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何度も読み返したい素敵な文章の数々 vol.4

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#コラム

「ただひたすら褒め合う会」が控えめに言って最高だった話

「ただひたすら褒め合う会」が控えめに言って最高だった話

 こんにちは。褒められてますか?

 ぼくは昨日褒められすぎまして、ついウーロンハイを飲みすぎまして、まだあたまがちょっとクラクラしているなかこれを書いています。

 ……あ、昨晩、「ただひたすら褒め合う会」という飲み会を開催しましたので、緊急レポートします。

 そもそもはこのツイートが始まりでした。

 結論から言いますと、褒め合う飲み会、通称「ほめ会」は、全員がハッピーになりますし、控えめに

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「らしくなさ」を磨くこと。

「らしくなさ」を磨くこと。

今日は女4人で、大阪から三重くんだりまでブルーベリー狩りへ行ってきた。車で片道2時間くらいか。
車中話題になることと言えば、大体決まってて、そりゃ恋愛の話になる。

そこで、盛り上がったのは、意外性を出すことで、異性の気を惹くことが重要だというハナシ。

なぜか、私がターゲットになって、どうすれば男性がその気になってくれるか、ということをビシバシ指摘された。

一、髪型をゆるふわにする。
∵私は常

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市原悦子さんが大好きな件。

市原悦子さんが大好きな件。

日本で好きな女優は、と聞かれたら迷わずそう答えます。いや、今までもそう答えてきました。

いつからかと言われると、多分小学生時分に「黒い雨」を見たときからだと思います。あとは大河ドラマで竹中直人演じる秀吉の母親役を演じたとき、かな。それから悦ちゃんの出るドラマ(もちろん「家政婦は見た」です)を見るようにしていたら、「桜乙女の事件帖」だったり「弁護士高見澤響子」だったり「いじわるばあさん」だったり色

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もう一度あなたに勘違いできるだろうか

もう一度あなたに勘違いできるだろうか

恋は勘違いのようなもの。

こんな言葉を耳にしたことがあるのだけれど、一体どこで耳にしたのだったか、そもそも耳にしたのではなく目にしたのだったか、それは定かではない。定かではないのだけれど、確かにその言葉はわたしの中にある。

確かにそうなのだろうなあ、なんて思う。誰かを好きになるきっかけなんて、たいていほんのささいなことで、そこからのめり込むようにして想いを募らせていきました。

ひとりで(あー

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飲みこもうとするそいつに、わたしは全力で抵抗する

飲みこもうとするそいつに、わたしは全力で抵抗する

それはいつでもわたしの周りに漂っていて、気を緩めていると突然ふわりとわたしを包みこむ。

ぞわっとした寒気のような感覚のあと、襲ってくるのは強い吸引力。洞穴から風が吸いこむようにして、わたしのことを引き寄せようとする。

わたしはいつでもその風から逃げ出そうともがいて、必死に抗いつづけている。

……たとえるならば、こんなイメージ。

わたしのメンタルががくりと不安定に傾くときの印象です。

これ

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フィルター越しの欲求

フィルター越しの欲求

「これがほしい」「あれがやりたい」「どこそこへ行きたい」「あれが食べたい」

人間の欲求は果てしない。欲求があるからこそ、物事へのモチベーションが上げられるという側面もある。

ただ、この欲求は、正しく育まれなければ健全に持てないものなのかもしれない、と思っている。

何度か話したことがあるけれど、わたしは何かを選ぶとき、真っ先に値段を見るくせがある。それは自分のお小遣いをもらい始める前、幼少期か

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イライラ撃退法

イライラ撃退法

何となく、周りの人に対してイラついてしまう日、ありませんか?
約束したことをいつまで経ってもやってくれない人があっちにもこっちにもいるぞ、と思ったり、「私のこと軽く見てるよね?」という態度を人からとられてしまったり……。

「やるべきことをやってくれない人」に関しては、催促したらうるさがられるかな?と遠慮するのを止めて、リマインドの回数を増やすぐらいしかできることはないと思います。
こういう時は「

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「特別なじぶん」と「平凡なじぶん」が編みだす世界のひみつ

「特別なじぶん」と「平凡なじぶん」が編みだす世界のひみつ

一見似ても似つかぬふたつの項目を見比べたら、実は根っこの原理は同じだということがある。

2年くらいまえに、「ストレングスファインダー」なる、個人の気質や能力を5つのカテゴリーに分類してくれる、いわゆる性格診断をやったのだけれど、その5つのうち「着想」というタイプが含まれていた。

他の4つは「達成欲」「学習欲」「内省」「収集心」だったが「着想」だけが少し異質で、でも説明を読めばとかくドンピシャだ

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いい文章を書けと神さまが遣わした人

いい文章を書けと神さまが遣わした人

デパートで知らない人に声をかけられた。
アメジストのような色の、おしゃれなコートを羽織ったおばあさん。

「ねえ、申し訳ないのだけれど、もしお時間があればタイツを選んでいただけないかしら。私のために」

私はすこし驚いて、とまどいながら、もちろんですと答えた。向こうの方を見やると、手持ち無沙汰で足を交差させ、たたずんでいる店員さんが見えた。

なぜ私に…?、と一瞬考えたのが透けて見えたのか、おばあ

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母が加トちゃんだった頃

母が加トちゃんだった頃

大学進学を機に上京すると、郷里の母から三日と空けずに電話がかかってくるようになった。
電話は夕飯どきに来ることが多く、
「ご飯、食べたんか?」
「お風呂は?」
「風邪引いとらん?」
と、毎回ドリフの加トちゃん的チェックを受けなくてはならなかった。
最後は、
「あんたの方からなんか連絡は?」
と聞かれ、
「別に」
と答えると、
「愛想のない子やねえ」
と言われて終了、というのがパターン。

私は大学

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作業着に誇りを持つということ。

作業着に誇りを持つということ。

思い返してみれば、父のスーツ姿を見た記憶がほとんどない。

工場勤めの兼業農家である父は、昔も今も、ほとんどの時間を農作業着か工場の作業着で過ごしている。

私の地元ではむしろそれが当たり前で、スーツを着ている人の方が珍しいような環境で育ったので、たまに東京の街中で作業着を見かけると懐かしくて心がぎゅっとなる。

世の中一般からするともっとかっこいい服はたくさんあるだろうけれど、私にとって作業着は

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小学校的ライフハック

小学校的ライフハック

珍しく土曜の朝に電車に乗ったら、旅支度という感じの人が多い。
そうか、三連休なんですね。

旅行は準備の段階ですでに楽しい。予定を決めず、気の向くまま……というのもカッコいいなと思いつつ、結局は効率良く動きたくてタイムスケジュールを決め、「旅のしおり」みたいなものまで作ってしまう。
この「しおり」を作りたくなる心って、どう考えても小学校の頃にすり込まれてますよね。遠足の始まりは、しおりをもらったと

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わたしはハムが好きだ。

わたしはハムが好きだ。

家の近所に手作りのハムやソーセージのお店がある。週末は作りたてのハムやベーコンやスペアリブやソーセージをその場で切って売ってくれる。保存料も防腐剤も使っていないというそのお店のハムは、本当にやわらかくて脂も甘くて噛むとちゃんとお肉の味がして、ほんとうにおいしい。

さっきお店の前を通りかかり、塊のハムが並んでいるのを見てつい立ち寄ると、ちょうど骨付きのももハムをおじさんが切っているところだった。断

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ポロリとこぼれ落ちる感じで

ポロリとこぼれ落ちる感じで

受験シーズンになると、たまに思い出すことがある。
昔勤めていた会社でのこと。ある女性が、息子さんの高校受験が終わった時にこう言った。
「うちの息子はね、〇〇高校にいれたの」
そこはいわゆる名門校だったので、「すごいですね!」とその場は盛り上がったんだけど、私は内心、彼女が”いれた”という言葉を使ったことに引っかかっていた。

「息子が〇〇高校に”はいった”」
のでもなく、
「息子を〇〇高校に”はい

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