡い色合いのものもあれば、ハッキリしたものもあったり、毒々しいものもあった
2023年1月5日 15:25
今日の本は西尾維新『怪盗フラヌールの巡回』有名だった怪盗フラヌールの正体は、父親だったと知った主人公・あるき野道足は、父亡き今、父親が盗んだ品物たちを返却しようと意気込む。何度目かの標的に選んだのは『玉手箱』という品物で、竜宮城もとい海底大学に返却しようとする。だが事はそう上手くは運ばす、怪盗フラヌールの専門家の刑事や、ウルトラな癖強めの名探偵などが立ちはだかり…。その上思わぬことが起こ
2022年11月7日 14:53
今日の本は糸井重里『ボールのようなことば』詩のような、ことばが詰まった作品。耳元で囁いてくれるような、ポロポロと落ちてくる言葉を拾っていくような、不思議な感覚になる本。どれも優しくて、作者の人柄の良さと豊かな感性が滲み出ていた。そっと寄り添ってくれるような、背中を押してくれるような、それでいて視野や視界を広げてくれるような感じがした。時に、考えさせられたり。後、合間合間に出てくる絵
2022年10月15日 15:08
今日の本はヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』この本は、ユダヤ人精神分析学者の著者が、自身の体験したナチス強制収容所の日々を精神分析家の視点から綴ったも。収容させてから、解放されるまでのことが書かれている。精神分析学者だけあってか、終始淡々と綴られていて、冷静な視点だからこそ文章が染みて入ってくる。どれほど過酷であったかも…。この本について、自分はあまり言うことがない。それは何
2022年8月3日 19:16
今日の本は服部雄一郎・服部麻子『サステイナブルに暮らしたい 地球とつながる自由な生き方』サステイナブル。持続可能なという意味で、誰もが願うであろう幸せな社会の形。それを作るために、日々の暮らしの中で出来ること、してきたことが書かれた本。端的にゴミ、特にプラスチックを出来るだけ出さないようにし、生ゴミは全て土に返す。そのために土に返せる自然素材のものを買う。食べ物は基本的に地産地消。
2022年8月10日 19:35
今日の本はR・V・ラーム『英国屋敷の二通の遺書』元警察官のアスレヤは、代々主が悲惨な死を遂げているグレイブルック荘に招かれる。それは現当主が命を狙われているらしく、何かあった場合に調査してもらうためだった。そして命を狙われているために、遺書を書く。それも二通。どちらが適用されるかは、当主の「死に方」によって決まる。一通は寿命で死んだ時のもの、もう一通は当主が不自然な死に方をした場合に開
2022年8月21日 19:16
今日の本は三川みり『仙文閣の稀書目録』文杏という少女は、恩師が残した1冊の本を巨大書庫・仙文閣に納めるべく、追手から逃げながら向かっていた。仙文閣とは、そこに干渉し本を損害した場合呪われ王朝は滅びるという伝説の場所で、そこに向かう途中司書である青年・徐麗考と出会う。無事に仙文閣に到着したものの、青年に蔵書になっても本が永遠に残るわけではないと言われてしまう。何故残らないのか、仙文閣の秘