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作品集・樹木転生

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都合により、切られる木。それらを用いて木工品に仕立てることで、その木は倒されても尚、新しい役目を担い、時としてその先の何十年にも渡り、人の暮らしにあたたかなぬくもりをもたらしてく… もっと読む
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#ECO

樹木転生

樹木転生

題名の言葉は、自作の造語。

写真のマグカップは、極初期に自作したもの。身近な山でみつけたアカシアの倒木を活用しマグカップにしたもの。マグカップの下にあるのが、その倒木です。

あの頃は、まさかこんな風に様々な木と出会うようになるとは夢にも思っておらず、身近な木を使って形にすることが精一杯だったというのに。あのころを思えば、随分と遠くへ随分と広く活動範囲が広がったものです。

樹木転生、あのころも

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葡萄の木の小鉢

葡萄の木の小鉢

葡萄の木の味わいは、独特だ。

何を入れても"映える"と、そう思っているのは、自分だけでは無いだろうとそう思っているのだけれど、いかがなものだろうか。

惹かれる・2

惹かれる・2

杢、その2であります。

写真の手前、大きく丸い白、これが杢、または杢目と呼ばれているもの。

通人の間では、虎杢などそれぞれの模様により、名称もあるようです。

そうそう"ギンが出た"などという名称で呼ばれているものもあるようです。

全て林業に関わられている方からの受け売り知識でございますが。

やはり専業の方は深い知識をお持ちですね。木の幹のみで、木の名前が

おわかりのなるとのことでしたよ

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惚れた弱み

惚れた弱み

写真は、どちらも葡萄の木のマグカップです。

   写真右・手彫りをして形を整えたばかりのもの

   写真左・数ヶ月後、変化を遂げて、落ち着いた状態のもの

       と、お話をさせて頂きますと

みなさま一様に、

  " えっ! こういう形(左の写真のこと)に作ったものでは無いのですか! "と

  驚かれますが、

はい、そうなんです。

私が形を作るのは、右の写真のところまで

  

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目標

目標

昨日のつづきです。

こんな風になりました。

これまで長らく、使い道がみつからず、捨ててしまっていた部位。

役目ができました。

皆様のご厚意にてお譲り頂く木。重労働の果てに、手元に来る

貴重な素材。いやいや、かつてはおいしい実を生らせて、

楽しませてくれていた、葡萄の木。

何とか、全てを使い切りたいのです。未だ続く、目標であります。

不得手、ゆえ

不得手、ゆえ

出店に行く機会がありません。この前代未聞の状況故に。

出店も販売も、その支度ですら得意な方ではなく、全くもって苦手。

恥ずかしながら。

出店に行き、作品を並べ、見て頂き、お立ち寄りくださる方と話す。

"これ、下さい! "と、そう言ってくださった途端に、固まります。

実のところ。

" 本当に?!  "という思いで、一杯になります。

いい加減なものを作っているつもりは、欠片もありません。

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あっても なくても

あっても なくても

不要不急か否かということが、あちこちで議論をされておりますが、

いわゆる衣食住に入ってはいない、楽、つまり楽しみこそが、

人を人とたらしめるものではないかなと。

お盆、一枚。

それが例え、散らかり放題のデスクの片隅であっても、わずか一瞬にして、

ほっこりとした休憩の世界観を演出してくれる、なんていったら

格好の付け過ぎ、でしょうかね。

あってもなくてもいいもの、それこそが、こころの楽

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希望の光

希望の光

何が、きっかけになったのだろう。

対価を支払い作品を望んで下さる方が居られた。しかも、その評価は

星5つ。 胸をなで下ろすような有難い気持ちで一杯だ。

出店に行けない。

全く出口は見えず、日々製作を続けてはいるけれど、でも販売をする為に

作っているのだから、望み求めてくださる方が居られないことには、

この先の活動は、いずれ、続かなくなる。

ひとつ、そして、またひとつ、作品を求めて下さ

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