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イナミ先生のおはなし

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太極拳についてのお話しや気付きや考え事などいろいろ
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身体操作の理解

身体操作の理解

太極拳の先生やってますイナミです

中国武術は本当に難しいんだなと
生徒たちや周りを見ていると感じる

うち(EMA)ではオンラインで配信レッスンをやっているのだけれど、
その教材を作るにあたっては
かなり細かく丁寧に考え抜いてつくっていて

まずその日にピックアップした技を
毎回講師ふたりで一度細かく分解して

この技にはどんな身体操作や技法が入っているのか
なぜこのような動きになっているのか

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太極拳の色のちがい

太極拳の色のちがい

太極拳の先生、イナミです

今年の中国の全国大会の動画を見てたんだけど

たくさんの動画を久しぶりに見漁っていると
各省毎にこんなに色が違うんだなぁと改めて感じてさ

そしてさらに各省ごとの学校による色の違いも本当によく理解できたのが面白くて

ある省の人の演武を見ていると
私の親友の動きと瓜二つ

あまりにもそっくりだから
すぐにその子の先生はこの人と同じ学校だ!
と分かるくらい(笑)

また他

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体の軸

体の軸

太極拳の先生、イナミです

先日の練習で、
何度やっても片脚で上手く立てない生徒たち

例え提膝が出来たとしても
蹬脚をやるとバランスを崩してしまうことも多々

なんなら歩法でもたまにフラフラすることがあります

失敗する理由、明確にあるんだけど
みんな全然気が付かない

なるべく自分で見つけて欲しいと思います

先生から正解をもらうだけじゃ
失敗を知らないまま

片足立ちが上手く出来ない方
ちゃ

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筋力が上がって手が硬くなった話

筋力が上がって手が硬くなった話

最近特別に手のトレーニングをしているわけでもないけど

右手(手首から先)に筋肉がついた

筋力のある人は例えばフェザータッチのようなやさしい動きが苦手だと聞いたことはある

だけど

そんなの丁寧にやるだけだろうと思っていた

でも私はついにそれを知ってしまった

右手が明らかに力が出るようになっている

滑らかに柔らかく触れようとしても
前よりも当たりが強い

しかもそれだけではなく

指に筋

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先生の目

先生の目

太極拳指導者のイナミです

今回は自分が先生をしてるときの人間(生徒)の見え方が
どんどん進化している話

私は日体大で運動を

専門学校で医療を

中国で武術や気功を学び体験しました

ひとつ進むごとに新しい見え方をするのが面白くて

そしてどんどん指導しやすくなる

ある時は 骨で

ある時は 筋肉の動きで

ある時は 重心で

ある時は 気で

生徒が様々な見え方をするんです

こんな感じ↓

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体が柔らかくならない人

体が柔らかくならない人

前回ストレッチのやり方を細かく伝えた生徒さん

今日はかなり進化してて

ちゃんとストレッチのコツを掴んでくれたみたいで安心した

これからどんどん伸びていくと思う

ストレッチはやり方を知らない人が

ただ闇雲に見よう見まねでやろうとしても、なかなか柔らかくならなくて苦労してしまう

なんなら痛いだけで成果がなくて

私は柔らかくならないんだ、と諦めてしまう方もいる

それはやり方を知らないから

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知らないことを教わる

知らないことを教わる

新しいものを習う感じは久々でとても楽しい

全然分かんない

イメージはあるけど、細かいところ覚えてない

先生にひとつひとつ

教わっていく

とりあえず、手の作り方から難しくて

すごい力が入っちゃう

そこから余計な力を抜いて 形を整えて

歩法も初めてのばかりで

体重をかける位置とか

つま先、膝の向きとか

体の使い方とか 力の伝え方とか

最後の定式のときの

体の形 手の形や 位置

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運動指導者としての責任

運動指導者としての責任

運動指導はとても責任の伴う仕事

私がまだ「太極拳の先生」に憧れていた頃

私は運動指導者になるために体育大学へ行った

そこでコーチングを学んだ
つまり、スポーツ指導者になるための授業

(最近コーチングという言葉の意味変わったよね?ここでは運動指導の意味として使ってます)

太極拳の先生になるには
実はライセンスがなくても出来る

特に資格もいらないし、勉強をしなくても誰でもなれるものでもある

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やる気とほん気

やる気とほん気

人の「やる気」を引き出すのはちょっと工夫が必要

さらに「本気」を引き出すのは難しい

人は自らやる気になれば、割とやれるのだろうけど

人にやらされたことには、なかなかやる気が起きない

本気になってくれないと何も変わらないのだけど

本気を出せる人はごくわずか

本気でやれ 本気出せって言っても

ほとんどの人が本気を出している つもり で終わってしまうの

でも自ら本気出せる人って
ほとんど

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相手にハマる伝え方

相手にハマる伝え方

太極拳講師のイナミです

同じクラスでも
それぞれに伝わる言葉の違いがあって面白い

太極拳をやっている長さとかその人の理解力とかそういうのじゃなくて

具体的に筋肉や骨の動きで伝えたら伝わる人や

感覚を教えてあげた方がいい人

気の流れで言ったら伝わる人もいる 

器用に体を動かせる人もいれば

頭では分かっても体が上手く動かせない不器用な人もいるし

体は不器用だけど気の操作が上手な人もいる

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リモートで太極拳を上達させるには

リモートで太極拳を上達させるには

太極拳講師のイナミです

今日はリモートクラスで行ってる工夫について少しお話しします

太極拳はストレートで単純な動きがほとんどありません

多くの動きが立体で円や螺旋を描いているため
簡単に言葉や文章で表すことは難しいんです

平面で見て理解できる人は少ないだろうし
こちらも上手く立体の動きを表現するにはすごく工夫が必要

初学者が本や動画で学ぶことは基本的には難しいでしょう

でも私はリモート

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太極拳の呼吸

太極拳の呼吸

昨日のレッスンで、今年の全日本に出場が決まっている生徒に初めて呼吸について教えた

 吸って 吐いて

たったそれだけだけど、それだけじゃない

呼吸にも色々な吸い方、吐き方がある

鼻から吐くのか口から吐くのか
口から吸うのか鼻から吸うのか

深く吸うのか浅く吐くのか
どこまで空気を入れるのか
なにを意識して吐くのか

だけでも全然違う

まだ生徒は太極拳を初めて一年半

太極拳の動きを追うだけ

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