マガジンのカバー画像

人類の『未来』をつくる、「脳」と「心」と「精神」のメカニズム

388
脳科学、心理学、精神医学――切り口は違うが、どれも「人の心のしくみを知る」学問だ。 精神活動や知的生産活動とは、突き詰めれば「約1000億個の生体回路とその100倍の数の接続点を…
運営しているクリエイター

2021年3月の記事一覧

穏やかに

穏やかに

ぼくは人の心の中には誰しも獣と言いますか、化け物が住んでいると感じています。

それはぼくらの生活に悪影響を及ぼすこともあれば、不思議な力を発揮させることもあると考えています。

▼人の心の中によく漫画などで―――登場人物がお財布を拾ったりして心の中の天使と悪魔が登場人物の判断に影響を及ぼす描写がある時があります。

『いいじゃねーか、誰も見ていないんだからこのままネコババしちまえよ』と悪魔がささ

もっとみる
前提として不安定:理不尽と不平等への説明

前提として不安定:理不尽と不平等への説明

精神分裂病者は「自分が消え失せてしまった」といったたぐいのことをしばしば言うが、そう言う彼に対して、彼の存在を論理的に証明してやることはできない。われわれは「何を馬鹿なことを言っているんだ」とか「君はそこにいるじゃないか」とか、理屈にもならない理屈を並べ立てることしかできない。というのも、論理的につきつめてゆけば、正しいのは彼のほうだからである。(「幻想の未来」、岸田秀)

一般的に精神が抱える問

もっとみる
病気と天才(ぼくには数字が風景に見える/ダニエル・タメット)

病気と天才(ぼくには数字が風景に見える/ダニエル・タメット)

アスペルガー障害をもち、サヴァン症候群でもあるイギリス人の著者が、自身の半生を綴った本。特定の分野にずば抜けた能力をもつことで有名なサヴァン症候群だが、彼の場合は語学と計算において高い記憶力をもつ。10の言語を操り、円周率を2万2000桁以上暗唱してギネスにも登録された。(のちにミスが判明)
現在はフランスのパリで新しいパートナーと暮らし、言語学習のウェブサイトを運営している。

1. 数字におけ

もっとみる
新型コロナウイルスによるうつを防ぐ(不安・ストレス対策編)

新型コロナウイルスによるうつを防ぐ(不安・ストレス対策編)

新型コロナウイルスうつ対策前回は新型コロナウイルスうつ対策として運動編をお送りしましたが、今回は不安・ストレス対策編です。

世界的にコロナうつは流行っていますので日本でも感染症対策以外にメンタル面での対処をする必要があります。

今回は、不安を過剰に感じてパニックになったり、ストレスが溜まってイライラを家族や恋人にぶつけないためのメンタルヘルス改善テクニックを紹介していきます。

不安・パニック

もっとみる
自粛の疲れとストレスを吹き飛ばす!コロナうつ対策(運動編)

自粛の疲れとストレスを吹き飛ばす!コロナうつ対策(運動編)

新型コロナウイルスのメンタルケア新型コロナウイルスによる自粛のせいで疲れやストレスが溜まりやすくなっています。

そこで今回は過去に紹介した心理学の研究の中から、抑うつ症状を改善するためのテクニックをまとめていきます。

自宅に引きこもっていて気分が滅入っている人は参考にしてみてください。今回は運動編です。体を動かすことで気分を改善していきます。

運動をするメリット運動をすることで肉体とともに精

もっとみる
左利きに天才が多いという話は本当か?を調べた脳科学研究

左利きに天才が多いという話は本当か?を調べた脳科学研究

左利きは天才なのか?左利きの人の特徴について、前回はハーバードの研究(左利きの人は年収が低く、頭も悪くなりがちだった)をもとに解説しました。気になる人はそちらを先に読んでみてください。

今回は「左利きの人には本当に天才が多いのか?」という疑問に答えていきます。

実は前回のハーバードの研究では主に中間層のデータを扱っていたので、左利きの両極にいる人たちの実態についてはよくわからなかったのです。

もっとみる