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記事一覧
デンマークのハピネステクノロジ
デンマークに住むようになってから、学会や論文執筆とはまた別に、オンラインメディアや雑誌にエッセイを書く機会に恵まれてきました。そんなエッセイの内容は、デンマークでの自分の日常や仕事経験を通じて感じたことや見つけたこと、学んだことなどが中心です。エッセイは、単なる思考実験的なものであったりすることも多いのだけれども、多くがインタビューをしたり、フィールドサーチをしたり、分析をしたりして書き上げている
もっとみる北欧のスマートシティのポッドキャスト
はじめに2022年12月、「北欧のスマートシティ」(学芸出版)を、上梓しました。北欧のデジタルは、デジタル主導ではなく、社会に溶け込んでいること、そして幸せな生活づくりに貢献している。ということが、メインメッセージです。テクノロジーの話は、もちろん中心に伝えているのですが、どのようにテクノロジーが役立っているのかを示すために、北欧がどんな社会なのかも伝える、そんな構成になっています。
その本を読
私のポットキャスト元年
「最近、ポッドキャストワークショップをAL2でやっているのよね」
そうアンネッテに言われたのは、2019年秋だった。民間銀行ALのリビングラボAL2を知り調べていく過程で、戦略・顧客インサイト責任者のアンネッテと懇意になった。北欧の人らしいクール・エレガントな雰囲気の第一印象は、ちょっと話せば顕れてくるお茶目な表情で見事に覆される。頻繁に会うようになって、AL2のカフェの一角でそんな話になったの
アバター実験4:分身ロボットカフェに行ってきた
ずっと行きたいと思っていた分身ロボットカフェに行ってきた。知り合いの研究者のプロジェクトや書籍などでアバターが身近になる社会が描かれるようになり、アバター共生社会ってどんなものなんだろうと気になりだしたことがきっかけだ。
現実社会でも、アバター関連でいくつか興味のある場所やアクティビティが出てきたのだが、分身ロボットカフェはその一つである。アバターの可能性を見出したり、アバターが社会に進出してい
北欧はメンタルヘルスにどう取り組んでいるか
もともと北欧は、冬の長さや暗さもあいまって、メンタルヘルスには、人一倍気を遣っていたんだろうと思う。私が北欧と関わり始めた20年ぐらい前から冬鬱の話や自殺数が多い話は普通に語られていたが、もっと広くメンタルヘルスについて語られるようになったのは、デンマークが経済好景気に突入した2005年以降だったかもしれない。メディアがこぞって「デンマークでは、多くの人が仕事によるストレスを感じている」などと報道
もっとみる世界一サステナブルな都市エリア:スマートシティ・ハマビュ・シュスタッド(Hammarby Sjöstad)
世界で最も環境に優しいサステナブルな都市エリアといわれるようになったハマビュ・シュスタッド(Hammarby Sjöstad)は、かつて工場エリアだった。先見の明があった建築家Jan Inghe-Hagstromが80年代に提案したストックホルム再開発計画はしばらく注目されてこなかったが、ストックホルムが2004年オリンピックのホスト国を目指した際に一気に注目を浴びることになったのだという。
オ
始めに:幸せテクノロジ-Happiness Technology
"What Information Technology can do to make our life happier"
始めに幸せの国、住みやすい国、働きやすい国として各種国際指標でトップを維持するデンマークは、電子政府指標などでも上位に出てくることの多い国です。電子政府政策進展の恩恵を受け、デンマークでは行政手続きに止まらず、医療、福祉、教育、金融などのあらゆる分野においてデジタル化が進み
鬱になってからじゃ遅いから - ストレス対策アプリ「Sumondo」
文責:安岡美佳
2019年2月19日
心身ともに健康であることは、幸せな毎日を送るには重要なファクターの一つだ。多くのグローバル企業や団体が提供する幸せ指数の項目に「健康」に関する項目は、ほぼ必ず入っている。デンマークの幸せ指数は例年高く健康指数も上位にいるのだが、近年デンマークでは「ストレス」を感じる人が増えているとの報道が散見されるようになってきた。デンマークのストレス対策を掲げる団体ストレ
デンマークのオンライン・ドクター
文責:松永和成、安岡美佳
2019年6月2日
デンマーク発: ハピネステクノロジ vol.4
はじめに オンライン診療と官民連携
多くの先進諸国同様、高齢社会を迎えているデンマークでは、医療の質を担保しつつ最適な医療サービスを国民に届ける一つの方法として、オンライン診察の導入の議論がここ数年見れらている。
オンライン診察は医療費削減の一手段として位置付けられ、2018年1月に発表された医療戦略に