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小学校の先生の、子どもに寄り添うクリエイティブな取り組み

すごく素敵な記事を見た。

小学校の先生である筆者のクラスには、給食を時間内に食べきれない子がいた。
給食の時間が憂鬱になっている児童の「もう少し食べる時間があったらいいのにな」というつぶやきを聞き、先生はどうにかできないかと考える。
そこで提案した解決策は、「いただきます」ではなく、「ごちそうさま」をそろえることだった。
簡単なあらすじ。詳しくはぜひ元記事へ


ああ、こんな先生に出会えた子どもたちは、なんて幸運なんだろう、と思った。

この先生は、ひとりひとりのことをよく観察し、困りごとに寄り添っているのが伝わる。
そして、それを解決するために、クラスの子どもたちみんなを巻き込んで、一緒に考えている。

子どもたちに、1人の人間として信頼して向き合っていることが伝わった。



すてきだな、と思ったのは先生の姿勢だけじゃない。

この施策を発案し、実行し、結果を出したことにとても感心している。私も見習いたい。

いったい何がすごいと思ったのか。
勝手に言語化してつらつらと書いてみる。




シンプルで力強いアイデア


まず、すごいなと思ったのは、教室の中だけでできる解決策を提案したこと


給食を食べる時間が短い。

その問題に対して、ただ「給食の時間を延ばす方法」を考えてしまったら、解決は難しい。
学校のスケジュールの時間配分を変えるのは、たくさんのハードルがあるだろうと想像できる。


だけどそこで「仕方ないよね」と諦めず、あたりまえだと思っていたことを見直して、このアイデアを生み出している。

記事では解決のアイデアをさらっと書いているけど、このアイデアにたどり着くまでに、たくさん考えを巡らせたんじゃないかな。

(すごくアイデアフルな方で、ぱっと思いついたのかもしれないけど、、そうであればそれも見習いたい)





子どもたちが自分ごと化して取り組めるプロセスづくり


そして、アイデア自体もすばらしいけれど、子どもたちと合意形成をとって進めていること。
これが本当にすごいと思った。


まず、困りごとを共有して、全員が課題を認識する。

きっとすぐに理解できなかった子もいただろう。だけど、この先生はみんなが納得するまで丁寧に説明したんだろうと思う。


その上で、取り組みの理想のゴールを提示する
みなが同じ景色を見ることで、自分に何ができるかを自発的に考え始める。

「いただきます」じゃなくて、「ごちそうさま」をそろえよう。

このスローガンもすばらしいと思った。
この一言で、目指す状態が絵として浮かぶ

以前、著名なコピーライターが「いいコピーのひとつが、迷ったときに拠り所になる灯台のようなコピー」と言ってるのを聞いたことがある。
このスローガンは、まさにその灯台コピーだ。


そして解決策を一方的に押し付けるのではなく、「提案」をする。
その提案を元に子どもたちからアイデアを募って、取り入れる。

このプロセスを踏んだことで、子どもたちが自分ごと化できたんだと思う。

だから全員きちんと取り組んで、実施している中でどんどん改善策が生まれた
いわゆるPDCAを自発的に回すことができたんだろう。



・・・

この取り組みは本当にクリエイティブで、PRの視点が散りばめられていて、本当にすごい。

わたしもこんな提案ができるようになりたいし、こんなチームづくりができるようになりたい。

そして、大きな改革に目を向けるのではなく、身近な人の笑顔を作る。
そんな視点も、忘れずにいたい。



今の私に、とても大切なことを教えてくれた記事でした。

改めて記事を貼っておきますので、みなさんもぜひ読んでみてください。


あとがき

この記事を書いたエイ小学校さんは、以前から教員の仕事の効率化に取り組んでいらっしゃったり、子どもたちとの向き合い方を見直している方です。

「教育に興味あっても、学校の教員ではできることに限りがある」
そんな声をよく聞きますが、その現状を打破しようと様々な工夫をこらしている姿にいつも勇気をもらっています。
いつか直接お話ししてみたいなあ、と勝手に思っています。

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セレブリャコワ「食卓にて」

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