見出し画像

【感想】「響け!ユーフォニアム」さぁ…… 想像以上にしんどいで?

このNOTEは「リコリス・リコイル」、「よふかしのうた」、「氷菓」に引き続き、人気アニメランキングで第39位第82位(2023/12/09現在)と超高評価を受けている「響け!ユーフォニアム」1期・2期の感想のようなものです。条件としては原作知らずのままアニメを1度通し見する一発勝負で、個人的に思ったところを抽出しました。本当に1度しか見ていないので、見間違えしたまま書いている可能性があることをお断りしておきます。それでは、行きましょう。


【作画】芸術の域

相も変わらず京アニの作画は芸術の域で、特に楽器の質感がえげつなかったですね。

【物語】1期と2期の内容の非一貫性(-25点)

正直なところ、2期の視聴がしんど過ぎて中身に関する感想を書く気が起こりません。というのも、1期と2期とでは内容が全然違うからです。1期は笑ってコラえてでよくやっている企画・吹奏楽部の旅を想起させるような王道の吹奏楽部×青春劇でしたが、2期は外野から入る茶々とひたすら戦う吹奏楽部員の群像劇でした。1期の最終話では2期への期待に満ち溢れていましたけれども……。なんといいますか、辻村深月かな?と軽い気持ちで読み進めていった本が、後半から突然書き手が湊かなえに変わるような作風の驚天動地が1期と2期との間で起こるんですよね。この内容の非一貫性には違和感を覚えました。

とりわけ、2期は深いため息が漏れる人間ドラマが目白押しでした。もうこれが重たくて重たくて仕方がなかったです。共通していたのは、アニメでは通常排除される親・年上との絡みをしっかりとやったことですね。これを1クール通してやりきった作品はかなり珍しいです。しかしながら、妙にリアリティのある生々しさは疲労困憊の頭には堪えまして「それを言うたらおしまいやで」の正論(説教)を散々っぱら聞かされている感覚に陥りました。これが延々と続くのは憂鬱でした。

「何のための1期やったん?2期はタイトルにもなっとるユーフォニアムと熱い部活動・大会の存在感を希薄化させてまで、こんなドロッドロの人間ドラマを優先して描きたかったん?やるにしても限度ってもんがあるやろ?自分がやりたいからって好きなだけブチ込んだらえぇってもんやないで。そら、女性作家にしか書けんエッグい表現はめっちゃぇんよ?でも、やるならやるで1期・2期トータルで分散さすとか、適量まで削ぎ落とすとかせなあかんのとちゃうか?2期は隙あらばキャラ曇らせとって湿度500%超えとったで?ジメジメのジメどころやあらへん、こんなん露が浮いて空に向かって降り出すレベルやんか。毎回毎回こんな心の葬式のハシゴみたいなことをやっとったら、こっちはしんどくて見てられへんのよ、はっきり言うて」っていうのが率直なところです。

単にドロドロとした人間関係の表現の好き嫌いの問題ですけれど、個人的には曇ったキャラに余り救いが用意されていなかったのが大幅な減点対象です。この内容から察するに、原作は小説かラノベかの文字媒体でしょう。アニメにすると違和感に感じるところも、文字で読んだときにはマイルドになるか、何ともなかったりしますからね。

【キャラ設定】告白先輩と無敵の黄前さん(-7点)

キャラが多すぎて、黄前さんくらいしか登場人物の名前を覚えていません。呼びとめれば「愛の告白?」と何度もしつこく言ってくる告白先輩(仮)は、いつになったら気が済むのでしょうか。ゲームで同じ答え方しかしない村人に尋ねてるわけではないんですから、違った言い回しがないとさすがに不自然です。

あと、黄前さんは2期では無敵すぎましたね。終盤、告白先輩(仮)のテリトリーにズカズカ入って一方的にまくし立てるデリカシーの無さは異常そのものでした。姉とのねじれた関係のわだかまりもあいまって、感情が爆発しやすくなっていたのは確かです。けれど、1期からの上積みを考えれば、そういうことに託けて告白先輩(仮)にぶち撒けるような性格ではなかったように思うのです。個人的に、物語を無理やり進めるために黄前さんにあのような変調のセリフを吐かせているような印象を受けました。ともかく、2期は内容がヘビーなので、心が疲弊した状態で見るのは避けた方がいいですね。

【短評】心がしんどいのが苦手なら1期でストップしよう(1期90点以上→2期68点)

1期・2期をトータルしてみると68点でしたけれど、1期だけなら90点以上の神作です。心がしんどいのが苦手なら、1期だけ楽しむのが良いと思いますよ。

2024年には3期がくるらしいので、個人的には1期の内容の再来を期待しています。

追記:noteの #アニメ感想文 記事まとめ に載りました。「公式さんよ…… ほんまにこんなんでえぇんですか?」って感じですけれどもね。

この記事が参加している募集

「ためになるわ」と感じて頂ければサポートを頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。