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Kusabue/現代俳句 +AI
2022年3月14日 18:00
「 春の滝 」~現代俳句集〜百吹いて夕ぞらひとつしゃぼん玉研ぎといで鉛筆画家よ木の芽どきねむらせておけねこの子と浅間山鳥かえる空にもみちがあるように人びとはあゆみをとめず彼岸西風蝶また蝶ブルーベリーの花ざかり侵攻といちりんの黄のたんぽぽとたんぽぽ吹く表も裏もある路地でアフリカ象アフリカ知らず春の雪◇花虻につねにいちりん揺れやまずチューリップ故郷を
2022年1月29日 21:00
「 春を待つ 」~現代俳句集〜野のはてのけはい見つめて冬の鹿飛立ってまた飛んでくる寒すずめ早梅よ二階のまどのきょうあしたそしていまつむじ風吹く風邪の町無心というこころ花咲く冬すみれたんものをひろげたように川よ雪すなはまの松くろぐろとふゆの霧マンションのいっ戸いっ戸が春隣あしあとはバス停で消えけさの雪発つ鳥よ日がさしこんで狩りの山◇枝さきをぽたりぽ
2020年11月3日 17:03
「 テント出て 」~現代語俳句集~笛吹いて天にとどくかあきまつりふるさとはきえのこる灯よ秋の雨あかるさよ京都しずかに紅葉して絵を描いてつぎの秋またつぎの秋ひととして暮れのこったか秋遍路すみだ川みずのひかりの朝寒むか既視感のなかにたたずみ赤とんぼ生きてこそかずかぎりない草の花とうきょうもひと粒の灯よ星月夜国じゅうがこころやすめよ十三夜◇ふるさとか一
2020年10月19日 17:16
「 灯していても 」~現代語俳句集~大宇宙をものおもいして灯の秋よまんてんの星きよめるか虫のこえつぎの代つぎの代へとばった飛ぶさきもりのすがたをいまに草の花あかとんぼダムの放流とどろくかそのむねに手をあててみよ秋彼岸見つめればだんだん観えて名月よあかるさよ世捨てびとらも月見酒ちんもくをもって真向かう台風よ嶺揺れるかえで紅葉のそのおくで◇デパートが
2020年9月16日 18:17
「 西へ東へ 」~現代語俳句集~スカイツリーさえ大自然鳥わたるそのままで富士そのままで秋夕映あしおとも熊野の音かほととぎすほんもののひびきか奈良の秋の鐘にわ石よしずかながらも秋のこえ見ても歌聴いてもうたよもみじ川琵琶湖からとおい都市まで水の秋たくさんの船たくさんの秋の暮れ隠岐の島いついつまでも秋夕映え千ねんは生きていられず草絮吹く住む街が問いかけてく
2020年8月9日 12:12
「 かえってこない雲 」~現代語俳句集~しずかさをひびかせている風鈴よこの世から消えてもきえず京の虹いまの世の後ろすがたよ奈良団扇目をつむっても瑠璃光寺蝉しぐれ人として梅雨のなかゆく熊野古道草笛は吹いてこそ野は晴れてこそ富士の嶺はるかにひいてゆく汗よ故郷までつらなって山ほととぎすそのはてに都市いくつもよ夏の河平およぎ海をひらいてゆくことよ夜釣りして月
2020年7月19日 10:00
「 いつからとなく 」~現代語俳句集~みな都市を育ててばかり夏の灯よまどあけてまっただなかへ天の河柔らかにふれればともる夏の灯よ盛りつける手ゆびやわらか冷素麺おとこらに飲みほすちから生麦酒ふるさととほろぶかくごの白団扇遠ぞらよわすれた日々は蝉しぐれ嶺いつかながし去るのが梅雨の河ぜんいんの人生が夏ロックフェスえいえんに明日あるような夏浜よ◇とびうお
2020年7月9日 11:30
「夏こえゆく」~現代語俳句集~ライオンがふと立ちあがる大夕焼あおぎみるひとのかずだけ夏の月大阪は灯でできているすずしさよ咲いた幸せ散った幸せかきつばた聴くまではきこえず坂の蝉しぐれアイスコーヒー氷残してまた街へくりかえすせんそうへいわ噴水よいのるひと虹でゆるしてきた地球墓だけを地球にのこすすずしさよ縄文遺跡いちまんねんの蝉しぐれたなばたよ恋でさかえて
2020年3月18日 17:03
「 はじめての風 」~現代語俳句集~立ちあがるひと湯柱かはるの風呂春の雨流行りやまいをしずめるか傘にあめ春のにおいのゆたかさよ男らがあおぐお日さま野にあそぶ春星よかなしいものはじんるい史はるぞらのしたがふる里そして墓原子力はつでん所ごとかげろうか今日までのさいげつのおと草笛よ顔上げていのちかんじている春よ草の芽よ大地はおまえたちのもの植えた木もおおき
2019年11月23日 18:44
「たどりつく海」~現代語俳句集~果てのないそらがあるだけ立冬よぼうぜんとふる里に立つすすき原生きてゆく音たてながら落葉踏むほかはみな風にきえたかのこる虫もより駅すこしはなれて熱燗酌む湯どうふのむこうにゆれる歳月よ湯ざめして星がかがやきだす故郷しろえらぶおとこは詩人冬の薔薇あかえらぶおとこは画人冬の薔薇平和とは燃えやすいもの聖樹立つ焼き鳥屋笑いそのもの
2019年11月12日 17:00
「 小春 」~現代語俳句集~さいげつがきこえる銀杏ふぶく中湯からでてだれも道後の秋のかぜたい焼きとかわりつづける日本とほのとあるポストひとつの立冬よ春夏秋冬あるきつづけて海のおと手のひらにすくえばしずか冬の海寒夕焼この世のはてはいましずか一日をまっしろにしてしぐれるかかたらいに行くさきざきの置炬燵雪降ると酒はこんなに美味しいか◇行くひとの手にもコ
2019年11月2日 11:00
「むきあう心」~現代語俳句集~敵もまたおおいなる山ラグビーよ自転車のひとりひとりがあきの雲色鳥というたくさんのひかりとぶほがらかにわらいだすのが今年酒新酒の香時代をこえてゆくことよしずかさを聞いているひと秋の庭台どころまかせたある日檸檬の香とうきょうへ上りゆく日の鮭弁当町というちいさなあかりあまの川あまのがわみな百年のゆめのなか◇ハロウィンの教会
2019年8月26日 15:05
「 とおざかる香 」~現代語俳句集~スカイツリー空新涼ということか街にいてこころは風のすすきはら鳥わたる国さかえてもほろびてもかお上げて香につつまれる金木犀靴のおとどのじんせいも霧のなかほんとうのかおはひとつよ鏡の秋生きること死ぬこと天の河のしたかわらない村にかわらず小鳥来る◇目つむって天上を聴くひぐらしよあらいあげた墓のかなたの終戦日死者たちも
2019年6月25日 19:13
「 五月富士 」~現代語俳句集~母という素朴なひとよ五月富士寝ころんで宇宙に一人夏座敷人生をとおく泳いできたことよさいげつのいよいよしずか青すだれものおとの絶えたふるさと雲の峰鮎のぼる川のこれまでこれからよわらうこえ富士へひびくよ夕涼み◇さいげつのはるかさに滝とどろくかぼうぜんとながめて誰も梅雨に入る厳島しずかに夏の霧のなかところてん皿一杯の大自