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適応障害になった人が負ける社会でたまるか。

あなたがこれまでに所属した職場で、休職した人はいないだろうか?
その人が会社に来れなくなる日まで、あなたは、何をしただろう。

辛そうなのは知ってはいたけど
どうすることもできなかった人


仕事回ってなかったし
自業自得だと目を背けた人


触らぬ神に祟りなし
無言を貫いた人

あってほしくないけれど
実際のところ、そんな職場が多いのではないかと思う。

今回、深田恭子さんが休養に入るニュースで
「適応障害」という病が世間に知れ渡った。

このことは、私がブランドマーケターからコーチに転身し、エグゼクティブコーチングや組織研修に努めるようになった原点を思い出させてくれた。

被害者づらをしたいわけじゃない。
自分や特定の誰かを責めたいわけでもない。

ただ、一生消えることのない深い傷が、
人の心に刻まれることを、知ってほしい。

そして
この痛みを知る私たちだからできることを
それぞれの持ち場で、やりませんか


そんなことを世の中に問いかけたくて、noteにしたためてみる。

あなたがやらなくても、私はやるよ。

だって、適応障害は
仕事ができない人がなるんじゃない。
こころが弱い人が陥るんじゃない。

適応障害は、組織の病だから

組織によって、真面目で、責任感が強くて、一生懸命な人が、精神的に追い込まれて、起こる悲劇なのだ。本人も含めた、組織全体の問題だ。

実態は、こうだ。

本人から本当のことが話されること(場)なく
原因が解明されないので、責任の所在が不明。

管理職の解釈によって、
組織には責任がないことが報告され
人事システムに組み込まれる。
補填(要員)案が話し合われて終了。

これは、20代の終わりに、私が味わったことである。

なぜそう解釈しているか?と言えば、事実だからだ。

上司に適応障害の診断を告げた日、そのことが報告義務のある部署に流れた。人事処理として順次送られていくメールが私にも届いた。つまり、私のメアドがCCに入りぱなしだったということ。

「ああ、こういう解釈がなされて、こう報告されるんだな。。。」
を、まさか、見てしまったのだ。

そのメールから数時間たって

「本来入れてはいけないメールに大薗を入れてしまった。すまん。」

上司からメールが送られてきた時には、もちろん既読だった。

「死人は、口無しですか。」

報告内容をみた私が、思わず上司に送ったメールの件名である。

本文には、色々な原因が推測されていたが
「一体、誰が考えたんだろう?」と思うほど
どれ一つとして、私が悩み苦しんでいた事ではなかった。

インスタント麺より短い、休職相談

ある朝、鏡をみると
感情を失った私の顔は、能面のようだった。

全身に広がった帯状疱疹がズキズキと痛い。
巨大な鉛に覆われてるみたいに体が重たい。

それでもなんとか
タクシーを家の前につけ、乗り込んだ。

会社に着くと、テトリスのように詰まった上司のスケジュールを見ながら

「今日もまた言えないか。。。」

「でも、限界だ。明日来れる保証がない。伝えなければ。」

「休職のご相談」という件名で、その日最も重要度が低そうなMTGに被せるようにスケジュールを飛ばした。すぐにAcceptの通知が届いた。


「〇〇さん、すみません。。。適応障害になってしまいました。」

おそるおそる、診断書を打ち合わせテーブルの上に差し出した。

申し訳なくて、申し訳なくて
上司の顔がまともに見れなかった。


うつむきながら経緯を話そうとした
その瞬間だった。

「あーそうなんだ。じゃ、ちょっと人事に言ってくるわ。」

「あとは、もろもろメールで。」

そう言って、すぐさま会議室を出て行った。

目がテンになるとはこのことだ。
思わず、顔を見上げた。

それはまるで

「あー飲みいけないんだ。じゃ、ちょっと幹事に言っとくわ」

に、ほど近いテンションだったからだ。

所属していた組織は、マネージャーが不在。経営陣でもある部長が兼務していた。タスクの進捗は、ひと回り歳の離れたリーダーが管理していたけれど、メンバーを丸ごとマネジメントする人はいなかった。そんな距離感もあり、上司のライトさは、いわば当たり前というか、フツーの事だったのかもしれない。

そもそも代わりなんて募集すれば、山ほど志願者がくる会社だ。しがないプロパー社員が1人倒れたところで、なんてことないのかもしれない。

上司は、なんで選べないんだろう

深キョンのニュースをきっかけに、久しぶりに当時のことを振り返ってみた。

私の中で、こみ上げる願いはこれだ。

管理職は、人に興味があることが条件であってほしい


仕事が出来すぎるサイコパス
風見鶏が行き過ぎたYESマン
年齢的に管理職に繰り上がってしまった事なかれ主義

どの人たちも、職場でよくみかける管理職だ。
共通するのは、人に興味がないということだ。

で、こういう人がつくる組織の元で、悲劇は起こりやすい。

その中でも特に恐ろしいのは、成果を出し続けられる人であれば、部下が次々とメンタルで淘汰されていたとしても、黙認されてしまうこと。

いずれ、彼らが人事権限を握るようになる。
そして似たような素質をもつ部下が中枢部に集まることで続く、この悪循環をどうにかしたいものだ。

上司が部下を選べるように
部下も上司を選べたらいいのに。

資本主義と人間のあいだで

会社を退職してからというもの、プロコーチとして、数百名の職場の悩みを聴いてきた。私のクライアントには、バリバリのキャリア系が多い。中堅社員はもちろんのこと、管理職やエグゼクティブ、創業社長も少なくない。

そこで気付かされるのは
それぞれの立場で、異なる痛みがあるということだ。

彼らには、会社や株主からの要求に応えなければならない、強烈なプレッシャーがある。

何はともあれ、成果を出さなければならないのだ。

私たちが住む世界は、資本主義。
営利目的の経済システムの中に生きている。

だから次々と難題が降りてくるし、目標も引き上げられる。

それをクリアするためには
業界を跨ぐ念密なリレーションシップが要になるし

社内でいえば、職位が上がれば上がるほど、
出なきゃいけない会議も会合も増える。

雑務も多く、とてもじゃないけどメンバーのメンタルまで見切れないのが現状なのかもしれない。

じゃあ、どうしたらいいのか

色々考えた結果、ここにたどり着いた。

私たちのように
人の気持ちに敏感な仕事人が
職場で仕掛けていくしかない

願わくば、仕事ができて、人の気持ちも大切にできる人が出世してくれたら、嬉しいけれど。残念ながら社会はそういう仕組みになっていない。

ならば、私たちが早く、出世したらいい。
仕事の成果もちゃんと出して、人事権限がもてるようになった時に、幸せな組織をつくればいい。

そうなるまでの間は

半径5mの範囲で
苦しそうな人を見かけたら
声をかけてあげてほしい

必要な手助けをしてあげてほしい

組織に働きかけてみてほしい

会社に求め、上司に求めては諦め
小言を言い続ける人にだけはなりたくない。

適応障害になったからなんだ。
休んだ人レッテル貼られたからなんだ。

そんなことで腐るな、自分を卑下するな、未来を諦めるな

どうか、自らができることを、持ち場で体現する勇気をもってほしい
働きやすい風土をつくれるのは、私たちしかいないから。

過去の心のかさぶたを見守るような気持ちで
今、あなたの職場でしんどい思いをしてる人のことを想って欲しい。

それだけで、きっと、ものすごく救われる人がいるから。

1人1人の小さな思いやりや働きかけが、この世の中の痛みを治癒していく力となりますように。


<本当は全員、適応障害を知ってる説>
コーチという職業柄、様々な立場の方と毎日対話している。そんな中思うのは、程度の差はあったとしても、ほぼ全員、適応障害を味わったことあるなという感覚だ。
私のように、表立って伝える人が少ないだけ。これはもはや、行き過ぎた資本主義が生んだ現代病なのだと思う。

今、会社にいる出世コースにのってる誰かも、意気揚々と働いてみえる誰かも、おそらく社長ですらも、十分に知ってる感覚なのだと思う。

だったら、1人1人が、できることってあるよね。本当は。

人生にも、一時停止ボタンがあっていい

いま、適応障害で苦しんでいるあなたへ

焦らなくていい。大丈夫だから。
社会はちゃんと回り続けている。

だからといって、あなたが必要ないわけではない。

必要のない人なんて、誰ひとりとしていやしない。
だから大丈夫。

いまは、人間関係の疲れを癒す、治癒の時間。
何もしない自由を味わいつくしたらいい。

そんな、優しい脱走時間を
ただただ、自分に許してあげてね。

あなたがいま体験していることは
あなたの人生に、必ず意味があるからね。

あとで、わかる時が来るから。
安心してほしい。

大丈夫。
あなたがどこにいて、何をしていても
私たちは繋がっているよ。

こうやってnoteを通じてね。


最後までお読みくださり、ありがとうございました!



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大薗 史奈 (Fumina Ozono)

1982年横浜にて、父 母 妹 4人家族の長女として生まれました。
現在は、夫と息子と共に、海の近くで、ほのぼの生活しています。

【保有資格】
・国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ ACC/PCC
・世界最大プロコーチ養成機関
 米国CTI認定プロフェッショナルコーチ CPCC
・全米ヨガアライアンス RYT200

株式会社リクルート(本体)に新卒入社。10年間マーケティング部門で、新規事業開発室でファッションメディアや、ホットペッパーBeautyの立ち上げ、ゼクシイのブランド戦略などに従事。

その後、トヨタ自動車株式会社 宣伝部に転職し、約3年間、高級車種のブランディングとマーケティングプロデューサーを兼任。

70,000人の社員のうち、ブランドプロデューサーは15名ほど。そのうちの1人として採用され、年間、数十億の予算を担当する。

一見、順調なキャリアのように見えるが、全然そうではなく。

外側に映るのは、華やかな仕事に奮闘するバリキャリでしたが、内面は、どこにも自分の居場所をみつけることのできない「万年やりたいこと迷子」。

仕事も職場もそこそこ楽しいのだけど
「命を使ってまでやりたいことなのか?」
分からず、もやもやしながら働き続ける。

心機一転、会社の看板や役割をぬぎ捨てて、無期限の世界1人旅へ。

そこで
私の人生だったからこその天職と
本当に好きなことで心を踊らせながら働く外国人にたくさん出会う。

大企業勤め中には出会ったことのない
圧倒的な内なる輝きを纏う人たちに魅了された。

日本でもこんな風に、自分の本当に好きなこと、世の中に願っていることで、生計をたてて生きられる人を増やしたいという想いから、

複業や個人事業家として新たなスタートラインに立とうとしている方のサポートを、コーチングとブランディングのスキルを通じて提供している。

もっと詳しいストーリーを読みたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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