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#短編小説

川越さんぽ!あの時の鳩くん

川越さんぽ!あの時の鳩くん

(2022.04.09 土曜日) 今日はここからSTART

川越さんぽ!

中院の鐘楼門!まだ
ちっと なごり桜はソメイヨシノか?八重桜か?

一旦 道路に戻り 中院 山門前から改めて

中院も初夏の装いに移行中!

仙波東照宮へ向かいます
右手前方に【南院跡】

仙波東照宮!緑が濃くなりましたね

堀田正盛 寄贈の石鳥居からの桜も
めっきり減って 緑色 激増!

喜多院へ向かいます!

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【短編小説】 アルミの懐中電灯

【短編小説】 アルミの懐中電灯

 昭和十年 秋。
「おい、和子っ。ちょっと来てくれっ」
「どうしたんですか、急に大きな声を出して」
 縁側に向かう襖を全て開け放して風通りをよくした農家の畳の上で、若い男が大声を上げた。
 奥の部屋から小走りに出てきたのは白い割烹着を来た女で、何か大変なことが起きたのではないかと慌てている。彼女は夕飯の用意をするために、昼の農作業から戻ってきた夫の直也に赤子の世話を頼んでいたのだ。まさか赤子に何か

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幸福日和 #091「他人の成功を集める」

幸福日和 #091「他人の成功を集める」

身近な人が何かに成功したとき。

例えば、受験で合格したり、
仕事で実績を残したり、
事業がうまくいったり、
好きなことを好きなようにしていたり、
そうしたことに触れた時に、
自分はどう思うだろうか。

「他人の成功を素直に喜べるかどうか」

そこに、その人がこれから
豊かな日々を歩んでいけるかどうかの
ヒントが隠されているのだと、最近は感じています。

✳︎ ✳︎ ✳︎ 

多くの人は、
他人の

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メガネぶた小学校

「このままでは、小学校が倒産します。」

体育館で開かれた全校集会で、校長先生がいいました。

蓮くんは、倒産の意味がわからなかったので、手を上げて、校長先生に聞きました。

「校長先生、『倒産』ってなんですか。」

「『倒産』というのはね、お金がなくなって、小学校を続けることができなくなることです。市長さんのおっしゃるには、市に入るお金が年々少なくなってきて、その反対に、お年寄りのために使うお金

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東京

東京

なんで、今日という日にかぎって、眼鏡を持ってこなかったのだろう。

昭和のある日のこと。

山手線の駅で電車が止まり、ドアが開くと、そこには、灰色のスーツを着た男たちが規則正しく並んだでいた。詰め入りの学生服を見られてる気がして恥ずかしかったけど、そんなことどうでもいいやと、人の流れに乗って階段を降り始める。足元がおぼつかないが、前の人にくっ付いて、ようやっと階段を降り切ると、受験の時、一度通った

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かんなちゃん

かんなちゃん

ここは、大手ゼネコンの会長室。私は、会長の机の上にいる。会長がパソコンの電源を入れると、3面あるディスプレィが一斉に光りだし、この部屋の様子を映し出した。会長は、私を包んでいた風呂敷を広げ、桐の箱のふたを取って、仰向けにされた私に向かって、ささやいた。
「かんなくん、今日もよろしく頼む。」
私の名は、かんな。会長の懐刀として、極秘任務にあたっている。そもそも、会長と私との馴れ初めは、会長が高級なか

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グラスは売られて

グラスは売られて

ゆるふわ教室の第11回です。
今回も、実話を元に物語で進めましょう。

 ⭐ ⭐ ⭐

夏の始め。強い陽射し。グラスが売られていく前日、乗馬クラブへ向かう。調教して1年経っていた。バスでミドリがつぶやく。

「競馬から来たばかりの頃、臆病だからよく噛みついたり蹴ったりしたよね。せっかく、おとなしくていい子になったのにな」

 ⭐ ⭐ ⭐

グラスは薄暗い倉庫の中にいた。一緒に売られる十数頭が立ち並

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オレンジ色のひまわり(短編小説)

オレンジ色のひまわり(短編小説)

これはわたしのママの話です。
私のママはいつもちょっとだけ狂っている。

*  *  *

ピアノのお稽古からの帰り道、手をつないでのんびり歩いていると母が突然立ち止まった。

「大変!」
「ママどした?」
「ルリもう八歳だよ?」
「それがどうした」

ルリアは母の子供っぽい仕草に対してたまに大人みたいな口をきいた。
さっきまでご機嫌で鼻歌を歌っていたのに、母はルリアの手を離すと頬を両手で押さえた

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