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【料理×栄養学×ボディメイク⑤】女性の鉄分補給に。「鶏レバー」は栄養の宝庫

焼き鳥屋でビールと一緒に食べる鶏レバー、美味しいですよね。
子どもの頃は美味しさがわからなかったけど、大人になってお酒を飲むようになって美味しさがわかるようになってきました。

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鉄分、摂りたいですよね。
特に女性は男性よりも鉄分の必要量が多いといわれていますが、男性より少ない食事量で多くの栄養を摂るのは簡単なことではありません。
鉄分ってどうやって摂ればいいの?と思って「鉄分 食品」でググると真っ先に出てくるのがレバーだと思います。

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「でも焼き鳥屋なんて毎日行く訳じゃないし、むしろ行って月イチくらい」
「そもそもレバーって調理難しそうだし、家で食べるイメージが湧かない」
そう思っているあなた。
レバーを家で美味しく食べよう!というのが今回の記事。

今回は、【料理×栄養学×ボディメイク的観点から鶏レバーを分析】しつつ、美味しい調理法も紹介していこうと思います。


●ボディメイクにおける鶏レバーの評価

さて、ボディメイク目線で見ると鶏むね肉はどうなのでしょうか。
筆者が主観で評価してみました。

栄養素★★★★★
調理法★★★★☆
コスパ★★★★☆
増量期★★★★★
減量期★★★★☆

ボディメイクする上で、鶏むね肉に匹敵するか、栄養に関してはそれ以上と言えるのではないかというポテンシャルを秘めています。

これからは、各要素について見ていきましょう。

●鶏レバーの栄養素

例によってカロリーSlismで鶏レバーの栄養素を見てみます。

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①炭水化物…一切なし。

鶏むね肉と同じく、炭水化物が一切入っていません。
食品単体としては、ローファットダイエットローカーボ(糖質制限)ダイエットどちらにも使えるので優秀。

ただしローカーボダイエットを行う場合、筆者はケトジェニックダイエットを推奨しています。
ケトジェニックダイエットの場合、しっかりと脂質を摂取しなければいけません。なので、鶏レバーよりも脂質を含んだ赤身肉や魚、卵などが優先されることが一般的です。

②脂質…意外なことにほぼなし

鶏むね肉と比べても遜色ないくらい、かなりのローファット。
鶏レバーの食べすぎによる脂質オーバーは全く気にしなくていいレベルでしょう。

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③タンパク質…素晴らしい

こちらも鶏むね肉と遜色なし。素晴らしい数値です。

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④ビタミン・ミネラル…ここがレバーの肝。肝だけに。

鶏レバーを食べる理由の半分はマクロ栄養素ですが、もう半分はビタミン・ミネラルにあるといえます。

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ご覧の通り、超優秀
しかも、鶏むね肉で不足しがちなビタミンA、葉酸、鉄分が豊富なのが嬉しいところ。

特にビタミンAと鉄分は超大量。

まず鉄分について。
鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分類することができます。
ヘム鉄はレバーやかつおなど動物性タンパク質に、非ヘム鉄はほうれん草や大豆、卵黄など植物性タンパク質に多く含まれます。

ヘム鉄がなぜいいのかというと、吸収率が高いからです。
ヘム鉄の吸収率が15%程度なのに対して、非ヘム鉄の吸収率は5%程度。
ダイエット中だからといって野菜ばかり食べていると、鉄分が(もちろんタンパク質など他の栄養素も)不足してしまいます。

肉や卵を大量に食べるトレーニーにとっては鉄分は充足していますが、普通の人、特に女性にとって食事だけで必要な鉄分量を確保するのは難しいもの。
意識してレバーを食べるようにしたいものです。

次はビタミンAについて。
まずは、鶏レバーを毎日食べると過剰摂取の危険性があるが、普通に食べる分には何も問題ないと結論づけておきます。
以下、考察。

<ビタミンA摂取量に関する考察>
厚生労働省の摂取推奨量は一日に800-900μg
ビタミンAの一日の体外排出量が体重1kgあたり9.3μgであることからきている。
これが、身体にとって最低限を維持できる量ということになる。

日本人男性の、ビタミンAの一日平均摂取量は539μg。
つまり、全然足りていないということになる。

ビタミンAの大量摂取による副作用リスクは、頭痛や脱毛など。
厚生労働省による最低健康障害発現量は、13,500μgとされている。
これは、どんな人でも13,500μg未満であれば安心ということ。

そもそも、ビタミンAによる健康障害が起きるのは「レチノイン酸」によるものだと言われている。
レチノイン酸は細胞分化に関わる物質で、白血病の特効薬にもなっており、決して悪い物質ではない。
また、レチノイン酸が代謝される過程は体内でコントロールされているため、ちょっと過剰摂取になったからといって直ちに健康被害が起きる訳ではない
ただしレチノイン酸は細胞分裂に影響があるため、妊婦は摂取量をコントロールする必要がある(普通の生活をしていたら不足し、毎日レバーを食べていれば過剰になる。これは普通の人も同じではある)。

また、ビタミンAは脂溶性ビタミンであり、ある程度体内に溜め込むことができる。

以上のことから、ビタミンAは普段から不足しがちであり、過剰摂取を気にするよりも積極的に摂取すべきと結論づける。

参考文献:
山本義徳 業績集6 ビタミンのすべて https://amzn.to/2Cpzu0c
内閣府 食品安全委員会 ビタミンAの過剰摂取による影響
https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheet-vitamin-a.pdf

●鶏レバーの調理法


下処理で「血の塊」と「皮」を取り除き
ます。
筆者も最初はおそるおそるでしたが、2回目からはすんなりできました。
プロの技がYouTubeで勉強できるなんて良い時代ですね…


下処理をしたら袋に入れ、オリーブオイルと塩をおもむろに入れてモミモミ


いつものごとく、低温調理器にブチ込みます。
59℃で1時間。

レバーのコンフィのできあがり。

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●鶏レバーのコストパフォーマンス

鶏レバー、意外とスーパーで安く手に入れることができます。

オーケーストアではなんと100g49円(税抜・会員価格)。
普通のスーパーでも、高くても100円ちょっとで買えるのではないでしょうか。

オーケーのレバーはハツもついていて、ちょっとお得感も味わえます。

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●増量期

先ほど紹介したレバーのコンフィ、塩っけが効いてて白米が進むんです。。
あまりに美味しいので一日3食、合計300gくらいレバー食べたこともあります(その経験もあって、ビタミンAの過剰摂取はそこまで気にしなくていいと言えます)。

オリーブオイルで適度に脂質を摂ることもできるし、白米がモリモリ減っていくので増量期の楽しみとしてもどうぞ。

●減量期

もちろん、レバー自体が低脂質なので減量にも使えます。
減量中は赤身肉などの摂取が減るので、ヘム鉄が不足しがち。
そんなときに、タンパク質以外の栄養も豊富なレバーはなかなか良いチョイスなのでは。

オリーブオイルの脂質すら摂りたくない人は、塩だけで食べてもいいですし、バルサミコ酢とかも合いそう(思いつきなので責任は取りません!)。

●まとめ

・鶏レバーの栄養価がやばい
・減量にも増量にも使える
・ビタミンAの過剰摂取はそこまで気にしなくてよさそう
・やっぱり低温調理最強。



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