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出戻り小学生

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根っからの学校嫌いが大人になって、まさかの学校で働くことに…。 現場における謎と不思議、笑いと感動に溢れた日々の記録。 今でも、戻れるのなら戻りたい…。
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#転職

それぞれの春 ①

 春が苦手だ。昔から。出会いと別れの季節…というが、先ず、そのどちらも苦手。学生時代はクラス替えなどで前後左右の景色が変わるのもストレスだった。
 進学を繰り返す度、ひたすら挫折を経験したのも原因ではある。
 就職氷河期真っ只中に社会へ出てからも、長らく毎年更新の有期雇用者だったため、翌年仕事があるのか、路頭に迷うのか、何ヶ月も前から不安で倒れそうだった。
 希望を胸いっぱいに抱いて羽ばたこうと将

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卒業し損ね小学生 ②

 日記代わりにつけている手帳がある。仕事の記録や記念日の振り返りに大いに役立っているが、こまめにつけていたそれには、当時の記録がごっそり抜けている。食べたものですら【記憶なし】などといい加減な書き方をしているので、恐らく、後で書こうと思ったまま忘れてしまったのだろう。
 面接結果の連絡が来たのは、翌週を跨がなかった気がするのだが、記録がない。確か、家族間でのある事件を発端に、身も心も草臥れ果てて、

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卒業し損ね小学生 ①

 新年度が始まっている。
 例を見ない人事大異動で、職員室はおろか、学校全体が見知らぬ異世界のようだ。今年度は二十人近くが去った。私の知る限り、前代未聞の多さ。その分入ってきているのだが、出て行った人に対し、入って来た、若しくは戻って来た(復帰した)人の女性率が高い。また、個性豊かな去り人達に対し、来たり人達は何だか皆似ている。人が苦手なくせに人に興味がある質なのか、顔と名前を一致させるのは割と得

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ハードル

  前向き過ぎる無職生活が終わる。仕事が決まったのだ。
 一年毎の更新で、最長五年の任用期間を設けられた仕事。学校の図書館司書…図書室の先生というやつである。
 引継ぎというものに行って打ちのめされた。ハードルが高過ぎる。
 仕事はしながら覚えて行く…仕事とは私の中でそういうものだったが、想像以上の激務が待ち構えている様子だ。引継ぎに行ったが、勤務にあたって必要な持ち物など、最低限知りたいことが何

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就職・転職不安

就職・転職不安

  三ヶ月、何の根拠もないというのに、友人の助言を真に受けて、ただひたすらに前向きに生きた結果、失業保険が間もなく終わる…という直前に就職が決まった。前向きに生きることが、天を味方につけたのか、一応五倍という倍率を超えて得た仕事だったので、嬉しくなかったとは決して言えない。
就職が決まったからといって、全く問題が無いわけではないので、手放しで喜べないのも心の内だ。しかし当面の生活費は工面出来る。ど

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