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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2023年1月の記事一覧

土中にある地理と歴史をこそ

土中にある地理と歴史をこそ

近世から現在までの日本史をざっと見てみると、
「ガラリと変わった」境目の年が
あるように思います。

2023年時点で、ほぼ戦後日本も約77年、
「明治維新」~「戦争終結」までも
約77年ですから、折り返しとも言えますよね。

本記事では、近世から現在までの日本史を
題材に、個人・組織・文化・経済・政治、
そのあたりを書いてみようと思います。

江戸時代の「幕末」から「明治維新」と言えば、
「新選

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滅私奉公と我慢と送りバントと日本人と

滅私奉公と我慢と送りバントと日本人と

めっしほうこう。滅私奉公。
「私」を「滅して」、「公」に「奉ずる」。

良い意味で言えば、
「わがままにならない。和を乱さない。
みんなのために自己犠牲で頑張る」
という、尊いフォアザチームの精神!

悪い意味で言えば、
「思考停止。言われるがままで主体性なし。
『みんなのために』が言い訳の奴隷根性」
という、言いなりの木偶人形!

…読者の皆様は、滅私奉公と聞いて、
どちらのイメージが思い浮かび

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パーリーピーポーのイメージと文明開化

パーリーピーポーのイメージと文明開化

夜な夜なパーティーに現を抜かす人たち。

なんか騒がしい、人生をなめている、
チャラい、徒党を組んで圧力をかける、
内輪ノリ、ちょっとついていけない…。

パーティーに集まるピープルたち、
いわゆる「パーリーピーポー」
(略して「パリピ」)という言葉には、
どことなく否定的なニュアンスが
含まれているように私には思われます。

ですが、以前の記事で
「パーティー」という言葉自体を
深掘りしたところ

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クビと解雇と退職はイコールではない

クビと解雇と退職はイコールではない

『お前はクビだ!』

ビクッとする言葉ですよね(クビだけに)。

この言葉を聞くと、
「ある会社(組織)から解雇される」
という状況を想像しますよね。
ワンマン社長に逆らって逆鱗に触れて
一刀両断される、斬首される的な…。

しかしよくよく考えてみると、
「クビ」という言葉と
「解雇」という言葉は、
厳密にはイコールではない。

「クビ」は「首切り」
つまり「死」を連想してしまいますが、
別に会社

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桶狭間の後、どうする家康?

桶狭間の後、どうする家康?

桶狭間の戦いで「海道一の弓取り」と呼ばれた
今川義元は、命を失います。

織田信長からすれば、会心の一撃!
今川軍からすれば、痛恨の一撃!
後の徳川家康、松平元康からすれば
まさかの一撃なのでした。

負けるはずの「うつけ」の織田信長。
彼が「窮鼠猫を嚙む」がごとく反撃し、
今川義元を討ち取った…!

「シンジラレナーイ!」という事態です。

1560年。

ここから戦国時代が予想もしない方向に

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モータリゼーションとSNSリゼーション

モータリゼーションとSNSリゼーション

自動車の普及を「モータリゼーション」と言います。
これにならって、
SNSが普及することを「SNSリゼーション」と、
呼称する、と仮定しましょう。

このSNSリゼーションは
生活に何をもたらすのか?

すでに普及が進んでいる自動車のほう、
モータリゼーションの影響と比較対照することで
探ってみたいと思います。

以下は、「モータリゼーションの影響」で
検索したページに出てきた文章を参考に、
私が

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小澤征爾さんと第九と世界と

小澤征爾さんと第九と世界と

1998年、長野五輪の開会式。

そのエンディングではベートーヴェンの
『第九(交響曲第九番)』が
高らかに演奏・歌唱されました。

指揮をしたのは、小澤征爾さん。
言わずと知れた「世界のオザワ」!

ここで行われたのは、
「世界の各地と中継でつないで
各々の国で同時に歌い、演奏する」
という、素晴らしい演出でした。

それにしても、1998年、です…!

まだスマホなどは世に普及しておらず、

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