こぶまき

無職になりました。

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記事一覧

アウトプットが下手な人間の少しの挑戦の話

 何度目かの転職活動中だが、今回の転職は本当にうまくいっていない。休んでいる期間が長くなりすぎたことによって働きたくない気持ちがどんどん大きくなっていて、それが…

こぶまき
3年前
10

断捨離と優しさを共存させられない

 昨年の4月頃から、新型コロナウイルスの感染拡大によって家で過ごすことが増えた人も多いと思う。家で過ごす時間が増えて何をしたか。多くの人がそうであったように、断…

こぶまき
3年前
1

大葉を育てたい

 気温が25度を超える日が出てきて、薬味や酢の物を摂取したい欲求が高まっている。  毎年のことだ。暑さが口の中からの爽やかさを求めている。  今は特に、ミョウガと…

こぶまき
3年前
3

適応障害と睡眠剤

 いま、いくつかの病院に通っている。  毎月、クローン病の治療のために通う病院と、心療内科にかかるための病院、3ヵ月に1度ホルモンバランスの状況を診て薬を出して…

こぶまき
3年前
2

染みついた習慣

 一人暮らしが長くなっても、抜けない習慣がある。  自分で「これは実家にいた頃に染みついた習慣だな」と身に覚えがあることが2つあって、1つは、着なくなった服のボ…

こぶまき
3年前
2

雨の中届いた荷物

 西日本が次々と平年より早く梅雨入りしたらしい。ここも数日前からずっと雨や曇りが続いていて頭痛薬が手放せない。  雨の中、ネットで注文していた荷物が届いた。  …

こぶまき
3年前
3

子どもを無償でかわいいと思わなければいけないか

 約1年ぶりに会う友人の家でごはんを食べた。  その友人は結婚していて子どもが1人いる。子どもは小学3年生になって、おぼこい顔ではなくなり明らかな成長を感じた。 …

こぶまき
3年前
7

大人は許すことができるらしい

 今日は約1年半ぶりに両親と食事をした。  母は常日頃、父に対する愚痴をメールで頻繁に送ってくる。  人の話を聞かない、せっかく作ったご飯を自分が席につくよりも…

こぶまき
3年前
4

爪の先に色を塗る

 昨夜からたっぷり雨が降っている。春の雨だな。  仕事に行かなくなって、髪の毛を染めることと爪に色を塗ることをやってみたくなった。  学生時代にもやらなかった奇…

こぶまき
3年前
3

4月が来た。

 4月が来た。  エイプリルフールは、少し離れた画面の向こうの世界で少し沸き立ってあっという間に終わった。  学生の頃やSNSの投稿に躍起になっていた頃、4月1日の…

こぶまき
3年前
1

変わったのはイオンモールだけ

 無職人間のせめてもの日課として毎日更新しようと思ってスタートしたけれど、早々に挫折していた。はじめから志高く、ご立派な目標を設定して、達成できずに自己嫌悪にな…

こぶまき
3年前
1

誰にどこまで話せるか

 2月5日(金)  今日は午前中に病院に行く日。1年ちょっと前から通っている心療内科。  午前中に病院が終わって、そこから先延ばしになっていた退職の挨拶に行って、…

こぶまき
3年前
1

平日の職場感と休日の祭事感

 2月4日(木)  朝のラジオで気象情報を伝える女性が、今日は東京地方で春一番が吹くかもしれないと伝えていた。つい数日前まで冬の顔していた空気が一気に春をちらつ…

こぶまき
3年前

ペンを動かし字を埋める充足

 2月3日(水)立春。  節分に注目がいき、いつも特に気にかけることがなかった立春。でも、立春があってからの節分なんだよな。主従関係の逆転。  2月に入って無職…

こぶまき
3年前

節分の鬼はどこから来てどこへ行くか

 2月2日(火)  今日は世間でも話題になりまくっている節分です。いま存命している人類のほぼ全てが2月3日の節分しか経験したことがない訳だから、そりゃ話題になっ…

こぶまき
3年前

今日から無職になった

 2月1日(月)  月の初めで月曜日。  今日から無職になった。  社会人になってもうすぐ丸9年を迎える目前、3つ目の仕事が終わった。次の仕事は決まっていない。 …

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3年前
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アウトプットが下手な人間の少しの挑戦の話

アウトプットが下手な人間の少しの挑戦の話

 何度目かの転職活動中だが、今回の転職は本当にうまくいっていない。休んでいる期間が長くなりすぎたことによって働きたくない気持ちがどんどん大きくなっていて、それがスケスケなんだろうなと思う。
 今回の転職期間に入ってから3社面接を受けた。書類審査は通る。でも面接がダメ。昔からそうだったけれど、アウトプットが下手すぎると感じる。特にしゃべって言葉にすることが本当に苦手だ。
 そうは言っていても、失業給

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断捨離と優しさを共存させられない

断捨離と優しさを共存させられない

 昨年の4月頃から、新型コロナウイルスの感染拡大によって家で過ごすことが増えた人も多いと思う。家で過ごす時間が増えて何をしたか。多くの人がそうであったように、断捨離をした。
 1番手をつけやすい衣類から、書類、今まで手をつけていなかった食器類まで。どれくらい手放したか記憶にないが、いろいろ処分した。今まで買うことでしか利用したことがなかったフリマアプリで、売ることもしてみた。

 食器はようやく手

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大葉を育てたい

大葉を育てたい

 気温が25度を超える日が出てきて、薬味や酢の物を摂取したい欲求が高まっている。
 毎年のことだ。暑さが口の中からの爽やかさを求めている。

 今は特に、ミョウガと大葉と生姜を刻むのにはまっている。食べるのも欲しているが、食べるために刻むのが楽しい。生姜はみじん切り、ミョウガと大葉は千切り。包丁の切れ味を確かめているかのように無心で切る。

ショ、ショ、ショ、ショ、ショ、ショ、ショ、ショ、ショ、シ

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適応障害と睡眠剤

適応障害と睡眠剤

 いま、いくつかの病院に通っている。
 毎月、クローン病の治療のために通う病院と、心療内科にかかるための病院、3ヵ月に1度ホルモンバランスの状況を診て薬を出してもらう病院、それから不定期で皮膚科と歯医者。

 正直、病院にお金がかかりすぎる。これでもいくつかの制度は利用して支払いに限度額がつくようになはなっているのだが。毎月のしかかる出費。
 それから、平日にしか受診できないところもあるから仕事を

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染みついた習慣

染みついた習慣

 一人暮らしが長くなっても、抜けない習慣がある。

 自分で「これは実家にいた頃に染みついた習慣だな」と身に覚えがあることが2つあって、1つは、着なくなった服のボタンを全て取ってから捨てること。もう1つはベルマークがついていたら切り取ること。

 着なくなった服を捨てる前に、ボタンを全て取りはずす。白っぽいものと、黒っぽいあるいは色付きのものとを分けて小瓶に集めている。
 このボタンを取る習慣は母

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雨の中届いた荷物

雨の中届いた荷物

 西日本が次々と平年より早く梅雨入りしたらしい。ここも数日前からずっと雨や曇りが続いていて頭痛薬が手放せない。

 雨の中、ネットで注文していた荷物が届いた。
 指定していた時間にチャイムが鳴り、印鑑を持ってドアを開ける。伝票にサインをする間に配達員のお兄さんに言われた。

「いつもありがとうございます!」

 唐突に、予想していなかった感謝の言葉。去年から特にたくさんネットで買い物するようになっ

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子どもを無償でかわいいと思わなければいけないか

子どもを無償でかわいいと思わなければいけないか

 約1年ぶりに会う友人の家でごはんを食べた。
 その友人は結婚していて子どもが1人いる。子どもは小学3年生になって、おぼこい顔ではなくなり明らかな成長を感じた。

 久しぶりに集まったので、会っていない間のことを報告しあったり、共通の知人の話をしたり、楽しい時間が過ぎる。人見知りしやすい自分は、はじめこそスロースタートだったものの、だんだんと気分が乗ってしっかり喋れるようになってきた。楽しい。友人

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大人は許すことができるらしい

大人は許すことができるらしい

 今日は約1年半ぶりに両親と食事をした。

 母は常日頃、父に対する愚痴をメールで頻繁に送ってくる。
 人の話を聞かない、せっかく作ったご飯を自分が席につくよりも早く食べ終わってしまう、同じことを何度も言う、すぐに要らないものを買ってくる、お酒を飲みすぎる、などなど。最上級に苛立っているときは、もう一緒に暮らしていたくない、別居したい、とまで言い出す。

 今回、自分を訪ねて来るのも、本当なら二人

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爪の先に色を塗る

爪の先に色を塗る

 昨夜からたっぷり雨が降っている。春の雨だな。

 仕事に行かなくなって、髪の毛を染めることと爪に色を塗ることをやってみたくなった。
 学生時代にもやらなかった奇抜な髪色にしてみたい。
 でも、次の仕事を探している状況で髪の毛を染めることは難しい。面接を受けなければならないタイミングがいつくるか分からないから。染めたのにまたすぐに黒髪に戻すのは寂しいし、お金ももったいないし。

 爪は、今までも長

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4月が来た。

4月が来た。

 4月が来た。
 エイプリルフールは、少し離れた画面の向こうの世界で少し沸き立ってあっという間に終わった。
 学生の頃やSNSの投稿に躍起になっていた頃、4月1日のうちに何とかおもしろみのある嘘をつこうと必死だった。
 でももう、そんな気分にもならない。ちょうど良い嘘って案外難しい。

 4月が来たということは、この地に引っ越してきてからの年月をまた一つ重ねたということだ。生まれた地で過ごした時間

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変わったのはイオンモールだけ

変わったのはイオンモールだけ

 無職人間のせめてもの日課として毎日更新しようと思ってスタートしたけれど、早々に挫折していた。はじめから志高く、ご立派な目標を設定して、達成できずに自己嫌悪になるのはいつものことだ。
 今回は自己嫌悪にさえなっていない。

 無職になると同時に習い始めた文章を書く講座。週イチぐらいの頻度で出される課題に四苦八苦し、提出期日の前夜に徹夜して朦朧としたまま滑り込ませることを繰り返している。文章を書くの

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誰にどこまで話せるか

誰にどこまで話せるか

 2月5日(金)
 今日は午前中に病院に行く日。1年ちょっと前から通っている心療内科。
 午前中に病院が終わって、そこから先延ばしになっていた退職の挨拶に行って、役所に手続きに行って……という予定だった。
 でも朝からずっとお腹の調子が良くない。だるい。夕方に診察を振り替えてもらい、ずるずると過ごす。

 午後、病院へ。保険証の切り替えがまだできていなかったので、受付の人にごにょごにょ説明する。

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平日の職場感と休日の祭事感

平日の職場感と休日の祭事感

 2月4日(木)
 朝のラジオで気象情報を伝える女性が、今日は東京地方で春一番が吹くかもしれないと伝えていた。つい数日前まで冬の顔していた空気が一気に春をちらつかせてきている。4つの季節はどこかグラデーションのような変化だと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。

 今日は講座が少し早く終わったので、楽々服の代名詞「パーカー」を買いにUNIQLOへ行った。昨今、オシャニストの方々にもパーカーが

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ペンを動かし字を埋める充足

ペンを動かし字を埋める充足

 2月3日(水)立春。
 節分に注目がいき、いつも特に気にかけることがなかった立春。でも、立春があってからの節分なんだよな。主従関係の逆転。

 2月に入って無職になった。もちろん突然解雇された訳ではないので、退職を促された12月末から1月は楽観的になったり悲観的になったりを繰り返す日々だった。とにかく次の手を打たねばと転職サイトの良し悪しを調べ、ハローワークの求人情報を見つめ、手に職をつけること

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節分の鬼はどこから来てどこへ行くか

節分の鬼はどこから来てどこへ行くか

 2月2日(火)
 今日は世間でも話題になりまくっている節分です。いま存命している人類のほぼ全てが2月3日の節分しか経験したことがない訳だから、そりゃ話題になって然るべきだろうし、太巻やら豆やらを求めて3日にスーパーに行ってもそこはきっとバレンタイン一色になっているに違いない。

 長くひとり暮らしをしていると行事ごとには疎くなりがちで、豆を食べずとも、太巻を食べずとも、豆を投げずとも、節分は過ぎ

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今日から無職になった

今日から無職になった

 2月1日(月)
 月の初めで月曜日。

 今日から無職になった。

 社会人になってもうすぐ丸9年を迎える目前、3つ目の仕事が終わった。次の仕事は決まっていない。

 大学3年生から就職活動をしないといけなかったあの頃、氷河期世代とまではいかないもののなかなか採用をもらえない時代だった。あの時、やっと就職先が決まって卒業後に「何者でもなくなる恐怖」から解放された時、もう二度と履歴書なんぞ書くもん

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