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Veliko tarnovo 光の中を旅してたを書き始めた街

猫が可愛いです。こんばんは。

今日がクライマックス。ブルガリアの、ヴェリコ・タルノヴォ。

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猫の鼻がピンク。

そういうことです。

The Republic of Bulgaria ブルガリア共和国

Veliko tarnovo 光の中を旅してたを書き始めた街

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どんどん山の中に入って行く。窓の中からは遠く、菜の花畑が見えた。
列車の連結の為か、がらんとした場所で列車を降りることになった。

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しばらく連結か何かを待つらしい。12:50分にブカレストを出て、19:01分にヴェリコ・タルノヴォに着く。6時間も電車に乗ってた。ポテトチップス食べたり、窓の外見てたり川眺めたり。いろいろしてた。

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遠くまで見渡せる草原の先に地平線が広がる。これが見たかった。答えがありそうだった。海を見すぎた反動なのか、山に入りたい。

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おもしろい列車、ハリーポッターの個室の電車みたいに片側が通路。

バッグパックと、もう着ないだろう冬服のジャンパー。ブラックプールにいた時に買った防寒用の服。

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もうほつれてたし、いらないよ。捨てられなくて持ってた。ベビーカホンも置いてある、それと街歩き用のバッグ。それだけが俺の持ち物。どこにでも行ける。

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ヴェリコ・タルノヴォの街に着く。街までは少し距離があるから、タクシーに乗ってリンダの家方面まで。リンダって言うスコテッシュのおばさんが今度の俺の雇い主。俺はそこでボランティアで住み込みで働く。

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実際に会いに行くのは翌日の昼頃だったので、この日は街のバッパーで落ち着くことにした。リンダの家からも近い所。ここは小さな山の街っていう感じだ。石畳の坂道が続いていて、至る所に緑があって落ち着く。

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ブルガリアの緩い雰囲気が好き。山を削って作ったような街で、階段が多いし段差もたくさんある。裏道には野良猫がいっぱいいて、メインのサモヴォドスカチャルシャ通りには可愛いお土産屋やレストランが並んでいた。

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街を見渡せる場所が幾つもあって、眼下にヤントラ川が流れてる。そこに向かって街も下がってく。

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夕暮れが遠く沈んでく。朱色の屋根が多い街。見事に斜面にたくさんの家が並んでいる。だんだん街に明かりが付きだした。

僕は暗くなる前に街の事をもっと知りたかった。

この街には二週間くらいステイした。特に何もすることのない街。

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バッパーで知り合った若者と偶然通りであったので一緒に近くのバーへ飲みに行くことになった。そいつの友達の女の子達もいた。チェコ、クロアチア、トルコの子達だ。

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僕等は山の斜面を見渡せる広々とした席でピザを食べてみんなでビールを飲んだ。
月が傾いて行く。

楽しい夜は更けて新しい朝が来た。

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春のすがすがしい空気の中、坂道を歩く。ヴェリコ・タルノヴォの街の外れのツァレヴェッツの丘の上にどっしりと佇む教会がある。その近くのカフェで一休みしながらコーラを飲んだ。教会を遠くに望んで、僕は山を見てる。

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リンダの家に向かう時間まで散歩して暇を潰した。

穏やかな日々、緑を揺らす風、ぽかぽかが木漏れ日から落ちてくる。

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リンダは僕の事を快く受け入れてくれた。

今は閑散期だからあまり仕事はないみたいだけど、好きにステイして行っていいよと、部屋を一つ貸してくれた。気前のいいおばちゃん。

隣の部屋にステイしていたのはジュリアンだ。

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ジュリアンはアメリカから旅をしに来ていて、数日前からここに滞在していた。ジュリアンに相談したんだ。

「どうやったら、俺にも本が書けるかなぁ」って。ジュリアンは自分の本を出している男だった。そしたらさ、「書く事だ」って教えてくれた。

俺には「すとん」と、その言葉が入ってきた。

毎日5分でもいいから、一行でもいいから書く事。それの積み重ねだ。

君に出会えて良かった。本当にその通りだ。山に入ってきて良かった。

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壁に綺麗なアートが描かれてる。

家の隙間から猫が眠たそうにこっちを見ている。

ヤントラ川沿いのタイル一つ分の細い道を歩いて山の中へ入って行く。

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たまに時間のある時、ジュリアンとよく行くレストランで、僕達はピザを食べて一緒にビールを飲んだ。

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ヴェリコ・タルノヴォの街を流れるヤントラ川が街の下で蛇行していくところにとんがった神聖な場所があって、そこにはヴェリコ・タルノヴォ美術館があった。

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川が蛇行していくちょうど真ん中にアッセン王の記念碑があって、剣がまっすぐ空をさしてる。どこも絵になりそうな街並みだ。
ジュリアンとスコットランドから来た旅の人と川沿いを散歩したこともあった。

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ジュリアンとは本の話をした。

ヴェリコで少しゆっくりとした時間を過ごしたんだ。

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だめだ、書けない。今は。言葉を削らないと。はぁはぁ。焦らなくていい。落ち着いて行こう。静かに。これを無理して書かない。時間かかるんだから。時間は来るから。それまでに整えていよう。

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僕等はリンダの運転で何度かリンダの別荘のある山の奥まで行った。

ヴェリコからさらに車で3時間くらいの山奥。途中で休憩する山間のカフェでコーヒーを飲んで休憩した。

野犬が現れる空き地でいつもの奴等に餌をやったりした。しっぽ振って可愛い奴等だ。

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忘れ去られたような山奥の村のさらに奥。車一台がやっと通れる場所。

だんだんコンクリロードから外れて山道になっていく。

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山を登った所に、なんとか車を停め、さらに階段を登ってく。途中にある小屋で折り返してさらに登る。そこには二軒の家が建っていた。

どんなモノ好きがこんなところに家なんか建てたんだろう。それを買う人もちょっと変わっている。それがリンダだ。なぜここにこの家を買ったのか。不思議でならない。
リンダはスコットランドに、今はもううまくいってない夫がいるらしい。二人の息子の内、片方は僕みたくバンドをやっている。年の頃も同じらしくて、リンダには可愛がってもらった。

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夏になるとここの家に来て、ボランティアを募って家等の改善改築をするのだそうだ。手伝える事があるならやらせてもらった。ジュリアンと僕で部屋の掃除から、トイレの設置。穴掘り、草取り等やれることはやった。

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そのままヴェリコに帰ることもあれば、僕とジュリアンだけ山の上に残って留まったこともあった。

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近くに流れる川に遊びに行ったり、ジュリアンの本を書きだしたいきさつなんかを聞いた。山の家にはトイレがなかったから、大便も小便も草の中に入って済ませた。なかなかワイルドな気分になった。大部分は持ってったトイレットペーパーで拭くけど、気晴らしに草で拭いたりもした。

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大きな虫も出たし、いろいろ不便で寂しくなったりしたけど、山の夜はとても静かだった。こういう所に来たかったんだ。

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ヴェリコの街の川に囲まれた教会には小さな美術館も併設されていて、僕とジュリアンで遊びに行ったことがあった。壁に掛けられた様々な絵はどれも魅力的で、ブルガリアの山の人達の感性の鋭さを感じた。

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腕組した老婆が椅子に座ってる。

小さな桜の様な花が咲いてた。

教会の裏手の山を登っていく。ここも人が住むエリアじゃなくて、スヴェタ・ゴラ公園が広がってる。長い階段を緩やかに登っていく。山の上の広場でこの街の大学に通っている青年たちが遊んでた。

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広場からの展望台でまた違う角度からヴェリコの街を眺める。

日中はリンダの手伝いやらなにやらしてたもんだから、時間の出来る夜に部屋に入って『光の中を旅してた』を書き出した。

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もう、4年前の事、そのまたさらに4年前の事を書いているんだから呆れてくる。
時間があっても夜勤で疲れているとか、英語の勉強もしなくちゃとか、旅人をホストしてとか、いろいろ言い訳しててこの年数が経った。
昨日ね、ちょっと最初っから読み直してみた。びっくりするくらい完成度が低くて驚いた。これじゃあまだ出版は出来ない。
一回この壮大な下書きを終わらせたい。
焦らずにやり遂げて、それからもう一度、いや何度でも整える。
焦らなくていい。時は来る。

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街にいる猫たちがたまに路地裏で寝転んでた。坂道の途中のカフェでビールを頂いた。この店にはたまに来る。

そうだ、ブカレストからヴェリコに来る途中で出会った踊り子の友達がヴェリコに住んでるらしくて、一緒に遊びに行ったことがあった。

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その子達に誘われて行った場所はブルガリアの劇団の、言葉のない劇だった。無声劇団。フィレンツェの時にみたフランスの映画みたい。その劇でのテーマは「愛」についてだったと思う。きっとそうだ。よくわからなかったけど、男女のコンテンポラリーダンスだった。

その後その子達と一緒にお酒を飲んだ。一人の子は金髪でアートが強かった。もう一人の子は子供が二人いるらしい。

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書いておきたい事が山ほどある山の中、僕は次の街に行かなくちゃいけない。
新しい国はトルコ、街はイスタンブール。いよいよここまで来た。上出来じゃないか。この頃にはジュリアンはもう別の町へ移動していた。

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僕はリンダにお別れしてバスターミナルへ向かった。
イスタンブールに着く頃には5月になっている。

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編集後記

向かってなくちゃその時は来ないからな。頼むぞ青年。

またほら、こうしてサイクルってんじゃん。

『光の中を旅してた』を書き始めたのは、リンダの家の二階の部屋だった。

ってな事を書きだしてた。

今年は全7章20編202話をnoteで届ける事にしたんだ。

えらいことしてくれたもんだぜ。この青年、えらい旅してくれてんだ。

もうここでシェアするから、僕だけの旅じゃない。

ナビゲーターは魂でした。僕のことをコントロールしやすかったんだと思う。

ずっと何かに導かれてた様なもんだから、誰かは誰かの夢の中にいんだべ。

こんな旅がしてみたかった方が世界のどこかにいるかもしれないじゃん。

俺が見てきたものはこうして君にお届けしたい。

俺もこれを走馬灯見る時に少しだけでも見れたらいい。

もう、十分旅をした。とても満足しているんだよ。

このままトルコまでいっちゃおうぜ。そんでもって終章駆け抜けて、彼はもう夜空に煌く一筋の流れ星となります。

今までありがとうございました。

半月だね。たくさん放って、もっと身軽になりたいね。

時が過ぎるのはあっというまさ。

先輩たちに生かされてるさ。かしこまってるさ。

Kindle電子書籍ではじかれなければ、この物語の完全版を著したい。

もうね書き著したことを過去にしてる。

今年のSNSチャレンジ、頑張ってます。

デジタルも良いけど、生が一番良い!! 明日が山です。

次回のライブのお知らせ

SSIZEというバンドでドラムを叩いている僕が『光の中を旅してた』を書いています。

皆で稲毛K's Dreamの26周年を祝いましょう。

Premier Live Ticket
11/28/2021 (Sun) 18:00 JST
K's Dream 26th ANNIVERSARY
Available Period: until 12/12/2021 (Sun) 23:59 JST
K's Dream⚡️
@ksdream1995
■配信日時
2021年11月28日(SUN)18:00~START
@稲毛K's Dream
■配信内容(動員&配信)
K's Dream 26th ANNIVERSARY
■出演者
大谷のスワンダイブ
SSIZE
ant*
TONY BAND
full full full
OPEN 17:30 START 18:00 | adv¥2,000+D doors¥2,500+D
TICKET取扱/K'S DREAM

次回のライブはツイキャスライブ配信もあります。

楽しみにしていてください!! 

さて、次回はトルコいっちゃおう。みんな大好きイスタンブールだよ。

そっちもクライマックスの余韻満載でお届けします。

安心してください。旅のネタは尽きます。それでいいんだ。

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