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【おおばあちゃんの憂い】
牛頭町のおじいちゃんの母は「くに」さん(以下おくにさんと云う)と言い、私は残念ながら直接あったことは無いのだが、仏壇の遺影の丸顔がおじいちゃんとあまりにそっくりなので、私は見る度に可笑しくてニヤニヤした。
おくにさんが、大工の棟梁だったおおじいちゃん(牛頭町のおじいちゃんの父)の元に嫁いで来た頃の牛頭町の家は、玄関を開けると土間があり、そこには沢山の人工さんが居て、食事をしたり休憩を取ったりと、
【岡谷さんとおじいちゃん】
牛頭町の家のはす向かいには、『岡谷さんのおばちゃん』が住んでいた。
Mrs.Okayaさんである。岡谷さんだけで良いのだが、私たち子供の間では『岡谷さんのおばちゃん』が通称になっていた。
岡谷さんのおばちゃんはとても細い小柄な人で、白髪混じりの細い毛質の髪を、瓶付け油で撫で後ろで小さくひっつめて、お団子にしていた。
普段から着物や浴衣を着ていることも多く、よく、紺やグレー地に黒の細かいな格子