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Rosemary
2022年2月8日 21:15
長い歴史の終着点はどんな風だろう大きな爆発音とともに一瞬で消えていくのかそれとも静かに厳かにフェードアウトしていくのかまたは戦争という愚かな行為で既に傷だらけの地球を最後の最後まで痛めつけるのだろうかいつどんな形でその時が訪れるのか誰にもわからないけれど世界が終わるということは地球の歴史も生物も消滅してしまうということだもう無くな
2021年9月5日 19:06
朝の『霧』が 僕たちを包み込むまるで おとぎの国の幻想きみは そこに住む森ガール『雲』はね 地表に近い場所では『霧』に 呼び名が変わるのだから元々『雲』でもあるのよ と手際良く『霧』を 袋に詰めていく真実を知らない方が いいこともある遠くにあるから 憧れのままで夢を見ていられるものなのよ手が届くと それはもう夢じゃ無くなるわね森ガールは いたずらっぽ
2021年8月19日 20:46
アップルミントの風が気まぐれに 夏を連れて行く誰もいない 公園で空のブランコに 乗ったまるで 波のようにゆきては帰るを 繰り返しきみは眼差しを 遠くするそこからは 何が見える?もう その瞳に 僕は映ってないけれど行くあてのない 一つの恋が黄昏色に 染まっていくそうして やがてくる夜の闇に静かに 消えてゆくだろう明日から 隣にきみがいないけど明
げん(高細玄一)「もぎ取られた言葉」コールサック社より刊行中!
2021年5月14日 20:53
機械―それから空と海 私が美しいと感じることができるのは これだけあの晩 彼女はそうつぶやいた花火の音が木霊していた誰もが去年と同じように 花火を見て同じように 歓声をあげているそのときに人の声と雑踏から逃れるように川辺に向かった暗い川面にはせり出した樹が影を落としていた火の玉が一つ 樹の周りを 飛び回り昔 ここであったという 戦いが連想された鉄
だれでもない詩人
2021年5月9日 08:20
ことばの一生ほんとうののことばを追い求めるすると、確かにこの先に見えたはずのそのことばは、まるで煙のように すっと姿を眩ませてしまう見失って、私は立ち止まるどんなに目をこらしても、必死に痕跡を辿っても、そこにはなにもないまるで、最初から存在しなかったかのようにただ、恋焦がれるように求めざるを得なかったことばが、確かに存在したはずなのだそんな朧げな記憶が、巨大な喪失感とと
渕 言址
2021年5月9日 09:17
痕跡ふるえを知る者には生を逃亡の中に駆け抜けることはできないたとえ俯いたまま歩こうとも怖れの故に身を寄せ合うものは少なく嘘を創造するために産み出した美辞麗句にはああ、何と蟻の如く人々はたかることか 静謐の中にこの指輪を贈るとき かすかな想いは生活によって――― ああ、どこへ消え去るものか人々は街に蹴りを与え街は風を拒み風は人々を無視して通り過ぎる
文江
2021年3月10日 02:08
自由を望みながら少しの束縛と嫉妬を期待する自身にお金をかけながら人肌が恋しいと眠る好きではないと知りながらいつまでも手放せずにいる素直が一番美しいと知りながらプライドを固めて生きている私が私であることを願いながら誰かのものになるいつかを想像する我儘な自分を命がけで愛していく誰かの我儘になりたいとほんの一瞬よぎったけれど
2021年4月29日 12:17
く枯葉〉枯葉を手のひらに乗せ日溜りの枯葉にゆっくりと座る手のひらの枯葉を舌先に当て点字舌読のように細い葉脈の行間を静かに探る浅黄色の春の若葉燃える夏の太陽に輝く青葉鮮やかに行間に描かれていた初めと終りの文字だったくおじぎ草>夏空を震わせて白樺の幹に鳴く蝉におじぎ草がおじぎする包帯を巻いた指でおじぎ草に触れるとおじぎ草がおじぎする指を奪った「らい」に指のな