マガジンのカバー画像

高井宏章 雑文帳

324
徒然なるままに。案外、ええ事書いてます
運営しているクリエイター

2019年12月の記事一覧

お年玉で子どもに「大人買い」を経験させよう!

お年玉で子どもに「大人買い」を経験させよう!

令和最初の年の暮れとなりました。
さて、お正月と言えば、子どもにとって最大のイベントはお年玉。子ども達が普段手にすることのない大金を手にするこの機会は、親子でお金について考える絶好のチャンスでもあります。

そこで提案です。

「お年玉はまとめて使わせて、子どもに『大人買い』を経験させよう」

ムチャなアイデアに聞こえるかもしれませんが、以下、ご説明します。

お年玉は普段のお小遣いの約10倍唐突

もっとみる
APITAには「なまはげ」がいる

APITAには「なまはげ」がいる

ちょっと昔のほっこり話を。

年末年始、恒例の孫見せ興行で奥様の実家に。名古屋市の郊外で、近くにはAPITAがある。東海地方中心にチェーンがあるモールです。

(ストリートビュー、便利ね)

おもちゃ屋さんや「すがきや」があって、三姉妹のお気に入りのスポットだったのですが、十年ちょい前、異変がありまして。
祖父母&高井家で立ち寄ったら、4歳だった次女が入店を拒否。

次女「入り口までしかいかない」

もっとみる
「圏外」だけどメチャクチャ面白かった本 in 2019

「圏外」だけどメチャクチャ面白かった本 in 2019

「2019年の私のベスト本」みたいな記事やツイートをあちこちで見かけるようになりました。「年末年始の読書にどうぞ」という趣旨でしょう。
この流れに乗っかってしまえば良いのだろうけど、いまさら「ぼくイエ」や「三体」をお勧めしても、ねぇ。
黙ってても読む、あるいはもう読んでるでしょ、読む人は。
そういう「普通にオススメ!」はひとまず置いておいて、

ど真ん中ベストセラー系から外れた「圏外」から、今年読

もっとみる
「自己肯定の鬼」の育て方

「自己肯定の鬼」の育て方

こんにちは、「自己肯定の鬼」です。
こちらの称号は「自称」ではない。ウチの奥様に最近リアルにそう呼ばれた。
ちなみに、我が家には「鬼」が4匹棲んでいる。
私と三姉妹だ。奥様はそうでもない。呆れて「鬼」たちを見ている。
どうやってそんな自己肯定感を育むのか。

自己肯定感は「言霊7割 諦念3割」で成る

というのが私の見解である。
言霊は「ことだま」と読むのじゃよ、若いの…。

「お父さんはイケメン

もっとみる
人を優しくするなら、クリスマスも悪くない

人を優しくするなら、クリスマスも悪くない

クリスマスというイベントは、昔からしっくりこない。
堀井憲一郎の名著『若者殺しの時代』にあるように、日本におけるクリスマスの位置づけは1980年代に「子どものイベント」から「恋人たちの大切な日」へと変質した。変質させられた。消費のドライバーとして。

1972年生まれの私にとって、子どものころのクリスマスは「頼むとオモチャが買ってもらえる日」だった。
ところが、小学校2年生のクリスマス前に、新聞の

もっとみる
【永久保存版】テーブルゲームは教育インフラだ 総集編

【永久保存版】テーブルゲームは教育インフラだ 総集編

なかなか好評だった3投稿を1本にまとめてみました。あれこれ整理してサクサク感アップ。永久保存版ですわよ、奥様。

「ドイツゲーム」という言葉をご存知だろうか。
「知ってる人は知っている」みたいな典型で、飲み会などで話題にしても、10人中8人くらいは「は? なにそれ?」という反応が返ってくる。

「人間対人間」の面白さ詳しくはこちらのWikipediaに譲ります。要は、ドイツに限らず、ここ四半世紀

もっとみる
『ぼくイエ』ヒットの先にある厄介事

『ぼくイエ』ヒットの先にある厄介事

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に11月26日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteにも転載しています。

ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が2019年の本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞した。
本書に対する私の第一印象は、当サイトに8月に寄稿したレビューをご覧いただきたい。

今回、「本が好き。」編集部から「受賞の背景や意義などを追記してほしい」

もっとみる
誰もが落ちうる奈落とその先の救い 『失踪日記』

誰もが落ちうる奈落とその先の救い 『失踪日記』

独選「大人の必読マンガ」案内 (17)
吾妻ひでお『失踪日記』
吾妻ひでお氏が10月、69歳で亡くなった。
今回は追悼の念をこめて本コラムで「いつかは」と考えていた『失踪日記』(イースト・プレス)とその続編『失踪日記2 アル中病棟』(同)を取り上げたい。

帯で「全部実話です(笑)」とうたう『失踪日記』は3部構成で、第1部と第2部が吾妻氏自身の失踪時の体験記、第3部は自らのアルコール依存症の発症と

もっとみる
「飛び恥」なんて気にせず、翔べ!

「飛び恥」なんて気にせず、翔べ!

最近、モヤモヤする言葉がある。

「飛び恥」だ。

"Flight shame"の直訳で「環境負荷が大きい飛行機の利用は恥ずべき行為だ」という意味。
モヤモヤする、なんてモヤモヤした言葉使いは止めてキッパリ書こう。

私はこの言葉が嫌いだ。
いろいろと有害だと考えている。

結論から書けば、
「それは部分最適であり、世界をより良い場所から遠のかせるのでは?」
と懸念している。

世界の流行語大賞?

もっとみる