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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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2021年5月の記事一覧

天国から去る決断を

天国から去る決断を

 5年くらい住んだ家を今日引き払った。

 何度となく差し入れをくれ、最後まで気遣ってくれた大家さんにしっかりと挨拶ができて、気持ちよく去れた。本当に、感謝しかない。

 冬の凍える寒さを除けば、文句のない家だった。音も気にしなくてよくて、生活するのに全く不便のない広さ。そして、相対的に見て安い賃貸料。これ以上の家を見つけるのは難しいかもしれない。

 それでも手放したのは、いくつかの理由がある。

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掃除レイディオ

掃除レイディオ

 昨日、今日と計10時間の肉体労働(掃除)をしたせいで、疲労困憊だ。しかし、頑張ったおかげで95%の作業が終了した。残すは最後の締め括りだけだ。

 作業をしながらずっとラジオを流していた。radikoには感謝しかない。パソコンに向かう時間が長くなったせいで、休憩中に画面を見る時間を減らしたかった。どんなに面白い動画があったとしても、目を休ませるのが大事だ。

 音声だけだと、言葉の描写力がとても

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全体と毎日

全体と毎日

 今日は合計4時間以上掃除をしていた。

 低い体勢を維持したり、重いものを運んだりと流石に疲労感がある。

 大々的に掃除をして、実は色んなところに塵や埃が溜まっていると気づく。普段生活していると、活動する場所の周辺が綺麗であれば、一見すると汚れていないように見える。しかし、実際には棚の裏や部屋の隅、細い桟の上、自分の気づかない細かい場所が汚れているのだ。

 掃除が教えてくれるのは、そういう手

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気まずくなくなる境界線

気まずくなくなる境界線

 今日、とても早口の人と話す機会があった。

 僕がなにかを言おうとするよりも早く次の言葉を挟むので、最後まで言いたいことを言わせてもらえない。僕が少し考え込むと話題が変わってしまっていた。

 喋り続けているけれども、内容が詰まっているわけではなく、言葉遣いを丁寧に周りくどい言い方をしていた。もしかしたら、沈黙が怖かったのかもしれない。

 沈黙が怖い。そういう人は結構いて、とにかく気まずいのだ

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言わぬが花

言わぬが花

 気づきがあると、ついつい言いたくなる。
 ただ、全てを口に出すのは得策とは言えない。特に視覚に頼っている僕達は、自分以外の他者や物に気づきやすく、自らについては鈍感だからだ。時に、それは揚げ足取りになり、ブーメランとして自分に返ってくる。

「なにを言うべきか」は時と場合によって変わってしまうので、判断力が問われるが、「なにを言わないべきか」はあると思っている。

 それは時間が解決してくれる事

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交渉の善性

交渉の善性

 交渉をする機会が昨日今日と2連続であった。

 あまり考えないまま生きていると、交渉は相手から提示された条件を呑むか呑まないかの二択になってしまう。そのことに気づいてから、条件をしっかりと確認するようになった。そうしてみると、矛盾点や自分の希望が湧いてくるようになった。

 ダメもとで意見を言ってみると、案外通る場合がある。少なくとも無下にはされない。相手もそれほど厳密に基準を設けているわけでは

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余白の確保

余白の確保

 自分の部屋からどんどん物がなくなっていく。今日も、新しくシェアハウスを始めた人達が家具を取りに来て、大きな家具が一気になくなった。

 ガラリと部屋の景色が変わった。とても広く感じて、なんだかスッキリした。生活しているとどうしても物が増えていくが、その多くが必要ではない。あったら便利は、なくても平気なのだ。

 常に余白を確保しておいた方がいいのだろう。そこに余白があるのが、実は価値があるのだ。

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始まるのはえらい

始まるのはえらい

 どれだけ配慮した設計にしても、2割くらいの人は始める前に脱落してしまう、という話を聞いた。

 それはオンラインサービスの事例の1つでしかないのだが、確かにそうだよなと思う。どれだけスマホが直感的に操作できるとしても、そこでふるい落とされてしまう人がいる。

 個人的に気になるのは、そのふるい落とされてしまう人達はどう感じるのだろうか?

 前提として、それをやってみたい気持ちはある。しかし、な

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一旦受け取ります

一旦受け取ります

 以前こんなことを書いたことがある。認知が歪んでいる相手に対しては答えない選択肢もある。今日、同じような出来事があった。

 答えがその人の中で予め決まっているのに、それをわざわざ尋ねられた。望む答えが返ってくれば「やっぱり」と自分の思想を強化し、望まない答えであれば僕の意図とは違った受け取らめ方をされてしまう。

 そういう状態においては答えるだけで損をする。だから、答えない。無視するのではなく

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明確だからしないこと

明確だからしないこと

 組織の中で完全リモートワークを始めて、しないことの重要性を改めて思った。

 リモートでは仕事の範囲が正確に決められる。
 同じ空間にいる時、来客があれば担当が決まっていたとしても、担当者がいなければ、他の人が担当しなければいけない。そういう境界線が曖昧な領域が存在する。それは面倒さと同時に「自分が手が離せない時、だれかがやってくれる安心感」もあるのだ。

 しかし、各人が別々の場所で活動する以

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走りたい

走りたい

 走りたい。

 バタバタしていて、走ることが最近できていなかった。そろそろ走りにいくかと思ったら、梅雨に入ってしまった。

 雨の合間を縫って、走りに出かけてもすぐに雨足が強まり引き返すこともあった。ずぶ濡れになってまで行きたくないが、走りたいのに走れずにいるのは、面白くない。

 油断すると考え込んでしまうので、僕にとって思考を止める時間は大事だ。瞑想も1つの手だが、身体を動かしている時の方が

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話の種と祈り

話の種と祈り

 大物カップルが結婚すると、お祝いをする言葉がSNSに溢れる。

 これは昔から疑問に感じている。まだ本人に向かってDMやリプライを送るのはわかるのだ。祝福の気持ちを伝えたいのだろう。けれど、名もなき個人のアカウント上で、あるいは本人のいない場所で、祝いの言葉を述べたところで、本人に届くはずもない。

 その言葉を投稿することによって、祝いそのものよりも、自分の周りの人との会話のきっかけにしたいだ

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ツケの断捨離

ツケの断捨離

 引越しのために、断捨離を続けている。
 次から次へと「なんでこんなものとっておいたのだろう?」というものが出てくる。即座にゴミ袋に投げ込まれる。当時の自分にとって欠かせないものだったとは思えない。おそらく、それらの多くが判断に迷ったものだろう。

 そうして蓄積していったものが、たくさん残っているのだ。

 判断を先延ばしてはならんと戒められる。その時点で判断できないものはある。たとえば、1週間

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人間なのさ

人間なのさ

 レンタル更新のハガキが届いていた。

 更新の特典でCDでもDVDでも一作品が無料になるらしい。観たい作品が1つあったのだが、お店に行って検索してみると、そのお店では残念ながら取り扱っていないらしい。

 仕方なく、お店をブラブラしてCDの棚から、半ばランダムになにか1つを選ぶことにした。

 僕は昔から音楽を聴く習慣がない。サブスクリプションが普及する前でも、CDを自分で買ったのは本当に数える

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