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#詩

詩/わたりどりぱたぱた

詩/わたりどりぱたぱた

 
  音楽が好き
  でもそんなにたくさんの音楽は知らない
  詳しいジャンルはあるけど
  専門的な知識はない
  その周辺に至るエポックは分からない
  音楽の話がしたいのに
  そのぐらいで音楽が好きって言うなって
  笑われて弾かれる

  本が好き
  でもそんなにたくさんは読んでない
  文学の分析や評価の話はしたくない
  どれだけ面白いか
  どれだけ興奮したかを伝えたいだけ
 

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詩/小雨

詩/小雨

 
  彼は人の気持ちが分からない
  無意識のうちに人を傷つける
  そのことにすら
  彼は気付いていない

  彼は世界に興味がない
  なんのニュースも関心がない
  その都度の目的を果たせば
  もうなにもすることがない
  もうやりたいこともない

  彼はまるでにわか雨
  刹那の生き物
  誰かをひととき不快にして
  誰かをひととき喜ばす
  そして止まらずに去ってゆく

  僕

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詩/そんなとき僕なら

詩/そんなとき僕なら

 どうして生まれてきたかなんて
 そんなこと知るもんか

 そんな質問で厭世家ぶって
 僕を責めたりするな
 そんな同情で逃げる理由探して
 いっぱしぶるな
 
 どうして生まれてきたかなんて
 人間しか考えない
 捨てられた仔犬も
 踏みつけられてる雑草も
 在るように在るだけ
 そんな傲慢さはない

 自己愛が強いんだろ
 まだ未熟なのさ
 どうしての答えなんかないと知っていて
 誰かのせいに

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詩/月曜日の不協和音

詩/月曜日の不協和音

  今日は朝から暗く
  雲の中に青空が見えた

  傘を持たない時に限って
  天気予報は的中し
 
  土砂降りの雨に打たれ
  火傷しそうになる

  友人のくだらない話に
  おかしくもないのに笑って

  君を抱きしめたいのに
  飽きた仕草でいじわるして
 
  つまらないはずの映画を観ながら
  涙を流したりしたのさ

詩/地球まるごと

詩/地球まるごと

 
 なにしてるでもないのに
 
 時々疲れきってしまう

 どうしようもないほど

 女であることが
 
 しんどくなる

 鬱でもない

 症候群でもない

 女である自分が

 耐え難いほどつらいのだ

 抱えてるのは

 スーパー帰りのエコバック

 家族に必要なあれこれ

 私の生活と

 私の人生が

 中に入っている
 
 重いはずだ

 ここに

 地球をひとつ持って歩いているのだ

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詩/潮騒

詩/潮騒

   ずいぶん遠くまで来たねと

   あなたが言う
 
   時計の針の天辺を

   夜間飛行が越える
 
   むらさきに染まる部屋
  
   あなたの瞳の中の私は
 
   窮屈そうに髪をなぞる
 
   ほどけた腕
 
   不確かな距離
 
   ふくろうの羽ばたき 

   あなたは自分の影に寄り掛かり

   ぽかりと煙草をふかす

   窓は果てしない絵画

   静かなざわめ

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詩/ごめんなさい

詩/ごめんなさい

  君が明日
  帰ってしまうと言うもので
  僕は少しイライラしてた
  せっかくの月夜なのに
  ギターも弾かず
  散歩にも行かなかったのは
  君に対する
  つまらない八つ当たりだ
  君はキッチンで
  ほうれん草とマッシュルームのパイを焼く
  猫みたいに
  小刻みな仕草で
  僕が冷たくするから
  君は
  オーブンの前から
  一歩も動けない
  でもやがて
  君から何か話

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詩/ボーイ

詩/ボーイ

 
  ボーイ
  俯きながらとぼとぼ歩いて
  君ひとりが背負うには
  夕陽が大きすぎるだろう
  そんなに腐るな
  きっと味方はいる
  見つけるんじゃなく作るんだ
 
  ボーイ
  長い手紙を書いたよ
  明日あたり届くと思う
  読みたくなければ捨ててもいいけど
  道に落ちてた君のタマシイ
  同封しておいたから
  一度シールははがしてくれ
 
  ボーイ
  今は無気力に感じて

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詩/休日

詩/休日

   君と
   イルカショー
   一番前で見て
   歓迎のスプラッシュ浴びる
   びしょ濡れになったから
   シャツが乾くまで
   お茶屋さんの店先で
   わらび餅食べて
   長い日暮れを
   過ごしてる

(詩) たゆまぬ希望

(詩) たゆまぬ希望

  もし世界の終わりが明日だとしても
 
  私は今日林檎の種子を蒔くだろう
 
  とあるように

  もし地球上でたったひとりになっても

  僕は物語を書くだろう

       

詩/パーセンテージ

詩/パーセンテージ

 
   僕は
 
   普通の人間だけど
 
   平均的ではないのだ

(詩)青い鳥 小鳥

(詩)青い鳥 小鳥

  
 青い鳥 小鳥
 どうして鳴くの?
 「私の幸せはどこかしら」
 そんなこと聞かれたら
 僕は困ってしまう
 
 青い鳥 小鳥 
 それなら探しに行ってごらん
 君の羽は羽ばたくためにある
 思い切り広げてごらん
 ほうら自由に飛べるのさ
 
 青い鳥 小鳥
 けれど時々雨が降る
 暗い森や大きい鳥が
 待ち受けてる
 振り向かないで急ぐんだ
 でも気をつけて
 でも無茶はしないで
 
 青

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 詩/ふたつ

 詩/ふたつ

  
  ばあちゃんの命日だから
 
  大判焼きを買ってきた
 
  どっちが好きだったか

  忘れたから
 
  つぶあんひとつ
 
  こしあんひとつ

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momonotane さんより
お借りしました
ありがとうございました

 詩/印象

 詩/印象

 無口なだけなんだ
 
 不気味な人と思われないように
 
 毎日シャツに
 
 アイロン掛ける