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#読書
10月の読書感想文:クレイジー・フォー・ラビット/奥田亜希子先生
この本は、秋の夜長に読む本としてはちょうどいい切なさを与えてくれるかもしれない。
窓から流れ込む金木犀の香りと、鈴虫の音色も相まってそんなふうに感じた。
この本は、愛衣という少女の小中高大、そして30代を過ぎてからの日々を切り取った連作短編集だ。
奥田先生の書かれる文章は、あの頃の私達を思い出すぶんには充分なほど丁寧な描写で、友達と歩いた渡り廊下の埃臭さや、プールの塩素の臭いなどが鮮明に蘇っ
11月読書感想文:世界を食べよう!旅ごはん/杉浦さやか先生
以前は家で読書する時間が取れていたのに、最近は諸事情であまり取れていない。そういう感じになって、もう3ヶ月ほどたつ。
以前の私なら、休みの日は午前中に家事を終わらせると2、3冊ぶっ通しで読書するのが普通だった。
読書は現実世界のしがらみから抜け出して、それぞれの本の世界観に没頭できるのがいい。
本からふと目線を外し、空を眺める時間がすきだ。
その時間がとれなくなるということは、グレーのインクを1
1月の読書感想文:~あの頃、レモン・ハートで~BARで飲みたい31の名酒/古谷三敏・古谷陸先生
こちらの本は、漫画家である古谷三敏のお酒との出会いの振り返りを、お孫さんである古谷陸氏がまとめている本である。
ご存じの方が大半だと思うが、古谷三敏先生は、「BARレモン・ハート」というお酒に関する漫画を描かれており、実際に西武池袋線「大泉学園」で同名のBARのオーナーをされていた。
現在は古谷陸氏が店長をされている。
今回の本は、古谷先生のお酒の思い出や、漫画家人生や満州時代のお話がまとめ
12月読書感想文:むらさきのスカートの女/今村夏子先生
12月の読書感想文は何を書こうとずっと悩んでいた。
年末やクリスマスにちなんだ本の方がいいのかな?だったり、2022年最後の読書感想文だしどういう本がいいのだろうとう~んう~んと考えていると、もう年末だ。
あれもこれも紹介したい!と候補がたくさんでたなかで、今村夏子先生の「むらさきのスカートの女」を選んだ。
いくつも候補の本が頭に浮かぶなかで、毎回頭にチラチラと姿をみせてくる。
それほど面白かっ