ウィーンのゲイパレードで感じた日本との圧倒的な差
昨年の今頃、私はウィーンに住んでいた。
volksgartenのバラ園にバラを見に行ったとき、近所の広場でちょうどゲイパレードがあっていて、友人と行ってきた。
Rathausと呼ばれる市庁舎で大々的に開催され、LGBTを表す虹色がそこかしこに掲げられていた
“日本では見られない光景だ…”と感動した。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーを指す、セクシュアルマイノリティのことだ。
もちろん、どこにでも差別などはあるとおもうし、オーストリアでもゲイを隠している人はいた。
でも、ここには隠れないといけない人が堂々と歩ける場所が用意されていた。
ドラァグクイーンのような人もいれば、ほぼ裸のような人もいて、海外ならではの光景に圧倒された。
クリスマスマーケットやイースターなどの世界的に有名なイベント目的にくる人はいるだろうが、このゲイパレードはウィーンに住んでないと体験できないことだ。
もちろん日本でもゲイパレードはある。しかし、なにかのついでに行ってみようという気軽な感じはなく、やはりLGBTである本人やその仲間内で盛り上がっていて、周知に繋がるようなものではなさそうな気はする。
ここでは、誰でも参加できる、子供も参加するお祭りみたいな感覚でマイノリティセクシュアルを知ることができるものだった。
知るというのは、それぞれのセクシュアルについて勉強するんじゃない。「そういう人もいていい世界」があることを知ること。
いつもとは違う日常をしかと目に焼き付けた。
私には日本にLGBTの友人が数人いる。まだまだこういうオープンな国に比べて日本は生きづらい場所なんだろうと話を聞いていて思っていた。
同性婚ですら今でも叩かれて、戦い続けないといけない問題になっているのを見ると、とても悲しい。
自分と好きなものが違うだけなのに、それ以外は美しい人間には違いないのに、なんで一方が肩身の狭い思いをしなければいけないのだろうと。
イベント化における周知
会場を見渡して驚いたのが、ウィーンをはじめとする企業やメーカーがお店を出店していたこと。
LGBTに賛同して大々的に応援する日本の企業…思い浮かばない。
とにかくみんなはこの日のヒーローであるドラァグクイーンたちと写真を撮っていて楽しそうだった。
私はLGBTの友人が居たからこそ、以前にも考えた問題ではあったが、ウィーンでまた考えることができてとても良い経験をした。
日本でも、マイノリティの人々が胸を張って虹色の旗を掲げる日を祈って、海外で見たこと感じたことをここに記す。
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