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サイエンス×テクノロジー=エンジニアリング

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科学とは「事物の本質を表す体系的な知」であり、技術とは「特定の場面で応用される実践的な知」である。すなわち工学および工業とは「人々にとって有用な構造物や発動機関の設計・組立・運用… もっと読む
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人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

人に寄り添う「温かいテクノロジー」 〜LOVOTにみるAIと人間との共生

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

生成AIが世の中を賑わせてる今日このごろ。あっという間に文章の要約をしてくれたり、アイデア出しのブレストに付き合ってくれる新テクノロジーは私たちの生産性をもう一段ひきあげてくれそうです。

これまでもAIと呼ばれるものが多々ありましたが、今回の生成AI系はあまりのも多くのことをこれまでにないレベルでこなすため、ついに「AGI(汎用人工知能)」の時代がくる

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科学と社会とのコミュニケーション

科学と社会とのコミュニケーション

科学未来館の館長が、変わりました。 私の好きな博物館の一つに、東京の「科学未来館」があります。皆さんは訪れたことがあるでしょうか。「科学」の好き嫌いにかかわらず、一度訪問していただくと、大きな学びがあります。

 私の一番の学びは、個人差のある科学知識の量に関係なく、難しい科学を平易に説明しようとしていることです。科学館の一つの役割は、子供たちへの教育の意味があるのでしょうが、まさにこの科学館は、

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一歩ずつ進む無線給電。想定されるユースケースとは?

一歩ずつ進む無線給電。想定されるユースケースとは?

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

もうすぐ師走。気づけばほぼ1年余り在宅勤務をしています。このような生活が続くとは、全く想像もしていませんでした。急ごしらえで整えたデスクスペースですが、その後も様々な機器が増えていくにつれて、電源ケーブルやら充電のためのケーブルやらがスパゲッティのように増殖してきています。

以前、コンセントがなくなる日がくることを願って、こんな記事を書きました。

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研究力ってのは、すぐには戻らない。。。だったら、今できることをみんなでやってくしかない。

研究力ってのは、すぐには戻らない。。。だったら、今できることをみんなでやってくしかない。

少しキャッチーな出だしで始まる記事が日経に出ていたので、
ちょっと思うところもあり、書きます。

2000年以降に日本は19人がノーベル賞の栄誉に輝き、トップクラスの科学技術力を世界に誇ってきた。だが、そんな栄光に酔ってはいられない。
研究成果のほとんどは数十年前のもの。
過去約20年間、世界の中で日本の研究は質量ともに衰退の一途をたどる。
遠くない将来に受賞が途絶える恐れすら出てきた。
(記事の

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自分の中のDNA探偵

自分の中のDNA探偵

自分のルーツがどこにあるか、みなさんも1度は考えたことがあるのではないでしょうか。私も小学生の頃、学校の授業で考えたことがあります。ただ、そのときは祖父まで遡り、さらにその先は力尽きて、探し出すことはできませんでした。きょう紹介するディスラプションは、自分のルーツをDNA情報を使って遡ろうとする検査キットが米国で人気という記事です。DNA情報はルーツ探索にとどまらず、犯罪捜査では欠かせないツールと

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デジタルセラピューティクス(DTx)の動き、目に見えて活発に。

デジタルセラピューティクス(DTx)の動き、目に見えて活発に。

デジタルセラピューティクス(DTx)の話をメモしておきます。

最近ニュースでもちょくちょく見るようになったこの話は、前々からありましたし、前職のころにそうしたスタートアップで少し復業していたこともあります。

近頃、この話題がホットで色々な企業活動として表面化し始めています。
製薬企業は、お薬(体内に入れる)を製造販売していますが、
健康に対してのアプローチがデジタルにより多様化するなかで、

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生体認証。変わるのは3業界だけではない。すべての企業が変わる!

私の一番最初の生体認証体験は、銀行だった。 以下の生体認証に関する記事は、とてもよく整理されている。例えば、生体認証の種類について、

・指紋
・顔の特徴
・声のパターン
・手のひら
・DNA
・行動的特徴

に分類されている。実にわかりやすい。そして、この記事は、実は現代のすべての人に関係があるので、ぜひ読んでほしいのだ。何も、生体認証は、IT業界や、一部のセキュリティー関係者のためだけの技術で

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デジタル変革したくない、日本の経営者

デジタル変革したくない、日本の経営者

DXに関しての意識が低すぎる日本企業 2019年は、「デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)」という言葉が、多くの場所で聞かれたし、私もさまざまなところで、デジタルトランスフォーメーションの必要性について語った。ところが、日本の経営者は、まだ意識においてレベルが低いのかもしれない。この記事を見て、私はあまりにも衝撃を受けた。

 この記事では、

国内企業約900社のうち、DXを「

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デジタル・トランスフォーメーションは、他人事ではなく、自分事である意識が重要

デジタル・トランスフォーメーションは、他人事ではなく、自分事である意識が重要

このことから、多くを学ぼう このセブンペイの話には、たくさん学ぶことがある。そして、そのことはすべての企業や事業に関係がある。このことを他人事と思っている企業の経営者がいたら、それは大きな間違いである。この事案を自分の企業だったら、どうしたのかをきちんと考えるべきである。

 ここでは、2つのポイントと、今すぐに行うことについて考えてみる。

Point1:デジタル技術をきちんと理解したリーダーが

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B2Bプラットフォーム「中国機器人(ロボット)網」に見る業界の実情、日本はB2Bで連携を深めたい

B2Bプラットフォーム「中国機器人(ロボット)網」に見る業界の実情、日本はB2Bで連携を深めたい

中国電子学会の「中国機器人(ロボット)産業発展報告」によれば、2019年、中国のロボット産業規模は、86億8000万ドルに達する。2014~19年までの平均成長率は、20.9%である。

「2018年全国機器人企業数量大排名(ランキング)」という別資料では、2018年8月末の段階で、中国のロボット企業は8001社もある。省市別ランキングは、広東省・1568社、江蘇省・1225社、上海市・730社、

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閃光科技の“可視光通信”アリババ、テンセント、アマゾン、中国工商銀行等、世界の巨大企業も注視

閃光科技の“可視光通信”アリババ、テンセント、アマゾン、中国工商銀行等、世界の巨大企業も注視

現在主力のIOT通信手段、QRコード、NFC、Bluetooth、NB-IoT(ナローバンド)を超える“可視光通信”の勢力が拡大し、実用段階に入っているという。

今回の記事で紹介された光芽科技は、ニューリテールの各場面において、具体的導入の役割を担う。それでは可視光通信技術そのものを開発した、親会社の「閃易科技」とはどんな会社なのだろうか。社歴は次のようになっていた。

(2015年)
2月、中

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MaaSは、事業か?公共サービスか?

ゆっくりと、日本の将来を考えよう。 読者の方には、夏休みを満喫している方もいるだろう。夏休みという仕事から離れられる時だからこそ、仕事を忘れて、将来の日本の生活や、暮らしを考えてみるのは、どうだろうか?

 たとえば、1年後の東京オリンピックでは、どれくらい海外の方が、オリンピックに訪れて、どのような街になるだろうか?もう少し先の、2030年、高齢化率33%を超えた日本は、どのような国になっている

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第4次産業革命とマーケティング

第4次産業革命とマーケティング

マーケティングは、産業革命とともに変わる。変える! 以下の記事は、とても現代を象徴する、マーケティングの記事である。大量生産・大量販売型のマーケティングに定評のある、日本コカ・コーラが、新しいマーケティングを行うというものである。

客層を絞り込んだ清涼飲料の販売や開発に乗りだす。

この文章にすべてがあるように、ターゲットが明確な層に対してマーケティングを行うのである。マス・マーケティングとは異

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脱パソコンから考えるデジタルトランスフォーメーション(2): RPAで見直されるパソコン業務

脱パソコンから考えるデジタルトランスフォーメーション(2): RPAで見直されるパソコン業務

 デジタルトランスフォーメーションを、パソコンという身近な言葉で、考えています。デジタルトランスフォーメーションという、未知・未踏の領域を、難しく考えるよりも、良く知っているパソコンという、近年のデジタル機器から、考えたほうがわかりやすいと思うからです。さて、そして今回は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)について、考えます。

RPAは、誰でも手軽に導入できるツール RPAは、皆

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