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【散文】 月と煙と僕の関係性
吐き出した煙が夜気に溶けて、私に纒わり付くと私は心の底から安心するのです。
その安心感は深海から光を放って浮き上がり、それは数多の泡の様な、鱗を大量に撒き散らしながら泳ぐ鰯の群れの様な、やがては空中に消え、大魚に蹂躙されてしまう程の儚いものであるのですが、私はその安心感に依存しているのです。
ハイライトをぷかぷかと吸っているその数分だけ、煙が蛍光灯の様に寒い月明かりから、私を隠してくれている
【散文】やかましいわ
飲んだら病むのか。病んだら飲むのか。読んでも病むし、病んでも読む。飲んだら読むし、読んでも飲む。もう訳分からないね。複雑な三角関係だし、卵が先か鶏が先かみたいな話だ。
ところで君達、コロンブスの卵って知ってる?
そう、あの有名な冒険家さ。彼は卵を取り出して部下達の前で言ったんだ。この卵を立ててみろってな。部下達は悩んだんだそうだ。そうするとコロンブスは卵の一番下だけに割れ目を入れて、見事卵を立