マガジンのカバー画像

高井宏章 雑文帳

316
徒然なるままに。案外、ええ事書いてます
運営しているクリエイター

2019年1月の記事一覧

神話と「平凡」の物語 「SLAM DUNK」

神話と「平凡」の物語 「SLAM DUNK」

独選「大人の必読マンガ」案内(7)
井上雄彦 SLAM DUNK(スラムダンク)1990年秋、『スラムダンク』の連載が『週刊少年ジャンプ』で始まった。最初の数回を読んで、高校3年生だった私はウンザリした気分になった。

「ああ、また、打ち切り必至のバスケマンガが始まったな……」

鬼門だった「バスケマンガ」私は、小学校から大学まで「バスケ小僧」で、小学校に上がる前から『リングにかけろ』に夢中の「ジ

もっとみる
【訂正】ソロモンの婚約指輪【おわび】

【訂正】ソロモンの婚約指輪【おわび】

おかげさまで、1月26日夜にアップした「再読必至!文系向けオススメ理系本10選」は、私のnote史上屈指のヒットになっている。
ビューは1日半で4000を軽く超えている。

トップの「ヒルビリー」は、ツイッターフォロワー80万人の佐々木俊尚さんがSNSで拡散してくださったのが爆発的ヒットにつながったが、今回は自分のツイートがリツイートされまくって、note運営の「オススメ」に入り、ここまで伸びた。

もっとみる
再読必至!文系向けオススメ理系本10選

再読必至!文系向けオススメ理系本10選

こちらの投稿はツイッターのアンケートでご要望が多かったテーマです。今後も企画募集をやるのでこちらからぜひフォローを。

理系になれなかった文系君

「文系・理系という分類は日本独特のおかしなモノだ」なんて説があるが、現実には、この仕分けはある程度ワークしていると思う。
私は文系だ。残念ながら。
なぜ残念かというと、正確には「理系に憧れたけどセンスが無かったのであきらめた文系」だからである。

理系

もっとみる
うっかりサンタと娘の名推理

うっかりサンタと娘の名推理

本棚を漁っていたら、ずっと開いていなかった物理学者ペンローズの迷著『皇帝の新しい心』に愉快な本が挟まっていた。

タイトル画像はその書影だ。
版元は「サンタ出版」で編集は「サンタの友社」。
2001年12月発行の初版本のようだ。

表紙を開くとタイトルの下に「さく・え」は「サンタクロース」とある。
いや、「え」はどう見てもディック・ブルーナだろう。

お手製シール絵本早々に種明かしを。
これは自家

もっとみる
【親馬鹿御免】娘の感想文で「言葉屋」を読みたくなったお父さん

【親馬鹿御免】娘の感想文で「言葉屋」を読みたくなったお父さん

ツイッターでリクエストが多かった「再読必至の文系向け理系本10選(仮題)」を書こうと張り切って帰宅したら、三女から「今日のお昼、校内放送で読書感想文を朗読した」と報告があり、どれどれ、と読んでみたら、これが実によく書けている(←はい、親馬鹿です。わかってます)。見出しというか、タイトルも良い。
取り上げているのは「言葉屋」シリーズ(作・久米絵美里 絵・もとやままさこ)。「お父さんのnoteに載せて

もっとみる
【お悩み相談】バズってもフォロワーが増えません【対策急募】

【お悩み相談】バズってもフォロワーが増えません【対策急募】

冗談抜きで、真剣に悩んでいる。
昨年末から年明けにかけて、偶然・必然をとりまぜて、3回ほど、自分のツイートやコンテンツがそこそこバズった。
だが、ツイッターも、noteも、フォロワーが全然増えないのだ。

上の写真は1月21日夜時点のツイッターのフォロワー数である。
711である。
しょぼい。本が5万部も売れている人としては、とてもしょぼい。
某インフルエンサー様によると、
「フォロワー1000行

もっとみる
「若く見える」のは得か損か

「若く見える」のは得か損か

最近、次女とロシアに遊びに行ってきた。
上の写真は到着した空港での自撮りで、修正モードオフの「盛り」無しの一枚だ。我ながら年齢不詳だな、と思う。
ちなみに1972年生まれ、今年で47歳です。

最近、白髪も地味に増えたし、寝起きで鏡を見ると「オレも老けたな…」と思うようになったが、昔から実年齢マイナス10歳くらいに見られることが多い。
海外だと東洋人はただでさえ平均10歳くらい若く見られる。
単純

もっとみる
「日本のヒルビリー」だった私

「日本のヒルビリー」だった私

年が明け、いよいよ受験シーズンだ。
この季節になると、大学進学のきっかけになった中学時代の友人との会話を思い出す。私の人生のコースを大きく変えた、何気ない一言を。

「どこにいるの?」という人々もう何年も前、某バリバリのエリートの方と雑談していて、ふいに「最近、車の免許の更新に行ったんですよ」という話題になった。
その方は笑顔で何気なくこう言った。

「あれ、普通に生きてたら接点のない、ビミョーな

もっとみる