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宗教系

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宗教思想と動物の問題の行方

宗教思想と動物の問題の行方

こんにちは。久しぶりの投稿です。

以前別のブログ用に執筆したけど投稿しなかったものをここに供養しておきます。

人間による動物の搾取について議論するとき、キリスト教が批判の槍玉にあげられることがあります。キリスト教が(旧約聖書の創世物語が)西洋の動物中心主義の原因である、と。これについて、キリスト教を擁護するために反論をしておこうというのが以下の議論です。

noteに投稿するにしては浅学甚だし

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マズローは宗教に対して否定的だが、やはり自己実現と「究極的関心」の追求とは類比しうる。彼の著作の中にも、宗教の体系と人間の自己実現を比べているようなところもある。フロムの言うところの「権威主義的宗教」ではなく、「人道主義的宗教」でありうるのならば宗教は自己実現を助けるのだろう

自己実現とキリスト教

自己実現とキリスト教

こんにちは。

今日はマズローの自己実現論と宗教(特にキリスト教)の関係性について書きたいと思います。
僕は大学の学部生で、卒業論文のテーマはこれで行こうと思ってます笑
先行研究なんて全然みつからなくて困ってます、好き勝手やれるから良いっちゃ良いんですが、、

今回のnoteは卒業論文の準備も兼ねて軽くまとめてみようかなというノリです。

このテーマ、人間性心理学や自己実現の説明で紙面食いそうです

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自己実現は神道とも手を取り合うか?

自己実現は神道とも手を取り合うか?

こんにちは、まっくすです。

今日、大学のゼミで議論して気になったことを忘れないうちに書き留めたいと思います。もっとも自分のメモ帳に書けばいいんですが。

神道の研究をしている博士後期課程の方に、マズローの自己実現論と神道が食い違いそうなところを指摘いただきました。ただ、互いに相手の分野については詳しくなく、彼女のマズロー理解も僕の発表によるものだと思うので少し心許ないですが。不正確な発言をしては

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『深い河』を読んだ

『深い河』を読んだ

こんにちは。

遠藤周作の『深い河』をついさっき読み終えた。少しだけ感想を綴ります

『深い河』の扱うテーマ小説を読むのは実に3年ぶりくらいであったが、表現の洗練されていることや、学術書とは異なる形で投げかけられる種々の問題によって専ら傾倒させられた。

この本では、死と生や輪廻転生というテーマがまず第一にあると思うが、それ以上に宗教多元主義という問題やイエスや神の捉え方など神学的、宗教学的な議論

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宗教と心理学の接近という表現をすべきではないと言ったけども、やはり宗教と自己実現は似ていると確信を持って言える。信仰の「S−M−O」モデルにおいて信仰主体と信仰という行為を表してる「S→」は信仰対象である「O」との同一性において語られうる。自己実現もまた同一性の問題と言える。

「O」はB価値の多くを体現しているとも言えるし、また社会的な欲求を満たしてくれる存在であり、自己実現論や欲求階層説と重なりうる。また人格を与えられた神は、また同時にB価値を体現しておりB認識やB愛情を持つ神は、最も「完全な人間性」を体現している、最高度の自己実現者とも言える。

僕にとってのクリスマス。半端な信仰

僕にとってのクリスマス。半端な信仰

クリスマス。
ミサに行くのでも、人と過ごすのでもなく家で1人で過ごした。
自分はどのように今日を過ごすのが良いのか考えた結果、昼は遠藤の『私のイエス』を読み、夜は『イエス・キリストの生涯』というドラマを見ることにした。せっかくなので、どちらもイエスの生誕から洗礼者ヨハネが処刑された頃までの箇所に限定してみた。
同じ部分を扱った2つのものを見ることで、イエスをどう捉えるべきかということを改めて考えさ

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赦しとイエスの弟子たち

赦しとイエスの弟子たち

こんにちは。

もう大晦日ですね。今年は家に閉じ込められていたおかげで色んなことを考えることができました。

学校で受講しているキリスト教学の課題で、「悔悛のサクラメントは何度も行われるべきか?」という問題に対して自由に考えを述べることが求められまして、それについての自分なりの答えをお読み頂きたいと思います。

そもそもその問題を考えるには、悔悛=赦しをどう捉えているかが重要になります。僕はこれを

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