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#ショスタコーヴィチ

音楽は器との調和があってこそ 安達真理のヴィオラ・リサイタル

音楽は器との調和があってこそ 安達真理のヴィオラ・リサイタル

王子ホールで、安達真理のヴィオラ・リサイタルを聴いた。

クラーク:ヴィオラ・ソナタ
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第1番
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタ

《アンコール》
平野一郎:あまねうた

ヴィオラ:安達真理
ピアノ:江崎萌子

こちら、榎本文化財団の主催で無料のコンサート。
私は安達さんのツイートで公演の存在を知り申し込んだが、開場前にホールに行ったら高齢者ばかり😅 クラシックの将

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フォルテッシモほどの魅力がピアニッシモにはなく オーケストラ・ダスビダーニャの「レニングラード」

フォルテッシモほどの魅力がピアニッシモにはなく オーケストラ・ダスビダーニャの「レニングラード」

東京芸術劇場コンサートホールで、オーケストラ・ダスビダーニャを聴いた。

ショスタコーヴィチ:
祝典序曲 作品96
オペレッタ「モスクワ・チェリョームシキ」による組曲 作品105a
交響曲第7番 作品60「レニングラード」

指揮:長田雅人

以前から聴きたかったショスタコーヴィチ専門アマオケ。
プロオケの楽団員よりショスタコーヴィチを弾いてるのではないか😅

4月にはシベリウス専門アマオケのア

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名画が汚されるのを傍観する人たち 井上道義/NHK交響楽団の「バビ・ヤール」

名画が汚されるのを傍観する人たち 井上道義/NHK交響楽団の「バビ・ヤール」

NHKホールで、NHK交響楽団の第2004回定期公演Aプログラムを聴いた。

ヨハン・シュトラウスII世:ポルカ「クラップフェンの森で」作品336

ショスタコーヴィチ:舞台管弦楽のための組曲 第1番 -「行進曲」「リリック・ワルツ」「小さなポルカ」「ワルツ第2番」

ショスタコーヴィチ:交響曲 第13番 変ロ短調 作品113 「バビ・ヤール」

指揮:井上道義
バス:アレクセイ・ティホミーロフ

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生々しい迫真の名演! なのにどこか物足りなさが…… カーチュン・ウォン/日本フィルのショスタコーヴィチ第5番

生々しい迫真の名演! なのにどこか物足りなさが…… カーチュン・ウォン/日本フィルのショスタコーヴィチ第5番

外山雄三:交響詩《まつら》
伊福部昭:オーケストラとマリンバのための《ラウダ・コンチェルタータ》
【ソリストのアンコール】
《星に願いを》
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47

指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者]
マリンバ:池上英樹

感想1

不思議な演奏会だった。

生々しい迫真のオーケストラの響き。なりふり構わないカーチュンのいつもの指揮姿。

この人はカルロス・クライ

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コンサートホールは魑魅魍魎の館 古典四重奏団のショスタコーヴィチ その2

コンサートホールは魑魅魍魎の館 古典四重奏団のショスタコーヴィチ その2

ルーテル市ヶ谷センターで、古典四重奏団のショスタコーヴィチ・チクルス第2回を聴いてきた。

レクチャー
弦楽四重奏曲第1番ハ長調作品49 
弦楽四重奏曲第5番変ロ長調作品92 
弦楽四重奏曲第4番ニ長調作品83 

今回は演奏会の感想とそれ以外の話題の2本立て。

読後の余韻を大事にしたい方は演奏会の感想だけにしといた方が吉かも😅

演奏会の感想

5番が一番よかった。演奏水準にムラはなく、お

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晦渋さの中に面白味 古典四重奏団のショスタコーヴィチ その1

晦渋さの中に面白味 古典四重奏団のショスタコーヴィチ その1

ルーテル市ヶ谷ホールで、古典四重奏団のショスタコーヴィチを聴いてきた。

田崎さんのレクチャー
弦楽四重奏曲第2番イ長調作品68 
弦楽四重奏曲第3番へ長調作品73

古典四重奏団
川原千真 (第1ヴァイオリン)
花崎淳生 (第2ヴァイオリン)
三輪真樹 (ヴィオラ)
田崎瑞博 (チェロ)

読書感想文などの紋切り型で「いろいろ考えさせられました」というのがあるが、今夜のコンサートはまさにそれだっ

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年間ベストコンサートか⁉︎  ノセダ/N響のショスタコーヴィチ

年間ベストコンサートか⁉︎ ノセダ/N響のショスタコーヴィチ

ショスタコーヴィチ/交響曲 第8番 ハ短調 作品65

指揮:ジャナンドレア・ノセダ
管弦楽:NHK交響楽団

ノセダを生で聴いてみたいと思ったのはこれを見てから。

こんなに完璧なジャジャジャジャーンはないね😅

私は一時期ゲルギエフの追っかけをしていたが、ノセダはマリインスキー歌劇場管弦楽団の首席客演指揮者も務めていた。

今回はC定期なのでこの曲だけ、60分のプログラムだったが、超濃密、大

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演奏中にプログラムを読む人たち ネトピル/読響

演奏中にプログラムを読む人たち ネトピル/読響

サントリーホールで読響定期を聴いてきた。

指揮=トマーシュ・ネトピル
ヴァイオリン=ヴィクトリア・ムローヴァ

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 作品77
モーツァルト:交響曲第25番 ト短調 K. 183
ヤナーチェク:狂詩曲 「タラス・ブーリバ」

今日の演奏会、プログラムがプログラムだけにロシアとウクライナの現在の関係のように緊張感に満ちたものかと思いきや、まったくの期

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朝比奈の一般参賀を超えてきた ノット/東響のショスタコーヴィチ

朝比奈の一般参賀を超えてきた ノット/東響のショスタコーヴィチ

サントリーホールで東京交響楽団を聴いてきた。

ラヴェル:道化師の朝の歌(管弦楽版)-鏡より
ラヴェル:歌曲集「シェエラザード」
ショスタコーヴィチ:交響曲 第4番 ハ短調 op.43

指揮:ジョナサン・ノット
ソプラノ:安川みく

開演前のアナウンスで演奏中にパンフレットや紙をめくる行為にまで言及してるのは初めて聞いた。
マナー違反と思ってない人が多いのでぜひ啓発してほしい。

そこまで攻めた

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マケラ/都響の「レニングラード」における違和感

マケラ/都響の「レニングラード」における違和感

サントリーホールでクラウス・マケラの指揮する東京都交響楽団を聴いてきた。

サウリ・ジノヴィエフ:バッテリア(2016)[日本初演]
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」

ロイヤル・コンセルトヘボウの次期首席指揮者就任が発表された直後の来日だけに今年の目玉間違いなし。

都響との初共演は2018年5月。先見の明があった事務局は笑いが止まらないだろう🤣

東条碩夫さんも見かけたし、

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