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星時雨
2023年11月13日 06:45
僕を縛る苦い記憶引き止める優しさに「No」というナイフを突き立てた日不思議な自信に溢れていた10代の終わり僕の甘い言葉で引き寄せた人を自ら辛い言葉で傷つけた日10年以上も前 今でも思い出してしまう僕の罪その罪悪感が鎖のように伸びて絡みつき脳の深い場所でずっと外れないでいるその鎖に下ろされた錠前の鍵がいつまで経っても見つからない仕事もし 結婚もし 子どもも生まれ親という
2023年11月15日 21:25
トカゲの尻尾を切ったら?また生えてくるその前に痛いと思うよ
2023年11月29日 21:54
あなたを待っています私を思い出してまた会う日を楽しみにあなたを忘れないあなたたちは色んな言葉を囁くけれどどれも意味はわからない佇む私たちを見て時には笑って時には泣いてなぜそのような表情を向けるのかわからないたゆたう私たちの首根っこを嬉しそうに引き千切り知らない場所に引き出され誰かもわからない人へ引き渡されそのときに唱えていたおめでとうがわからない君がいつも囁
2023年11月30日 21:15
朝焼けの金色にお気に入りのメロディーライン昼下がりの余白に横たわる空席のベンチ無口な月明かりに寝る前のホットココア君の吐息に身を寄せてなんだか何にでも溶けてしまいたい気分触れ合ったところから混ぜておくれ新しい私がうまれたら羽振りよく塗りたくっておくれ無くなってしまったらまた絞り出しておくれ出会えたことを忘れないでおくれ
2023年11月23日 20:25
はじめは一本道だったでも、私の歩みでは辿り着けない場所だと思った立ち止まって手当たり次第に見つけたニ、三の分岐を進むどれも楽しそうな道に見えたがどれも先々で途切れていたふと脇道に目をやる勾配のある山道で今度こそはと飛び込んだ刺さるような険しい足場や息の詰まる湿った空気鬱陶しく空を覆う木々が囲み今はその隙間から見える天体だけが私の目印地図は思い出したようにポケットから
2023年11月20日 20:23
滾る念い(おもい)を打ちつけ研ぎ澄ます洗練された言葉の横面は二日月の如く薄く張りつめ振り下ろすのではなく言葉の重さに身を委ね一切を過ぎ行く全ては過程でしかない批評家などいない立ち塞がるものは顧みずただ言葉を馳せるのみ燃えよ鍛えよ打ちつけよ研げよ捨てよ身を委ねよ切先は常にあるべき場所に向かう己もそこに辿り着くのだ−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2023年11月12日 09:30
『夜とイルカ』仄暗い部屋の隅一息ついて横たわった思考が夜の静寂(しじま)に澱んでいく幽々たる意識の底どこまでも沈んでいけそうな水の重さに身を委ねるのは早すぎる闇夜を照らす月光が 水平線を教えてくれるこのまま沈んでしまったら 忙しい朝に溺れてしまう浮上したい 泡沫(うたかた)の安息乗り越えた苦労を忘れて まだ泳いでいたい噛みしめた喜びを抱いて まだ藻掻いていたい息の続
2023年11月28日 22:19
何かに気圧され立ち竦んだときいつもは控えめな私の心から一人の勇敢なドアキッカーが飛び出していく人前での発表に怖気づいていると俺が先に行くと恐怖心を蹴破った一歩踏み出すべきか悩んでいると俺が先に行くと進んで前へ踏み出した失敗した姿を見せたくないと二の足を踏んでいると俺が先に行くと羞恥心を蹴破った想いを伝えることに狼狽えていると俺が先に行くと口を衝いた立ち塞がる困難も
2023年11月27日 20:00
ピッ ピッ ピッ淡々と価値を知らせるレジスターよかったら私のこともピッとしてくれないかな
2023年11月22日 21:30
実家にお泊りする君がいない今日は三和音心なしかマイナーコード
2023年11月26日 19:00
杖を支えにしてあなたは立っているけれど 杖もあなたの支えがあって立っていられる杖の杖はあなたで、支え合っているんだね
2023年11月21日 19:32
私の餃子のひだは小さくて慣れた手つきでこれでもかと餡を詰め込む君の餃子のひだは大きくて慣れない手つきで控えめに餡を乗せていく私は美味しく作りたくて君は作るのが楽しくて焼き上げたあとの君の餃子はどこか不格好だけどたくさんの余白が大きく広げた翼のようで私の太った餃子よりどこまでも高く飛んでいってしまいそう−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2023年11月16日 19:41
「あなたのためを思って」そんな親切心から放たれる言葉それは私にとっては弾丸で50口径で抉っていく 君のやさしさを受けるたび私の傷口は増えていくすれ違うだけの方がまだマシだ君は西部劇さながらすれ違いざまに振り向いて私の言葉を置き去りに引き金を引くそんなやさしい弾丸−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−言葉を発す
2023年11月14日 21:14
白くて 軽くて沢山水を吸って丸めて捨てられて最初は炊きたてのご飯のにおいがしてたまに防ぎきれなくて持ち帰るのがちょっと億劫であっという間に無くなっていつの間にか小さくなって気づいたら履かなくなっていて赤ちゃんの必需品で実はスナイパーも履いていて歳を重ねるとまたお世話になるものこれなーんだ?−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−